Artist: ScHoolboy Q, 2 Chainz, Saudi & Kendrick Lamar
Album: Black Panther: The Album
Song Title: X
概要
本楽曲は映画『ブラックパンサー』のインスパイア・アルバムにおいて、南アフリカの気鋭ラッパーSaudiを大々的にフィーチャーし、ScHoolboy Q、2 Chainz、Kendrick Lamarという米ヒップホップ界の重鎮たちと交差させたバンガー・アンセムである。タイトルの「X」はローマ数字の「10」を意味し、フックで繰り返される「Are you on ten yet?(もうレベル10に達したか?)」という強烈な問いかけに直結する。ワカンダの王位やTDEのヒップホップ界における王権を象徴する「王冠(Crown)」のメタファーに加え、南アフリカのストリートスラング(ズールー語やツォツィタール)と米国のAAVEがシームレスに混ざり合う本作は、パンアフリカニズム(汎アフリカ主義)の音楽的体現として極めて高い文化的意義を持つ傑作だ。
和訳
[Pre-Chorus: Kendrick Lamar]
Somebody pop all day, hol' up
誰かが一日中弾けてる、待ちな
※「pop」は銃を撃つこと、シャンパンを開けること、またはドラッグ(ピル)をキメることのトリプルミーニング。ストリートの抗争と成功者の祝祭を同時に描いている。
Somebody on they way, hol' up
誰かがこっちに向かってる、待ちな
I wore the crown all day, hol' up
俺は一日中王冠を被ってるぜ、待ちな
※「王冠(crown)」は、映画の主人公ティ・チャラ(ワカンダの王)と、ケンドリック自身(ラップ界の王)の両方を指す。自らの絶対的な権力と重圧の誇示である。
Somebody can't relate, hol' up (Black Panther)
共感できねえ奴もいるだろうな、待ちな(ブラックパンサー)
※一般人には王の重圧や圧倒的な成功は理解できないだろうという、成功者特有の優越感と孤独感の表明。
Stay down with no fakin', go up
偽りなく地に足をつけて耐え抜き、上へ昇り詰める
※「Stay down」はフッドの掟や仲間に忠実であること、困難に耐え忍ぶこと。そこから這い上がる(go up)というヒップホップの古典的サクセスストーリーの要約。
Top-down, I've been racin', go up
オープンカーの屋根を開けて飛ばしてきた、上へ行くぜ
She wild and been dangerous, go up
あの女はワイルドでずっと危険な存在だ、上へ行くぜ
※「She」は特定の危険な女性とも、過酷なヒップホップというゲームそのものや、映画に登場するワカンダの誇り高き親衛隊ドーラ・ミラージュを暗示しているとも解釈される。
My crown in rotation, yeah
俺の王冠が回り続けてるぜ、イェー
※王座が盤石であり、TDE内でKendrickからScHoolboy Qら他のメンバーへと王冠(覇権)が共有・継承されている(rotation)というRedditの考察が存在する。
[Chorus: Kendrick Lamar]
Are you on ten yet? Are you on ten yet?
お前はもう「10(テン)」になったか?
Wait, are you on ten yet?
待てよ、もう「10」に達したか?
Are you on ten yet? I live on ten
もう「10」になったか? 俺は常に「10」で生きてるぜ
※「on ten」はテンション、富、権力、あるいはドラッグの効き目などが最高潮(10段階中の10=タイトルの「X」)に達している無敵状態を指すスラング。
Wait, but are you on ten yet?
なあ、お前はもう「10」になったのか?
Are you on ten yet? Hol' up
もう「10」になったのか? 待ちな
Fuck the place up, fuck the place up
この場所をぶっ壊して熱狂させろ、徹底的に暴れ回れ
※「Fuck the place up」はクラブやライブハウスを熱狂の渦に巻き込む(Turn up)という意味と、敵の領土を文字通り破壊するというワカンダの戦闘的な意味が込められている。
Fuck the place up, fuck the place up
この場所をぶっ壊して熱狂させろ
Fuck the place up, fuck the place up
徹底的に暴れ回れ
[Verse 1: Saudi]
Fuck-up indawo (Woah), come tear this shit down
この場所をぶっ壊せ、全部引き裂いてやる
※「indawo」はズールー語で「場所(place)」。フックの「Fuck the place up」を南アフリカのスラングで反復している。
I see double cups (Yonke indawo)
ダブルカップが見えるぜ(そこら中にな)
※「double cup」はリーン(咳止めシロップのスプライト割り)を飲む際の重ねたプラスチックカップ。「Yonke indawo」はズールー語で「あらゆる場所(everywhere)」。
O'volovolo (Yonke indawo)
ハジキだ(そこら中に)
※「O'volovolo」は南アフリカのスラングでリボルバー銃や拳銃を意味する。
Got Benjamin Franklin phezulu koMadiba (No homo)
マディバの上にベンジャミン・フランクリンを重ねるぜ
※「phezulu koMadiba」はズールー語で「マディバ(ネルソン・マンデラの愛称)の上」の意。南アのランド紙幣(マンデラ)の上に、米国の100ドル紙幣(フランクリン)を大量に重ねているという、国際的な富の蓄積を示す極めて高度なフレックス。「No homo」は「phezulu(〜の上に乗る)」という表現に対する過剰な自己防衛的フレーズ。
Soldier from the jungle
ジャングルからやって来たソルジャーだ
※映画の舞台であるワカンダの密林地帯と、南アフリカの過酷なストリートという2つの「ジャングル」を掛けている。
I keep the piece on me, I leave you puzzled
チャカを携帯してる、お前をバラバラのパズルにしてやるよ
※「piece(銃)」と「puzzle(パズル)」を掛けた秀逸なワードプレイ。銃撃して相手を当惑させる(puzzled)、あるいは文字通り肉体をバラバラにするという比喩。
Ngiphethe ucherry we ngamla, black card on her
白人のオンナを連れてる、彼女にブラックカードを持たせてな
※「cherry we ngamla」は南アのスラングで「白人の女の子」。「ブラック」カード(無限の富の象徴)と「白人」の女性という色彩の対比を用いたボースト。
Money longer than hair on her
俺の金は彼女の髪より長いぜ
※「Money long」は長期間途切れることのない豊かな資金力を意味するストリートスラング。
In her mouth like cavity
虫歯みたいに彼女の口の中にいるぜ
And I’m higher than her dad's salary
それに俺は彼女の親父の給料よりもハイ(高収入)だからな
※ドラッグで「ハイ」になっている状態と、裕福な白人の父親の給料よりも自分の「収入が高い」ことを掛けたジョーク。
Saudi, are you on ten yet?
サウディ、お前はもうレベル10に達したか?
Phuza i-Lean, smokin', you know poppin' Xanax
リーンを飲んで、ウィードを吸って、ザナックスをキメてるのは分かってるだろ
※「Phuza」はズールー語で「飲む」。米国のトラップカルチャー(リーンやザナックスの乱用)が、南アフリカのストリートにも完全に浸透していることを示している。
Pop iXanny ngathi yiTszeni
小銭みたいにザナックスを放り込むぜ
※「yiTszeni」は南アのストリートスラングで「小銭・硬貨」。
Hit the Msotra if you’re lookin' for me
俺を探してるならソウェトに来な
※「Msotra」はサウディの出身地である南アフリカの巨大タウンシップ(旧黒人居住区)、ソウェト(Soweto)の特定エリアを指すスラング。
Somebody ngiph' indwangu netissue, I’m drippin'
誰か俺に布とティッシュをくれよ、滴り落ちてるぜ
※「indwangu netissue」はズールー語で「布とティッシュ」。高価な宝石やファッションを指す米国のスラング「Drip(滴るほどのイケてるスタイル)」を、文字通り液体が垂れているかのように表現したユーモア。
Somebody's daughter finna swallow all these children
誰かの娘が俺の子供たちを飲み込もうとしてる
Imali is my Achilles' heel, yeah
金が俺のアキレス腱だ、イェー
※「Imali」はズールー語で「お金」。金銭への執着が自分の唯一の弱点(アキレス腱)であるという赤裸々な告白。
I race you to a hundred million
1億ドルまで俺と競争しようぜ
[Pre-Chorus: Kendrick Lamar]
Somebody pop all day, hol' up
誰かが一日中弾けてる、待ちな
Somebody on they way, hol' up
誰かがこっちに向かってる、待ちな
I wore the crown all day, hol' up
俺は一日中王冠を被ってるぜ、待ちな
Somebody can't relate, hol' up
共感できねえ奴もいるだろうな、待ちな
Stay down with no fakin', go up
偽りなく地に足をつけて耐え抜き、上へ昇り詰める
Top-down, I've been racin', go up
オープンカーの屋根を開けて飛ばしてきた、上へ行くぜ
She wild and been dangerous, go up
あの女はワイルドでずっと危険な存在だ、上へ行くぜ
My crown in rotation, yeah
俺の王冠が回り続けてるぜ、イェー
[Chorus: Kendrick Lamar]
Are you on ten yet? Are you on ten yet?
お前はもう「10(テン)」になったか?
Wait, are you on ten yet?
待てよ、もう「10」に達したか?
Are you on ten yet? I live on ten
もう「10」になったか? 俺は常に「10」で生きてるぜ
Wait, but are you on ten yet?
なあ、お前はもう「10」になったのか?
Are you on ten yet? Hol' up
もう「10」になったのか? 待ちな
Fuck the place up, fuck the place up
この場所をぶっ壊して熱狂させろ、徹底的に暴れ回れ
Fuck the place up, fuck the place up
この場所をぶっ壊して熱狂させろ
Fuck the place up, fuck the place up
徹底的に暴れ回れ
[Verse 2: ScHoolBoy Q]
Are you on ten yet? (Hol' up, hol' up)
もう「10」になったか?(待ちな、待ちな)
Do you have Henn' yet?
ヘネシーはもう飲んだか?
※「Henn」はコニャックのヘネシー(Hennessy)。ヒップホップにおける祝祭と酩酊の象徴。
Jewelry on Windex
ジュエリーはウィデックスでピカピカだ
※Windexはアメリカで最も有名なガラス用クリーナー。自身のダイヤモンドが窓ガラスのように澄み切って輝いていることを表す比喩。
Woop, eighty my Rolex
ウープ、俺のロレックスは8万ドルだぜ
※「Woop」はScHoolboy Qのトレードマークであるアドリブ。
Might Maybach the Benz, two-door comin' out
ベンツをマイバッハ仕様にするかもな、2ドアがこれから出るぜ
Black on black again, I might gold the trim
また黒塗りの車体だ、トリムはゴールドにするかもな
※「Black on black(黒の外装に黒の内装)」は王道のギャングスタ・スタイルだが、そこに「ゴールド」の装飾を加えることで、ブラックパンサーの宿敵キルモンガーのスーツ(黒地に金の模様)を暗喩しているとする考察がRedditで支持されている。
I been built to win, I don't exit here
俺は勝つように作られてる、ここで降りるつもりはねえ
Too much flexin' here, Go-Go Gadget this
ここじゃフレックス(自慢)が多すぎる、「ゴーゴー・ガジェット」で対処だ
※アニメ『ガジェット警部(Inspector Gadget)』の決め台詞「Go-Go Gadget」からの引用。次々と新しいギミックや金品の自慢が飛び出すヒップホップゲームを揶揄しつつ楽しんでいる。
Too much bread to get, I've been stretchin' up
稼ぐべき金(パン)が多すぎるから、手を伸ばし続けてきた
Ain't no catchin' up, I don't rest enough, ugh
誰にも追いつかせねえ、俺には休みすら足りねえよ、ウッ
I don't plan for luck, I keep workin' hard
まぐれなんて当てにしてねえ、俺はただハードに働き続けるだけだ
Who keep blessin' us? Ugh
誰が俺たちに恵みを与え続けてる? ウッ
I'm on a ten and I need a ten
俺は「10」の状態だし、「10」の女が必要だ
※「10」を「10点満点の完璧な女性」という意味に転換させている。
Nigga, done made him a M a week
なあ、アイツに週100万ドル稼がせてやったぜ
※「M」はMillion(100万)。TDEの経営陣(Top Dawgなど)や自分自身が莫大な利益を生み出していることへの強烈なボースト。
Nigga, December been good to me
なあ、12月は俺にとって最高だったぜ
※ScHoolboy Qは年末に大きな収入を得たり、レーベルの決算期に莫大なボーナスを受け取ったことを示唆している。
Not even Kendrick can humble me
ケンドリックでさえ俺を謙虚にはさせられねえよ
※Kendrick Lamarの大ヒット曲「HUMBLE.(謙虚になれ)」を引用した秀逸なライン。レーベルメイトであり最大の盟友であるケンドリックの忠告すら聞かないほど、今の自分は傲慢で無敵(on ten)だという最高のシャウトアウト。
Nigga too rich to go do the lease
リリース(借金して車を買うこと)なんてするには俺は金持ちになりすぎた
Tryna become a way bigger Meech
ミーチよりもずっとデカい存在になろうとしてるんだ
※「Meech」は悪名高い麻薬密売組織BMF(Black Mafia Family)のボス、ビッグ・ミーチ(Big Meech)のこと。ストリートの伝説的ドラッグロードをも超える途方もない富を、音楽ビジネスで合法的に築くという野心。
Nigga, my tooth is like ten a piece
なあ、俺の歯は1本1万ドルみたいなもんだぜ
※「ten a piece」は1本1万(Ten thousand)ドル。彼が装着している高価なグリルズ(歯のジュエリー)を指す。
TDE family, the Genovese
TDEファミリー、まるでジェノヴェーゼ一家だ
※ジェノヴェーゼ一家は、ニューヨークのイタリア系マフィア「五大ファミリー」の中でも最強とされた巨大組織。自身の所属レーベルTDEの鉄の結束力と業界支配力をマフィアに例えている。
Her tits are C cup, her ass an A-plus
彼女の胸はCカップ、ケツはAプラスだ
※学校の成績(A-plus)とブラのサイズ(C cup)を掛けた、ScHoolboy(優等生)ならではの卑猥なワードプレイ。
I got my grades up, I had no backup
俺は自分の成績(ランク)を上げた、バックアップなんてなかったぜ
Now run the check up, now run the check up
さあ小切手を持ってきな、さあ金を払え
And fuck the place up, fuck the place up (Woop)
そしてこの場所をぶっ壊せ、徹底的に暴れ回れ(ウープ)
[Pre-Chorus: Kendrick Lamar]
Somebody pop all day, hol' up
誰かが一日中弾けてる、待ちな
Somebody on they way, hol' up
誰かがこっちに向かってる、待ちな
I wore the crown all day, hol' up
俺は一日中王冠を被ってるぜ、待ちな
Somebody can't relate, hol' up
共感できねえ奴もいるだろうな、待ちな
Stay down with no fakin', go up
偽りなく地に足をつけて耐え抜き、上へ昇り詰める
Top-down, I've been racin', go up
オープンカーの屋根を開けて飛ばしてきた、上へ行くぜ
She wild and been dangerous, go up
あの女はワイルドでずっと危険な存在だ、上へ行くぜ
My crown in rotation, yeah
俺の王冠が回り続けてるぜ、イェー
[Chorus: Kendrick Lamar]
Are you on ten yet? Are you on ten yet?
お前はもう「10(テン)」になったか?
Wait, are you on ten yet?
待てよ、もう「10」に達したか?
Are you on ten yet? I live on ten
もう「10」になったか? 俺は常に「10」で生きてるぜ
Wait, but are you on ten yet?
なあ、お前はもう「10」になったのか?
Are you on ten yet? Hol' up
もう「10」になったのか? 待ちな
Fuck the place up, fuck the place up
この場所をぶっ壊して熱狂させろ、徹底的に暴れ回れ
Fuck the place up, fuck the place up
この場所をぶっ壊して熱狂させろ
Fuck the place up, fuck the place up
徹底的に暴れ回れ
Somebody, somebody, somebody on ten
誰かが、誰かが、誰かがレベル10に達してる
[Verse 3: 2 Chainz & Kendrick Lamar]
Originality, couple fatalities
オリジナリティ、そしていくつかの死
※格闘ゲーム『モータルコンバット』の「フェイタリティ(究極の残虐なトドメ技)」を暗喩。圧倒的な個性で他のラッパーたちを完全に葬り去ってきたことを意味する。
Candied my car and it's sweet like a cavity
車をキャンディ塗装にした、虫歯になるくらいスウィートだぜ
※「キャンディ塗装」は透明感と深みのある光沢を持つカスタムペイント。「甘い(sweet)」と「虫歯(cavity)」を掛けたトラップ・ミュージック特有のコミカルな比喩表現。サウディのヴァース(cavity)へのアンサー的なライミングでもある。
(Are you on ten yet?)
(もう「10」に達したか?)
Sayin' they after me, ain't no one after me
奴らは俺の後を追ってると言うが、俺の背後には誰もいねえよ
※自分がシーンの圧倒的なトップランナーであり、他のラッパーたちははるか後方にいて追いつくことすらできていないというボースト。
Baby mama used to work at the Applebee's
俺の子供の母親は、昔アップルビーズで働いてたっけな
※「Applebee's」は米国の庶民的なファミリーレストランチェーン。底辺の生活から這い上がり、今では途方もない金持ちになったというストリートの成功譚。
(Are you on ten yet?)
(もう「10」に達したか?)
Somebody call my phone, yeah
誰かが俺の電話を鳴らしてる、イェー
I'ma send their ass to voicemail
奴らはボイスメールに直行させてやるよ
※大物になった2 Chainzにとって、用件のない電話に出る暇などないというステータスの誇示。
(Are you on ten yet?)
(もう「10」に達したか?)
I don't even check my voicemail
そのボイスメールすらチェックしねえけどな
(Ten, ten, ten, ten)
(テン、テン、テン、テン)
Big weight, I'ma need a horse scale
デカいブツだ、馬用の体重計が必要だぜ
※トラップ・ラップの巨匠2 Chainzらしい強烈なメタファー。売り捌くコカインの量(weight)が多すぎて、人間や小動物用の秤(スケール)ではなく、馬を量るような巨大な秤が必要だという誇張表現。
F12, Berlinetta
フェラーリ・F12ベルリネッタだ
I can wear shorts in the winter, uh
俺は冬でもショートパンツを履けるんだぜ、アー
※高級車や大邸宅の暖房が完璧であること、または常に温暖な気候の高級リゾートに滞在できるほどの財力があることの証明。
Wore turtlenecks in the summer, uh
夏場にタートルネックを着てやったぜ、アー
※逆に夏でも冷房が効きすぎた環境(高級ホテルや車内)にいること、あるいは首元の極太の「アイス(ダイヤモンド・チェーン)」が冷たすぎるためタートルネックが必要だという高度なフレックス。
This here is not for beginners, yeah
これは初心者向けのゲームじゃねえよ、イェー
Digi-scale, fingernail
デジタルスケールに、指の爪
※「デジタルスケール」で正確にドラッグを計量し、「爪」でコカインをすくって味見をするトラッパーのリアルな日常描写。
Went to Hell, came back, went to jail
地獄に行き、生還し、刑務所にも入った
※ストリートの過酷な環境(地獄)と投獄の経験。キルモンガーの壮絶な生い立ちとも重なるライン。
Left jail, went to Benihana
ムショを出て、そのままベニハナに行ったぜ
※「Benihana(紅花)」は米国で有名な高級鉄板焼きレストランチェーン。刑務所の質素な食事から解放され、出所直後に即座に贅沢をするというラッパーの成功のクリシェ。
Kenny on the corner, got the swagger on me
ケニーがコーナーにいる、俺はスワッグを身にまとってる
※「Kenny」はKendrick Lamarのこと。ストリートの角(コーナー)から共に世界トップへと上り詰めた二人のカリスマの共演を示している。
Yeah, different fabric on me
イェー、俺は身につけてる生地(ファブリック)が違うんだ
※着ている服の素材が高級であると同時に、「人間の出来(fabric)」や格そのものが他人とは根本的に違うという比喩。
Yeah, this for trappers only
イェー、これはトラッパーたち専用のアンセムだ
Yeah, married to the game
イェー、ヒップホップ・ゲームと結婚したのさ
Yeah, holy matrimony
イェー、神聖なる婚姻の儀式だ
Yeah, boots upside your cranium
イェー、お前の頭蓋骨にブーツをお見舞いしてやる
※邪魔者たちを文字通り踏みつける攻撃的なライン。
Fucked up someone's stage again
また誰かのステージをぶっ壊して熱狂させてやったぜ
※フェスや客演で、メインアクトの誰よりも客を沸かせてステージを「食ってしまった」ことの自慢。
From strip clubs to stadiums
ストリップクラブから、今じゃスタジアムだ
※駆け出しの頃にストリップクラブでミックステープを配っていた底辺時代から、世界中のスタジアムをソールドアウトさせる現在までのサクセスストーリーの総括。
I took my shot and made it in
俺はシュートを放ち、見事にリングを通したんだ
※チャンス(shot)を掴み、大成功を収めた(made it in)ことのバスケットボールのメタファー。
[Pre-Chorus: Kendrick Lamar]
Somebody pop all day, hol' up
誰かが一日中弾けてる、待ちな
Somebody on they way, hol' up
誰かがこっちに向かってる、待ちな
I wore the crown all day, hol' up
俺は一日中王冠を被ってるぜ、待ちな
Somebody can't relate, hol' up
共感できねえ奴もいるだろうな、待ちな
Stay down with no fakin', go up
偽りなく地に足をつけて耐え抜き、上へ昇り詰める
Top-down, I've been racin', go up
オープンカーの屋根を開けて飛ばしてきた、上へ行くぜ
She wild and been dangerous, go up
あの女はワイルドでずっと危険な存在だ、上へ行くぜ
My crown in rotation, yeah
俺の王冠が回り続けてるぜ、イェー
[Chorus: Kendrick Lamar]
Are you on ten yet? Are you on ten yet?
お前はもう「10(テン)」になったか?
Wait, are you on ten yet?
待てよ、もう「10」に達したか?
Are you on ten yet? I live on ten
もう「10」になったか? 俺は常に「10」で生きてるぜ
Wait, but are you on ten yet?
なあ、お前はもう「10」になったのか?
Are you on ten yet? Hol' up
もう「10」になったのか? 待ちな
Fuck the place up, fuck the place up
この場所をぶっ壊して熱狂させろ、徹底的に暴れ回れ
Fuck the place up, fuck the place up
この場所をぶっ壊して熱狂させろ
Fuck the place up, fuck the place up
徹底的に暴れ回れ
