Artist: KAROL G & Manu Chao
Album: Tropicoqueta
Song Title: Viajando Por El Mundo
概要
本楽曲は、KAROL Gのアルバム『Tropicoqueta』に収録された、多国籍音楽のパイオニアでありレベル・ミュージックの伝説的存在であるManu Chao(マヌ・チャオ)との歴史的かつオーガニックなコラボレーションである。過去の失恋やトップスターとしての名声の重圧から解放されたKAROL Gが、物質的な贅沢ではなく「世界を旅し、生きていることを実感する」という真の豊かさを見出す旅路を描いている。Manu Chaoのボヘミアンな精神性とアコースティックなサウンドが、KAROL Gのラテンルーツへの回帰と完璧に共鳴。コロンビアのコーヒーからイビサの海まで世界中を巡りながら、「死ぬことよりも、生きないことのほうが怖い」と語る本作は、Bichotaとしての闘争を終え、自由な魂(Tropicoqueta)を手に入れた彼女の究極のライフ・アンセムである。
和訳
[Intro]
Salida del vuelo con destino a la felicidad
幸福行きのフライト、出発いたします
※空港のアナウンスを模したイントロダクション。過去のしがらみや痛みを置き去りにし、精神的な自由と幸福を見つける旅の始まりを告げている。
[Verso 1: KAROL G]
Viajando por el mundo, me encontré
世界を旅して、私は自分自身を見つけたの
Cosas hermosas que antes no veía
以前は見えなかった美しいものたち
Personas que disfrutan un amanecer
夜明けを楽しむ人々
Y las cosas sencillas que nos da la vida
そして、人生が与えてくれるささやかでシンプルなものたちをね
※世界的スターとして多忙を極め、物質的な成功の頂点に立った彼女が、皮肉にもそこでは見えなかった「日常の素朴な美しさ」に気付くという視点の成熟。
Es un regalo despertarse
目を覚ますこと自体が贈り物なの
Andar por ahí diciendo "buenos días"
「おはよう」って言いながらその辺を歩き回ることもね
Y ni pa' qué preocuparse
思い悩む必要なんてどこにあるの?
Si nada nos llevamos al final del día
人生の終わり(死)には、何も持っていけないんだから
※「Bichota」としてハイブランドや高級車(フレックス)を誇示したフェーズを経て、究極のミニマリズムと精神的な充足へと辿り着いたKAROL Gの哲学。
[Coro: KAROL G]
De aquí yo no me voy sin haber vivido
生き切るまでは、私はここから離れないわ
Voy a gozar la vida mientras respiro
息をしている限り、この人生を楽しみ尽くすの
Contar historias y no tiempo perdido
失われた時間じゃなく、物語を語るためにね
Y no, no es existir, es sentirse vivo
ただ存在するだけじゃない、生きていると実感するのよ
Voy a gozar la vida mientras respiro
息をしている限り、この人生を楽しみ尽くすの
Mi miedo no es morir, es no haber vivido
私が恐れるのは死ぬことじゃない、生きなかったことよ
※楽曲の核心となるパンチライン。恐怖の対象を「死」から「無為に生きること」へと転換し、一度きりの人生を能動的に味わい尽くす強烈な生命賛歌である。
[Verso 2: KAROL G]
Casarnos en Las Vegas sin papel
ラスベガスで紙切れ(婚姻届)なしで結婚して
※ここから彼女が夢見る、あるいは経験した世界中の自由な旅の情景がフラッシュバックのように列挙される。法的な縛りに囚われない自由な愛の形。
En México beber litros de tequila
メキシコで何リットルものテキーラを飲んで
Mirar las lucecitas de la Torre Eiffel
エッフェル塔の小さな灯りを眺めて
Sostener pa' una foto la torre Pisa
写真のためにピサの斜塔を支えるポーズをして
※誰もがやるようなベタな観光客のポーズすらも、大スターが肩の力を抜いて楽しむ「無邪気な喜び」として肯定している。
Nadar sin ropa en una playa en Ibiza
イビサのビーチで服を脱いで泳いで
Bajar las ventanas pa' sentir la brisa
風を感じるために車の窓を下ろして
Correr bajo la lluvia sin camisa
シャツを脱いで雨の中を走って
Y con un peso en Nueva York, comer una pizza
ニューヨークで1ペソ(わずかなお金)でピザを食べるの
※富や名声に関係なく、わずかなお金でも世界最高の都市でささやかな幸せを味わえるという、資本主義的価値観からの解放。
[Puente: KAROL G]
De aquí yo no me voy sin haber vivido
生き切るまでは、私はここから離れないわ
De aquí yo no me voy sin sentirse vivo
生きていると実感するまでは、私はここから離れない
[Refrán: Manu Chao]
Soñé otro mundo, tan lejos y tan cerca
別の世界を夢見た、とても遠くて、とても近い
※ここからManu Chaoのポエトリーリーディング。グローバリズムへの抵抗や国境なき放浪を歌い続けてきた彼のボヘミアンな声が、楽曲に多国籍でスピリチュアルな奥行きを与えている。
Soñé otro viaje, cuatro caminos
別の旅を夢見た、4つの道を
Cinco destinos, soñé la risa
5つの目的地、笑い声を夢見たんだ
Soñé la ilusión, soñé otro mundo
幻想を夢見た、別の世界を夢見たんだ
[Verso 3: KAROL G]
Ay, pero qué bonito es
あぁ、でもなんて美しいの
Gritar "pura vida" en Costa Rica
コスタリカで「プラ・ビダ(純粋な人生)」って叫ぶこと
※「Pura Vida」はコスタリカの国民的な挨拶であり、ポジティブで飾らない生き方を表す言葉。
Tomarnos en Colombia un buen café
コロンビアで美味しいコーヒーを飲んで
Y un agua panelita en una noche fría
寒い夜にアグアパネリータ(サトウキビの黒糖水)を飲むこと
※世界中を旅した末に、彼女の故郷であるコロンビアの伝統的な飲み物(agua panela)に帰着する。ルーツへの深い愛着と郷愁が描かれている。
Hacer amigos en cualquier esquina
街角で友達を作って
Coger una nota y morir de risa
ちょっと酔っ払って、死ぬほど笑うこと
El lujo no son diamantes en un Cartier
贅沢っていうのは、カルティエのダイヤモンドなんかじゃない
El verdadero lujo es vivir sin prisa
本当の贅沢は、急がずに生きることよ
※現代社会のスピード感や物質主義を完全に否定し、時間的なゆとりと精神的自由こそが究極のラグジュアリーであると定義づける見事なパンチライン。
[Refrán: Manu Chao]
Soñé otro mundo, tan lejos y tan cerca
別の世界を夢見た、とても遠くて、とても近い
Lo conseguí soñando, lo conseguí luchando
夢見ることで手に入れた、闘うことで手に入れたんだ
※自由や平穏は最初から与えられるものではなく、厳しい現実の中で夢を見続け、闘い抜いた者だけが手にする境地であるというManu Chaoのメッセージ。
Soñé al despertar
目覚めを夢見た
Soñé otro mundo, soñé otro mundo
別の世界を夢見た、別の世界を夢見たんだ
[Coro: KAROL G & Manu Chao]
De aquí yo no me voy sin haber vivido
生き切るまでは、私はここから離れないわ
Voy a gozar la vida mientras respiro
息をしている限り、この人生を楽しみ尽くすの
Contar historias y no tiempo perdido (Soñé otro mundo)
失われた時間じゃなく、物語を語るためにね(別の世界を夢見た)
Y no, no es existir, es sentirse vivo
ただ存在するだけじゃない、生きていると実感するのよ
Voy a gozar la vida mientras respiro
息をしている限り、この人生を楽しみ尽くすの
Mi miedo no es morir, es no haber vivido
私が恐れるのは死ぬことじゃない、生きなかったことよ
[Refrán: Manu Chao]
Soñé de un amor, de noche y de día
ある愛を夢見た、夜も昼も
Soñé de mi luna que no se rendía
諦めない私の月を夢見た
Y que a mi gato le decía: "Soñé otro mundo
そして、私の猫にこう語りかけたんだ「別の世界を夢見た
Tan lejos y tan cerca, soñé otro viaje"
とても遠くて、とても近い、別の旅を夢見たんだ」って
[Interludio: Manu Chao]
(Señores, pasajeros, embarque)
(皆様、ご搭乗ください)
Tan lejos y tan cerca (Embarque)
とても遠くて、とても近い(ご搭乗ください)
Pacífico, soñé tus olas (Please passengers, proceed)
太平洋よ、君の波を夢見た(乗客の皆様、お進みください)
Siempre toca llegar, todo llegará
いつかは必ず到着する、すべてはやってくるんだ
[Outro: KAROL G & Manu Chao, Ambos]
De aquí yo no me voy sin haber vivido (Todo llegará)
生き切るまでは、私はここから離れないわ(すべてはやってくる)
De aquí yo no me voy sin sentirse vivo (Todo llegará)
生きていると実感するまでは、私はここから離れない(すべてはやってくる)
Tengo mi casa en un zapato, y así yo vivo donde quiero
靴の中に家がある、だから好きなところに住めるんだ
※ノマド的で自由な生き方を象徴する、Manu Chao特有の詩的な表現。定住地を持たず、歩みを進めるその足元(靴)こそが自分の帰る場所であるという放浪者の哲学。
Tengo mi casa en un zapato, me lleva por el mundo entero
靴の中に家がある、世界中へと私を連れて行ってくれる
Tengo mi casa por el camino, que me lo dijo un caminero
道の上に家がある、旅人がそう教えてくれたんだ
Tengo mi casa en un zapato, que me la hizo un zapatero (Todo llegará)
靴の中に家がある、靴屋が作ってくれたんだ(すべてはやってくる)
De aquí yo no me voy sin haber vivido (Todo llegará)
生き切るまでは、私はここから離れないわ(すべてはやってくる)
De aquí yo no me voy sin sentirse vivo (Todo llegará)
生きていると実感するまでは、私はここから離れない(すべてはやってくる)
De aquí
ここから
Tengo mi casa de suela ruina (Aquí), que cuando llueve (Aquí), se me patina (Aquí)
ボロボロの靴底の家(ここに)、雨が降れば(ここに)、滑ってしまうけれど(ここに)
Y va, camina por el sendero (Aquí), quiero más a mi zapato viejo (Aquí)
それでも進む、小道を歩いていく(ここに)。私は古い靴をもっと愛するんだ(ここに)
※新しく豪華な靴(物質的豊かさ)よりも、共に長い旅を乗り越え、すり減った「古い靴(経験や記憶)」を愛するという人生賛歌。
Costeño, paisa, rolo, caleño
コステニョ、パイサ、ロロ、カレーニョ
※コロンビアの各地域の人々(沿岸部、アンティオキア、ボゴタ、カリ)の呼称。世界中を旅しても、祖国コロンビアの多様性と人々への愛は変わらないというKAROL Gのアイデンティティの証明。
Y cada día me rio, porque si no, me muero
毎日笑うんだ、そうしないと死んでしまうから
※どんな困難や悲しみがあっても、笑い飛ばして前を向くというラテン特有の明るく力強い生存本能。
Todo llegará
すべてはやってくる
