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Unraveling Genius: Music, Knowledge, Madness

Quintana - Travis Scott (feat. Wale) 【和訳・解説】

Artist: Travis Scott (feat. Wale)

Album: Owl Pharaoh

Song Title: Quintana

概要

トラヴィス・スコットのデビューミックステープ『Owl Pharaoh』のリードシングルとしてリリースされた本作は、彼のダークでシンセサイザーを多用したトラップサウンド(後のRageサウンドの原型)を決定づけた歴史的な一曲である。タイトルの「Quintana(キンタナ)」はメキシコの地名だが、ここではメキシコ産の最高級の大麻(あるいはそれを運ぶ女性)を指すスラングとして機能している。客演にはMaybach Music Group所属のWaleを迎え、サウスの荒々しいエネルギーとリリカルなフロウが交差する。また、AAPMobの創設者の一人であるAAP Bariのアドリブも挿入されており、当時のヒップホップシーンにおける新世代の胎動と、トラヴィスがジャンルや派閥を越えて集めた凄まじいプロップス(支持)を証明するバンガーとなっている。

和訳

[Intro]

Shit, I got like—
クソ、俺が持ってるのは…

La Flame, La Flame
ラ・フレイム、ラ・フレイムだ

[Chorus: Travis Scott]

Straight from Mexico, call her Quintana
メキシコから直送された極上品、あの子をキンタナって呼ぶんだ
※「Quintana(キンタナ)」はメキシコのキンタナ・ロー州(カンクンなどのリゾート地がある)に由来する。ここではメキシコカルテルから密輸された最高級のウィード(大麻)やコカイン、またはその運び屋(あるいは一緒にドラッグを吸うラテン系の女性)を神格化して呼んでいる。

Damn, she smoke my dope
クソッ、あの子は俺のドープを吸いまくる

Swear to God we go Rambo
神に誓って、俺たちはランボーみたいに暴れ回るぜ
※映画『ランボー』のように、完全武装して容赦なく敵を殲滅するという暴力的なメタファー。ストリートでの抗争や、トラヴィスのライブでの熱狂(モッシュピットでの暴動)を暗示している。

If you disrespect the dope
もしお前らが俺のドープ(大麻、音楽、仲間)をコケにするならな

Straight from Mexico, call her Quintana
メキシコから直送された極上品、あの子をキンタナって呼ぶんだ

Damn, she smoke my dope
クソッ、あの子は俺のドープを吸いまくる

Swear to God we go Rambo
神に誓って、俺たちはランボーみたいに暴れ回るぜ

If you disrespect the dope
もしお前らが俺のドープをコケにするならな

[Verse 1: Travis Scott]

Praise to the pope, bless you with this dope
教皇を讃えよ、このドープ(神聖なドラッグ/音楽)でお前らを祝福してやる
※自身をヒップホップシーンの教皇(Pope)に見立て、フロアの観客に自分の音楽(dope)を与えてトランス状態に導くという宗教的なメタファー。

Step into my world where we get ghost
俺の世界へ足を踏み入れろ、そこでは俺たちはゴーストになる
※「get ghost」は「姿を消す(その場から去る)」「高級車(ロールス・ロイス・ゴースト)に乗る」そして「ドラッグでハイになって幽体離脱する」というトリプルミーニング。

'Cause in my mind we float (Straight up)
だって俺の頭の中じゃ、俺たちは宙に浮いてるんだから(間違いないぜ)

Every time we step into 1OAK
俺たちが1OAKに足を踏み入れるたびにな
※「1OAK(1 Of A Kind)」はニューヨークやLAにある超高級ナイトクラブ。セレブやラッパーの遊び場であり、彼が成功者の世界に入り込んでいることを示す。

They tweaking off the coke
奴らはコカインをキメてイカれてる

Fuck, I'm out my mind, I'm burning bread so much, let's have a toast
クソ、俺も頭がイカれてる、パン(金)を死ぬほど燃やしてる(使ってる)んだ、乾杯しようぜ
※「burn bread」は「パンを焦がす(トーストを作る)」と「金(bread)を浪費する(burn)」の言葉遊び。「Let's have a toast」も「パンのトースト」と「祝杯」を掛けている。

'Cause my niggas and momma know
だって、俺のダチもお袋も分かってるんだ

If I wasn't here, nigga, I'd be dead (Straight up)
もし俺が今ここにいなかったら、俺は死んでただろうなって(間違いないぜ)
※音楽で成功していなければ、ストリートの暴力や貧困に巻き込まれて命を落としていたという、サウス出身のラッパー特有の生々しい死生観。

Now I'm in the building thinking billions
今じゃ俺はこのビルの中で、数十億ドルのことを考えてる

Counting millions, what a feeling
数百万ドルの札束を数える、なんて気分だ

Remember when I never ever made shit? (Straight up)
俺が全く何も稼げなかった頃を覚えてるか?(間違いないぜ)

Now me and my niggas rocking chains (Straight up) and whipping slave ships
今じゃ俺とダチ共は太いチェーンを揺らして(間違いないぜ)、奴隷船を乗り回してる
※「chains」はラッパーの成功の象徴であるジュエリーのチェーンと、奴隷が繋がれていた鎖(chains)のダブルミーニング。「slave ships(奴隷船)」は高級車(真っ黒なSUVなど)を指すスラングであり、白人が黒人を運んだ奴隷船を、今は黒人である自分たちが富の象徴として乗り回しているという痛烈な皮肉。

Now who the slave, bitch? (Straight up)
さあ、これでどっちが奴隷だ? クソビッチ(間違いないぜ)
※カニエ・ウェストの『New Slaves』にも通じる、歴史的な抑圧構造を逆転させた強烈なパンチライン。

[Chorus: Travis Scott]

Straight from Mexico, call her Quintana
メキシコから直送された極上品、あの子をキンタナって呼ぶんだ

Damn, she smoke my dope
クソッ、あの子は俺のドープを吸いまくる

Swear to God we go Rambo
神に誓って、俺たちはランボーみたいに暴れ回るぜ

If you disrespect the dope
もしお前らが俺のドープをコケにするならな

Straight from Mexico, call her Quintana
メキシコから直送された極上品、あの子をキンタナって呼ぶんだ

Damn, she smoke my dope
クソッ、あの子は俺のドープを吸いまくる

Swear to God we go Rambo
神に誓って、俺たちはランボーみたいに暴れ回るぜ

If you disrespect the dope
もしお前らが俺のドープをコケにするならな

[Verse 2: Travis Scott]

Straight from the lair or Himalayas
隠れ家(レア)、あるいはヒマラヤから直送さ
※ヒマラヤ山脈のような高み(極上のHigh状態)をもたらす、高品質なドラッグや自身の音楽のこと。

I got more keys than the mayor, let's have a prayer (Bless up)
俺は市長よりも多くの鍵(キロ)を持ってる、祈りを捧げようぜ(祝福を)
※「keys」は「街の鍵(名誉市民権)」と「キログラム単位のコカイン(keys/kilos)」のダブルミーニング。ストリートの裏社会では、表の権力者である市長よりもハスラーの方が力と富を持っているという誇示。

Kelly Divine off in my pager, I'll hit her later
ケリー・ディヴァインからポケベルに連絡が来てる、後で連絡してやるよ
※Kelly Divineは有名なポルノ女優。そんな有名女優からの誘いでさえも後回しにするほどの忙しさとロックスター的なフレックス。

Dawn to dusk, I'm tryna get made, I been up for days (Straight up)
夜明けから夕暮れまで、俺は成功(メイド)しようと必死だ、もう何日も寝てねえよ(間違いないぜ)
※「get made」はマフィアの正式な一員(Made man)になること、転じて確固たる地位と富を築くこと。

Damn, I'll never pop another pill, man, that shit is real
クソ、もう二度とピル(錠剤)なんてキメねえよ、なぁ、マジでヤバかったんだ
※合成麻薬(MDMAや鎮痛剤など)の過剰摂取で死にかけた、あるいは酷いバッドトリップを経験したことへの後悔の念。

Girl, you know you fuckin' with La Flame
ガール、お前が相手にしてるのはラ・フレイムだぜ

You know you know the drill (La Flame)
どうすればいいか(お決まりのルールは)分かってるだろ(ラ・フレイム)

I reach to the heavens, Lord, forgive me, I sin
俺は天に向かって手を伸ばす、主よ、俺の罪をお許しください

May La Flame live forever, and always bring 'em in
ラ・フレイムが永遠に生き続けますように、そして常に奴ら(金やファン)を惹きつけられますように

[Chorus: Travis Scott]

Straight from Mexico, call her Quintana
メキシコから直送された極上品、あの子をキンタナって呼ぶんだ

Damn, she smoke my dope
クソッ、あの子は俺のドープを吸いまくる

Swear to God we go Rambo
神に誓って、俺たちはランボーみたいに暴れ回るぜ

If you disrespect the dope
もしお前らが俺のドープをコケにするならな

[Verse 3: Wale & Travis Scott]

Look, y'all niggas can't fuck with me
見ろよ、お前らじゃ俺の相手にはならねえ

I've got a bunch of bitches tryna fuck with me (Yeah)
俺とヤリたがってるビッチが山ほどいるんだ(イェー)

I'm unsociable with like most of them
俺はその大半に対して愛想が悪いけどな

'Cause I don't socialize where them suckers be (Nope)
だって、サッカー(ダサい奴ら)がいる場所で社交辞令なんて使わねえからな(あり得ねえ)

Lyrically, I will demolish
リリック(歌詞)で、俺はお前らを粉砕してやる

This is the nail in the coffin, niggas is soft
これが棺桶へのトドメの一撃(引導を渡す)だ、お前らは軟弱すぎる
※Waleの真骨頂である、巧みな言葉遊びと硬いライミングの始まり。

Niggas remind me of nails at a spa
お前らを見てると、スパの「ネイル(爪)」を思い出すぜ

So under-polished, novices
全く磨かれてない(under-polished)、素人(novices)だからな
※前の行の「nail in the coffin(棺桶の釘)」の「nail」を、スパで手入れされる「爪(nail)」に掛けた見事なダブルミーニング。スキルが磨かれていない(polishedされていない)ラッパーたちをディスしている。

They barkin' up the wrong tree (Double M)
奴らは見当違いの相手に喧嘩を売ってる(ダブルM)
※「barking up the wrong tree(間違った木に向かって吠える)」は「見当違いだ」という意味のことわざ。「Double M」はWaleが所属するRick Rossのレーベル「Maybach Music Group(MMG)」のシャウトアウト。

Trust me, if you with me, then you goin' eat (You goin' eat)
信じろ、もし俺と一緒なら、お前も食っていける(稼げる)ぜ(食っていける)

I got them sweatin' like these bitches hearin' all day
俺は奴らに冷や汗をかかせてる、このビッチ共が一日中(俺の曲を)聴いて興奮して汗ばんでるようにな
※Waleは『The Eleven One Eleven Theory』などのミックステープで女性ファン(bitches)から絶大な支持を得ており、ヘイターを焦らせている状況と女性を濡らしている状況を掛けている。

And I'm off Atlantic, 2-1 rob 'em, bumbaclot, nigga
俺はアトランティック(レコード)から離れた、2-1で奴らから奪い取ってやる、バンバクラ、クソ野郎
※「Atlantic」はWaleが以前所属していた(が冷遇された)アトランティック・レコードへのディス。現在はMMG(Warner系)で成功している。「bumbaclot」はジャマイカのパトワ語で最上級の侮蔑語(クソッタレ)。

Not a P-O-K, I'm out for the VS (Yeah)
P-O-K(貧乏人)じゃねえ、俺はVS(最高級のダイヤ)を求めてるんだ(イェー)
※VS(Very Slightly Included)は透明度の高い高級ダイヤモンドの等級。

Get lifted, few zips like a Steep Tech (Yeah)
ハイになる(持ち上がる)、スティーブ・テックみたいにいくつか「ジップ」を持ってるぜ(イェー)
※「zip」は1オンスの大麻のこと。The North Faceの有名なスキージャケット「Steep Tech(ジッパーが多数付いているのが特徴)」と、大麻のジップロック(zip)を掛けた超高度なファッション・メタファー。

Use piff, short words for the loose girls (Yeah)
極上のウィード(ピフ)を使う、尻軽な女たちには短い言葉で十分だ(イェー)

All mine's re-up, y'all regret (Yeah)
俺の仲間はみんな再補充(リーアップ)してる、お前らは後悔するだろうな(イェー)

Don't worry 'bout my team, my team is set (Yeah, nigga)
俺のチームの心配は無用だ、俺のチームは盤石だからな(イェー、クソ野郎)

Don't worry 'bout T, it's in-depth (Straight up)
T(トラヴィス)の心配もすんな、あいつは奥が深いぜ(間違いないぜ)
※Waleがトラヴィス(T)の才能を高く評価し、彼の音楽性が深い(in-depth)ことを保証している。

When it comes to the mothafuckin' C-notes
クソみたいな「Cノート」の話になれば

We'll start us a mothafuckin' glee club
俺たちでクソみたいなグリー・クラブ(合唱部)を始めてやるよ
※「C-notes」は100ドル札のこと(Cはローマ数字の100)。同時に音楽の「ハ長調(C音)」の意味も持ち、100ドル札(C音)がたくさん集まるから合唱部(glee club)ができるという、Waleらしい知的で音楽的なパンチライン。

Goddamn
ガッデム

[Bridge: ASAP Bari & Travis Scott]

La Flame, don't play no games
ラ・フレイムは遊びじゃねえんだよ

These niggas is lames
こいつらはダサい(レイムな)野郎共だ

These niggas ain't lords, we the new lords
こいつらはロード(君主)なんかじゃねえ、俺たちこそが新時代のロードだ
※AAPMobの創設者の一人であり、ストリートファッションのアイコンでもあるAAP Bariのアドリブ。トラヴィスやA$AP Mobといった新世代のクルーが、古いヒップホップのヒエラルキーをぶっ壊し、新たな王(Lords)として君臨するというマニフェスト。

Lord, self-sacrifice
主よ、自己犠牲を

Mercy me, oh, mercy me
俺に慈悲を、あぁ、お慈悲を

Mercy me, oh, mercy me
俺に慈悲を、あぁ、お慈悲を

Mercy me, oh, mercy me
俺に慈悲を、あぁ、お慈悲を

Mercy me, oh, mercy me
俺に慈悲を、あぁ、お慈悲を

Mercy me
お慈悲を

[Chorus: Travis Scott]

Straight from Mexico, call her Quintana
メキシコから直送された極上品、あの子をキンタナって呼ぶんだ

Damn, she smoke my dope
クソッ、あの子は俺のドープを吸いまくる

Swear to God we go Rambo
神に誓って、俺たちはランボーみたいに暴れ回るぜ

If you disrespect the dope
もしお前らが俺のドープをコケにするならな

Straight from Mexico, call her Quintana
メキシコから直送された極上品、あの子をキンタナって呼ぶんだ

Damn, she smoke my dope
クソッ、あの子は俺のドープを吸いまくる

Swear to God we go Rambo
神に誓って、俺たちはランボーみたいに暴れ回るぜ

If you disrespect the dope
もしお前らが俺のドープをコケにするならな