Artist: KAROL G & Marco Antonio Solís
Album: Tropicoqueta
Song Title: Coleccionando Heridas
概要
本楽曲は、KAROL Gのアルバム『Tropicoqueta』に収録された、世代を超えた歴史的なバラード・コラボレーションである。メキシコ音楽界の生ける伝説であり「El Buki」の愛称で知られるMarco Antonio Solísを客演に迎え、「現代における真実の愛の喪失」という普遍的なテーマを歌い上げる。誰もが感情を隠してスマートに振る舞う現代の恋愛観に対し、「私はまだ感情を持っている」と不器用な愛の痛みを肯定する姿は、幾多の失恋や痛みを乗り越えてきたKAROL Gの成熟したロマンティシズムを象徴している。ラテン・バラードの伝統と現代アーバンポップの感性が交差する、魂を揺さぶる名曲だ。
和訳
[Verso 1: KAROL G & Marco Antonio Solís]
¿Será que el amor no es pa' mí?
愛は私に向いてないのかな?
Que no nací pa esto, que no sé pedir
こんな風に愛されるために生まれてきたわけじゃないのか、どう求めたらいいのかも分からない
※世界的スーパースターとしての名声を手に入れながらも、一個人としては純粋な愛の成就に悩むKAROL Gの等身大な葛藤。「Bichota」としての強靭なペルソナの裏にある脆弱な一面を吐露している。
¿Por qué me dan lo opuesto?
どうしていつも、私が望むものと正反対のものばかり与えられるの?
Siempre me toca a mí hacerme compañía
結局いつも、自分自身で自分の相手をする羽目になるんだから
¿Será que para ser feliz hay que ser como el resto?
幸せになるためには、他の人たちと同じように振る舞わなきゃいけないのかな?
Y me toque fingir que se vivir con esto
そして、この痛みを抱えたまま平気で生きていけるフリをしなきゃいけないのかな
Se volvió normal coleccionar heridas
傷を集めることが、すっかり当たり前になっちゃったわ
※タイトル回収。過去の有毒な恋愛(Anuel AA等)によって負った心のトラウマを「コレクション(収集品)」と自嘲気味に表現することで、悲劇のヒロインにとどまらず、傷を自らの人生の一部として引き受ける成熟した姿勢を示している。
[Coro: KAROL G & Marco Antonio Solís]
Ah, ¿será que se quedó el amor en otros tiempos?
あぁ、本物の愛は、もう過去の時代に置いていかれちゃったのかな?
※客演に大御所Marco Antonio Solísを迎えた意味が最も発揮されるライン。ファストフードのように消費される現代の「アーバンラテン的恋愛観(体だけの関係や一晩の遊び)」に対し、情熱的で不変の「クラシックなラテン・ロマンス」への強い憧憬を歌っている。
Eso dicen los expertos
専門家たちはそう言うわよね
Nadie quiеre en estos días, mmm, mmm
最近は誰も、本気で愛そうなんてしないの、んー
Vivir como si no tuviеra sentimientos
まるで感情なんて最初から無いみたいに生きてる
Yo no tengo ese talento
私にはそんな才能はないわ
Yo sí siento todavía
私はまだ、ちゃんと心で感じてしまうから
※「Bichota」という自立した強い女の仮面を被りながらも、本質的には愛情深く傷つきやすいロマンチストであるという自己肯定。無感情なフリをする「才能(talento)」がないことを誇りにすら思っている。
[Post-Coro: KAROL G]
Pero quiero creer que aún se puede querer
でも、まだ本気で愛し合えるって信じていたいの
Y si no, seguiré coleccionando heridas
もし無理なら、これからも傷を集め続けるだけよ
[Interludio Instrumental] [Verso 2: Marco Antonio Solís & KAROL G]
Tengo de amiga a la soledad, un día de ti yo le conté
孤独を友として、ある日、孤独に君の話をしたんだ
※ここからMarco Antonio Solísのヴァース。彼の深みのある渋い歌声が、楽曲にクラシックなボレロやランチェーラのような歴史的な重厚感をもたらしている。
Le dije que odiarte no se me da
君を憎むことなんて、俺にはできないって伝えたよ
Y aunque no quería, te solté
そして、本当は嫌だったけど、君を手放したんだ
Dicen que el tiempo cura todo, pero ha pasado mucho tiempo (Mm-mm-mm, mm-mm-mmm, ey)
時はすべての傷を癒やすって言うけど、もうずいぶん長い時間が経ったよ(んー、ええ)
Y este sufrimiento no se va, con él viviendo me quedé
なのに、この苦しみは消えないまま。俺はこの苦しみと一緒に生きていくことになったんだ
※癒えない傷をあえて抱えて生きるという、ラテン音楽における究極の「デスペチョ(失恋の悲哀)」の表現。
No sé cuándo amanecerá, en las noches no para de llover
いつ夜が明けるのか分からない、夜には雨が降り止まないんだ
Diosito, te quiero preguntar de donde se apagan los pensamientos
神様、教えてほしい。どうすればこの思考を消す(スイッチを切る)ことができるのかを
Dice, ¡eh!
歌って、ええ!
[Coro: Marco Antonio Solís & KAROL G, KAROL G]
¿Será que se quedo el amor en otros tiempos?
本物の愛は、もう過去の時代に置いていかれちゃったのかな?
Eso dicen los expertos
専門家たちはそう言うよね
Nadie quiere en estos días, mmm, mmm
最近は誰も、本気で愛そうなんてしないの、んー
Vivir como si no tuviera sentimientos
まるで感情なんて最初から無いみたいに生きてる
Yo no tengo ese talento
私にはそんな才能はないわ
Yo sí siento todavía
私はまだ、ちゃんと心で感じてしまうから
[Post-Coro: Marco Antonio Solís, Marco Antonio Solís & KAROL G]
Pero quiero creer que aún se puede querer
でも、まだ本気で愛し合えるって信じていたいんだ
Y si no, seguiré coleccionando heridas
もし無理なら、これからも傷を集め続けるだけさ
※愛することを恐れず、傷つく覚悟を持った二つの世代の歌声が重なり合い、愛への深い献身を誓って楽曲は静かに幕を閉じる。
