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way back - Travis Scott 【和訳・解説】

Artist: Travis Scott

Album: Birds in the Trap Sing McKnight

Song Title: way back

概要

トラヴィス・スコットの2ndアルバム『Birds in the Trap Sing McKnight』(2016年)に収録された、2部構成のドラマチックな楽曲。彼が敬愛してやまないKid Cudiをコーラスとイントロ/アウトロに迎え、Swizz Beatzの煽りが華を添える。前半はジェームズ・ハーデンの代名詞であるステップバックやOJ・シンプソンの逃走劇など、ヒューストンの誇りとストリートの比喩を交えながら、成功に群がるフェイクな人間たちを「ずっと後ろ(way back)」へと退ける攻撃的なトラップ。一転して後半では、メディアの虚構や名声の代償を嘲笑うかのように、メロウで幻想的なサウンドスケープへと沈み込んでいく。彼のキャリアにおける「動と静」のコントラストを見事に体現した傑作である。

和訳

[Part I]

[Intro: Kid Cudi]

(Woah-o-o-oah)
(ウォウ…)

Yeah, boy
イェー、ボーイ

(Woah-o-o-oah)
(ウォウ…)

Yeah, boy
イェー、ボーイ

(Woah-o-o-oah)
(ウォウ…)

Yeah, boy
イェー、ボーイ

(Woah-o-o-oah)
(ウォウ…)

Don't wet no more
もう濡らさないぜ

[Chorus: Travis Scott, Swizz Beatz & Kanye West]

I need fake niggas to get way back
フェイクな野郎共はずっと後ろ(ウェイ・バック)に下がってな
※タイトル「way back」の回収。成功に群がる偽物の友人たちを遠ざける(あるいは自分が遥か先を行く)という宣言。

James Harden with the range on me, nigga, way back
ジェームズ・ハーデンみたいに遠いレンジから(ステップバックして)突き放すぜ、なぁ、ずっと後ろにな
※NBAヒューストン・ロケッツ(当時)のスター選手、ジェームズ・ハーデンの得意技である「ステップバック・スリーポイントシュート」の深いレンジ(距離)と、フェイクな連中を物理的に遠ざける「way back」を掛けた見事なパンチライン。

Homie started switchin' lanes, I thought we went way back (Woo)
ダチが車線変更(裏切り)をし始めた、俺たちは「昔から(ウェイ・バック)」の付き合いだと思ってたのにな(ウー)
※「go way back」は「昔からの付き合いである」という慣用句。ここでの「way back」は距離ではなく「時間の長さ」を意味しているが、結局相手は裏切った(switch lanes)という嘆き。

I can't get no rest (We in the house)
俺は全く休めねえ(俺たちがここを仕切ってるぜ)

I fall asleep with a TEC (Rack)
TEC(マシンピストル)を抱えたまま眠りにつくんだ(ラック)
※「TEC-9」などの銃器。フェイクな人間に囲まれ、常に武装して寝なければならないパラノイア。

Stashin' all the pills in my desk (Rack)
机の中にピルを全部隠し持ってる(ラック)

Wearin' every chain on my neck (We in the house, come on)
全てのチェーンを首にぶら下げてる(俺たちがここを仕切ってるぜ、カモン)

I can't get no rest (Come on)
俺は全く休めねえ(カモン)

I ride around with a TEC (Champ)
TECを抱えて車を流すんだ(チャンプ)

Stashin' all the pills in my desk (Champ)
机の中にピルを全部隠し持ってる(チャンプ)

Wearin' every chain on my neck (Go crazy on 'em)
全てのチェーンを首にぶら下げてる(奴らを狂わせてやれ)

[Verse: Travis Scott & Kid Cudi]

Woah, wait
ウォウ、待てよ

It's summertime, why they tryna throw shade?
今は夏(サマータイム)だってのに、なんで奴らは日陰(シェイド)を作ろうと(ディスろうと)するんだ?
※「throw shade」は陰口を叩く、ディスるというスラング。ギラギラと輝く夏(自分の絶頂期)に、わざわざ影を落とそうとするヘイターたちへの皮肉。

All these wins, I can never Golden State (Yeah)
これだけ勝ち続けてても、俺は絶対にゴールデンステイト(・ウォリアーズ)みたいにはならないぜ(イェー)
※NBAのゴールデンステイト・ウォリアーズが2015-16シーズンに歴史的な73勝を挙げながらも、ファイナルで逆転負けを喫したことへの言及。自分は油断して最後に負けるようなことはないというフレックス。

UFC, I'm tapping to my old ways (Alright)
UFCさ、俺は昔のやり方にタップする(戻る)んだ(オーライ)
※総合格闘技「UFC」における「タップアウト(降参)」と、昔の自分のやり方(old ways)に「アクセスする/入り込む(tapping into)」を掛けた言葉遊び。

I'm addressing shit like I'm on Waze
Waze(ナビアプリ)を使ってるみたいに、キッチリと(目的地や問題に)アプローチしてやるよ
※「Waze」はGoogleが提供するカーナビアプリ。問題を正確に「address(対処する/住所を指定する)」することの掛詞。

Showed ya love, ain't show it back in, okay
愛を示してやったのに、お前は返しもしなかったな、分かったよ

Like the girl, that she go both ways
まるでバイセクシャル(両刀)の女の子みたいにな
※「go both ways」は愛が「双方向」であるべきことと、女性がバイセクシャルであることのダブルミーニング。

Dropped the Rodeo, I dodged a bull like olé
『Rodeo』をドロップして、俺は闘牛士(オーレ)みたいに猛牛をかわしたのさ
※自身のデビューアルバム『Rodeo』の成功と、闘牛士が「Olé(オーレ)」と牛(bull=業界の圧力や批判)を華麗にかわす姿を掛けている。

Hopped in the Bronco, skrrt off like OJ (Yeah, woah-o-o-oah)
ブロンコに飛び乗って、O.J.みたいに猛スピードで逃げ去るぜ(イェー、ウォウ…)
※1994年、元NFLスターのO.J.シンプソンが殺人容疑で警察から逃走した際に乗っていたのが白いフォード・ブロンコ。アルバムタイトル『Rodeo』に登場する「暴れ馬(ブロンコ)」ともリンクしている。

Flew with that sound, nigga, got that Coldplay (Woah-o-o-oah)
あのサウンドに乗って飛ぶんだ、なぁ、コールドプレイみたいにな(ウォウ…)
※UKのロックバンドColdplay。彼らのようにアリーナ級の壮大なサウンドで成功を収めていることの比喩。

I be (Yeah) makin' mills, made it to a hobby (It's lit)
俺は(イェー)ミリオン(数百万ドル)を稼ぎ出してる、もはや趣味みたいなもんさ(最高だぜ)

Don't bring that to the crib, keep that in the lobby
そんなモンを俺の家(クリブ)に持ち込むな、ロビーに置いておけよ

You never seen the city unless you land at Hobby
ホビー(空港)に降り立たない限り、本当の街を見たことにはならないぜ
※「Hobby」はトラヴィスの地元ヒューストンにあるウィリアム・P・ホビー空港のこと。ヒューストンの本当の(ストリートの)姿を知りたければ、ここに来いという地元レペゼン。

Oh, so loaded off the pills so don't ever try me
あぁ、ピルでガンギマリ(ローデッド)だからな、絶対に俺を試そうとするなよ
※「loaded」はドラッグでハイになっている状態と、銃に弾が装填されている状態のダブルミーニング。

So if you see me solo dolo, you know what that mean
だから、もし俺が一人きり(ソロ・ドロ)でいるのを見たら、それがどういう意味か分かるだろ
※「Solo Dolo」は客演のKid Cudiの代表曲の名前。Cudiへのリスペクトであり、フェイクな人間を遠ざけて孤独(孤高)を選んでいることの証明。

[Chorus: Travis Scott, Swizz Beatz & Kanye West]

I need fake niggas to get way back (Way back)
フェイクな野郎共はずっと後ろに下がってな(ずっと後ろに)

James Harden with the range on me, nigga, way back
ジェームズ・ハーデンみたいに遠いレンジから突き放すぜ、なぁ、ずっと後ろにな

Homie started switchin' lanes, I thought we went way back (Woo)
ダチが車線変更(裏切り)をし始めた、俺たちは昔からの付き合いだと思ってたのにな(ウー)

I can't get no rest (We in the house)
俺は全く休めねえ(俺たちがここを仕切ってるぜ)

I fall asleep with a TEC (Rack)
TECを抱えたまま眠りにつくんだ(ラック)

If I take a sip, take the rest (Rack)
もし俺が一口飲んだら、残りは全部持っていけ(ラック)

Wearin' every chain on my neck (We in the house, come on)
全てのチェーンを首にぶら下げてる(俺たちがここを仕切ってるぜ、カモン)

I can't get no rest (Come on)
俺は全く休めねえ(カモン)

I ride around with a TEC (Champ)
TECを抱えて車を流すんだ(チャンプ)

Stashin' all the pills in my desk (Champ)
机の中にピルを全部隠し持ってる(チャンプ)

Wearin' every chain on my neck (Go crazy on 'em, we in the house)
全てのチェーンを首にぶら下げてる(奴らを狂わせてやれ、俺たちがここを仕切ってるぜ)

[Part II]

[Segue: Travis Scott]

Look, boy, boy, don't believe what's on your TV
見な、ボーイ、テレビに映ってるものを信じるな

Look, boy, don't you sit close to the TV
見な、ボーイ、テレビの近くに座るんじゃない
※ここから後半戦。メディアの嘘(フェイクニュース)に対する警告。同時に子供時代に親から言われる「テレビに近づきすぎるな」という普遍的なノスタルジー。

Look, boy, seeing is believing
見な、ボーイ、百聞は一見に如かず(見ることは信じること)さ

Look, boy, look, boy (Yeah)
見な、ボーイ、見るんだ(イェー)

[Verse: Travis Scott]

Would it be unlawful (Yeah)
違法(アンローフル)になるだろうか?(イェー)

To spend this honeymoon in a brothel?
このハネムーンを売春宿(ブロセル)で過ごしたら
※愛と神聖さの象徴である「ハネムーン」と、欲望の象徴である「売春宿」という強烈なコントラスト。

And share pics from the camera
それに、カメラで撮った写真をシェアしたら

But they'll be quick to turn that into a scandal
でも、奴らはすぐにそれをスキャンダルに仕立て上げるだろうな
※パパラッチやゴシップメディアが、スターのプライベートをすぐに切り売りする現代の異常性。

I'm down in the Meadows
俺はメドウズ(草原/フッド)にいる

Slidin' down the Waterfall, creep to the ghetto
滝(ウォーターフォール)を滑り降りて、ゲットーへと忍び込む

Need my Rio de Janeiro
俺の「リオデジャネイロ」が必要なんだ

And I'm swimmin' out that bitch, Michael Phelps with the medals
そして俺はそのビッチ(プール)から泳ぎ切る、メダルを首にかけたマイケル・フェルプスみたいにな
※「Rio de Janeiro」は2016年のリオ五輪のことであり、競泳のマイケル・フェルプスが金メダルを量産したことへの言及。女性の濡れたアソコ(水)を泳ぐメタファー。

So visit me (Yeah)
だから俺に会いに来いよ(イェー)

I just built a castle deep (Yeah, yeah)
俺は城を建てたばかりなんだ(イェー、イェー)

In them trees (Yeah)
あの木々(ツリーズ)の奥深くに(イェー)
※「trees」は森の中の隠れ家と、大量のマリファナ(trees)のダブルミーニング。

That's how I get them backwoods free (Yeah, yeah)
そうやって、俺はバックウッズをタダで手に入れてるのさ(イェー、イェー)
※「backwoods」は森の奥地(田舎)のことだが、同時に大麻を巻くための葉巻ブランド「Backwoods」のこと。木々(trees)に囲まれているからタダで葉巻が手に入るというワードプレイ。

This right here some savagery (Yeah, yeah)
ここにあるのは、正真正銘の野蛮さ(サベージリー)だ(イェー、イェー)

Bend it back from me (Yeah, yeah)
俺の方へ、それを後ろに曲げて(突き出して)くれ(イェー、イェー)

Way, way back for me (Yeah, yeah)
俺のために、ずっと、ずっと後ろ(ウェイ・バック)にな(イェー、イェー)

Way, way back for me
俺のために、ずっと、ずっと後ろにな

Way, way back for me
俺のために、ずっと、ずっと後ろにな

Way, way back for me
俺のために、ずっと、ずっと後ろにな

[Outro: Kid Cudi]

Woah-o-oa-oah
ウォウ…

Woah
ウォウ