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BUTTERFLY EFFECT - Travis Scott 【和訳・解説】

Artist: Travis Scott

Album: ASTROWORLD

Song Title: BUTTERFLY EFFECT

概要

トラヴィス・スコットの3rdアルバム『ASTROWORLD』(2018年)のリードシングルであり、2017年5月にサウンドクラウド上で突如ドロップされ大ヒットを記録したバンガー。プロデューサーのMurda Beatzによる中毒性の高いビートに乗せ、タイトル「バタフライ・エフェクト(バタフライ効果)」が示す通り、ランボルギーニのバタフライドアを開け放ち、小さな羽ばたきが巨大な嵐(現在の圧倒的な成功)を巻き起こした自身の数奇な運命を歌っている。また、当時交際をスタートさせたばかりのカイリー・ジェンナーとの関係性や、彼女の住む超高級住宅街「ヒドゥン・ヒルズ」での狂騒を仄めかすなど、名声の頂点に立ちながらも「俺のルーツは決して変わらない(I cannot change)」と宣言する、彼のキャリアを象徴する重要なアンセムである。

和訳

[Intro]

(All the commas)
(カンマの数々)
※「comma」は数字のカンマ。大金(1,000,000など)を稼いでいることを意味する。

(Murda on the beat, so it's not nice)
(マーダがビートを作ったぜ、だからヤバいぞ)
※カナダ出身のトッププロデューサー、Murda Beatzのアイコニックなプロデューサータグ。

Ooh, hmm
ウー、フーム

[Chorus]

For this life, I cannot change (Change)
この人生のためなら、俺は変わるわけにはいかない(変わらねえ)
※スーパースターになり莫大な富を得ても、ストリートのルーツや自身の核となる信念(サウスのスタイル)は決して曲げないという固い決意。

Hidden Hills, deep off in the main (Main)
ヒドゥン・ヒルズ、メインストリートから遠く離れた奥深くでな(メイン)
※「Hidden Hills」はカリフォルニア州の超高級ゲートコミュニティ。交際相手のカイリー・ジェンナーらカーダシアン一家が住むセレブの聖地であり、彼が完全にセレブリティの最上層に足を踏み入れたことを示している。

M&M's, sweet like candy cane (Cane)
M&M's、キャンディケインみたいに甘いぜ(ケイン)
※「M&M's」は数百万ドル(Millions)の金、またはカラフルなMDMAなどの錠剤ドラッグのダブルミーニング。「candy cane」はその甘さと共に、コカイン(Cane/Cocaine)を連想させるドラッグ・リファレンス。

Drop the top, pop it, let it bang (Pop it, pop it)
屋根を開けて、ドアを跳ね上げろ、ガンガン鳴らすぜ(跳ね上げろ)
※「pop it」はランボルギーニ等のバタフライ・ドア(シザーズ・ドア)を上に開くこと。「バタフライ・エフェクト」という曲名の直接的な由来の一つであり、車内で大音量のトラップミュージックを響かせる(let it bang)フレックス。

For this life, I cannot change
この人生のためなら、俺は変わるわけにはいかない

In the hills, deep off in the main
ヒルズの中、メインストリートから遠く離れた奥深くで

M&M's, sweet like candy cane
M&M's、キャンディケインみたいに甘いぜ

Drop the top, pop it, let it bang (Pop it, pop it)
屋根を開けて、ドアを跳ね上げろ、ガンガン鳴らすぜ(跳ね上げろ)

[Verse 1]

Drop the top, play hide and seek (Yeah)
屋根を下ろして、かくれんぼ(ハイド・アンド・シーク)をしようぜ(イェー)
※オープンカーで街を走りながら、パパラッチや警察、あるいは狂信的なファンから逃れるように身を隠して遊ぶセレブの日常。

Jump inside, jump straight to the league (League)
飛び乗れよ、一気にメジャーリーグへ飛躍するぜ(リーグ)
※俺の車(あるいは人生)に乗れば、底辺から一気にトップクラス(リーグ)へ引き上げてやるという自信。

Take a sip, feel just how I be (It's lit)
一口すすってみな、俺がどんな気分か分かるはずさ(最高だぜ)
※「sip」はリーン(コデイン・シロップ)を飲むこと。俺と同じドラッグを味わえば、俺が見ている至高の景色を共有できるという誘い。

On Freeway, but no, ain't nothin' free (Straight up)
フリーウェイ(高速道路)を走ってるが、タダ(フリー)なものなんて何一つねえよ(間違いないぜ)
※「Freeway」と「Free(無料)」を掛けた秀逸なワードプレイ。名声や成功の道を猛スピードで走っているが、そこには常に代償や嫉妬といった高いコストが伴うというストリートの哲学。

Bend laws, bend lanes (Skrrt, skrrt)
法律を曲げ(破り)、車線を曲がる(縫うように走る)(スキール音)

Been bustin' bills, but still, ain't nothin' change (Skrrt, skrrt, skrrt, skrrt)
札束(ビルズ)を崩しまくってきたが、それでも何も変わっちゃいねえ(スキール音)
※大金を稼いで散財しても、心根やストリートのメンタリティは昔のままであるというコーラスのテーマの反復。

You in the mob soon as you rock the chain (Skrrt, skrrt, mob)
チェーンを身につけた瞬間に、お前もモブ(マフィア/仲間)の一員さ(スキール音、モブ)
※トラヴィスのレーベル「Cactus Jack」のチェーンを授与されることは、彼のファミリーに迎え入れられることを意味する。

She caught the waves, just thumbin' through my braids (Alright)
彼女は俺のブレイズを指でなぞりながら、波(ウェーブ)に乗ったんだ(オーライ)
※トラヴィスのトレードマークである編み込みヘア(ブレイズ)を女性が撫でる官能的な情景。「wave」は薬物の快感の波、あるいはトラヴィスの音楽的なバイブス。

Heatin' up, baby, I'm just heatin' up (It's lit)
熱くなってきたぜ、ベイビー、俺はまだ熱くなり始めたばかりさ(最高だぜ)

Need your love, not a need, it is a must (Yeah)
君の愛が必要だ、単なる「必要(need)」じゃない、「絶対(must)」なんだよ(イェー)
※カイリー・ジェンナーへの強い愛情表現と解釈されている。

Feelin' stuck, you know how to keep me up (Yeah, yeah)
行き詰まってる時でも、君は俺をどうやって奮い立たせるか分かってる(イェー、イェー)

Icy love, icy like a hockey puck (Alright)
冷たい(アイシーな)愛、アイスホッケーのパックみたいに冷たいぜ(オーライ)
※「Icy」はダイヤモンドで着飾った状態、またはクールで感情を見せないセレブの恋愛模様。ホッケーパック(氷上を滑る硬い円盤)に例えたユニークな直喩。

[Chorus]

For this life, I cannot change (Change)
この人生のためなら、俺は変わるわけにはいかない

Hidden Hills, deep off in the main (Main)
ヒドゥン・ヒルズ、メインストリートから遠く離れた奥深くで

M&M's, sweet like candy cane (Cane)
M&M's、キャンディケインみたいに甘いぜ

Drop the top, pop it, let it bang (Pop it, pop it)
屋根を開けて、ドアを跳ね上げろ、ガンガン鳴らすぜ(跳ね上げろ)

For this life, I cannot change
この人生のためなら、俺は変わるわけにはいかない

Hidden Hills, deep off in the main (Yeah, yeah)
ヒドゥン・ヒルズ、メインストリートから遠く離れた奥深くで(イェー、イェー)

M&M's, sweet like candy cane
M&M's、キャンディケインみたいに甘いぜ

Drop the top, pop it, let it bang
屋根を開けて、ドアを跳ね上げろ、ガンガン鳴らすぜ

[Verse 2]

All the ones, all the chains piled on the mantle (Yeah)
1ドル札の束、全てのチェーンが暖炉(マントル)の上に積まれてる(イェー)
※「All the ones」はストリップクラブでばら撒くための1ドル札。自宅の暖炉飾りの上に無造作に置かれた大金とジュエリーという退廃的な富の誇示。

All the dawgs, all the dawgs low creep right behind me in the Phantom (It's lit)
ダチ共は全員、ロールス・ロイス・ファントムで俺の真後ろに忍び寄る(最高だぜ)
※仲間たちも超高級車に乗り、隊列を組んで街を流している様子。

Yeah, never go, never go dip on the set, stayed Santana
あぁ、絶対に、絶対に自分のセット(仲間)を見捨てて逃げたりしない、サンタナのままだぜ
※「set」は地元のギャングやクルーのこと。「Santana」はラッパーのJuelz Santana(The Diplomats/Dipsetのメンバー)の引用。「Dip(見捨てる/逃げる)」と「Dipset」を掛け、決して仲間を裏切らないという忠誠心を示している。

Yeah, run it back, turn the lights on when I hit up Green Lantern (It's lit, alright)
あぁ、もう一回だ、グリーン・ランタンに行く時はライトを点けろ(最高だぜ、オーライ)
※「Green Lantern」はDCコミックスのスーパーヒーローであり、輝く緑色のパワーリングを持つ。緑色=大量の現金やマリファナ、または自身の輝かしい成功をヒーローの光に例えている。

Yeah, fly the broads, fly the dawgs down to Atlanta
あぁ、女たち(ブローズ)を飛ばし、ダチ共をアトランタに飛ばすぜ
※プライベートジェットで取り巻きたちをヒップホップの中心地アトランタへ送り込む豪遊。

Yeah, in the cut in Medusa, lay low, yeah, I might be
あぁ、メドゥーサの中で身を潜め(イン・ザ・カット)、大人しくしてる、あぁ、そうかもな
※「Medusa」はVersace(ヴェルサーチェ)のロゴの象徴。全身を高級ブランドで固めつつも、パパラッチを避けて人目につかない場所で静かに過ごしている。

Yeah, roll up, help me calm down when I'm movin' high speed
あぁ、ハッパを巻いてくれ、俺が猛スピードで動いてる時に落ち着かせてくれるんだ

Yeah, if I send one, need to text back 'cause you know what I need (Straight up)
あぁ、もし俺がメッセージを1つ送ったら、すぐに返信しろよ、俺が何を求めてるか分かってるだろ(間違いないぜ)

Oh, please, oh, me, oh, my
オー、プリーズ、オー、ミー、オー、マイ

We been movin', we been movin' for some time (Alright)
俺たちはずっと動き続けてる、もうずっと長いことな(オーライ)

Flexin', flexin', try to exercise
フレックスして、フレックスして、エクササイズ(運動)しようとしてる
※「Flex」は筋肉を見せつけることと、ヒップホップスラングの「見栄を張る/金やステータスを自慢する」ことのダブルミーニング。自慢すること自体が俺の「運動」だというジョーク。

Exercise (Exercise), exercise (Exercise), exercise (Exercise), exercise (Exercise)
エクササイズ(エクササイズ)、エクササイズ(エクササイズ)…

(Yeah, yeah)
(イェー、イェー)

[Chorus]

(For this life)
(この人生のためなら)

For this life, I cannot change (Change)
この人生のためなら、俺は変わるわけにはいかない

Hidden Hills, deep off in the main (Main)
ヒドゥン・ヒルズ、メインストリートから遠く離れた奥深くで

M&M's, sweet like candy cane (Cane)
M&M's、キャンディケインみたいに甘いぜ

Drop the top, pop it, let it bang (Pop it, pop it)
屋根を開けて、ドアを跳ね上げろ、ガンガン鳴らすぜ(跳ね上げろ)

For this life, I cannot change
この人生のためなら、俺は変わるわけにはいかない

Hidden Hills, deep off in the main
ヒドゥン・ヒルズ、メインストリートから遠く離れた奥深くで

M&M's, sweet like candy cane
M&M's、キャンディケインみたいに甘いぜ

Drop the top, pop it, let it bang (Bang, yeah)
屋根を開けて、ドアを跳ね上げろ、ガンガン鳴らすぜ(バン、イェー)