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SPEED DEMON - Justin Bieber 【和訳・解説】

Artist: Justin Bieber

Album: SWAG II

Song Title: SPEED DEMON

概要

アルバム『SWAG II』に収録された「SPEED DEMON」は、過去の因縁やメディアのノイズを完全に振り切り、トップスピードで己の道を爆走するジャスティン・ビーバーの圧倒的な自信と覚悟を示すバンガーだ。トラップビートに乗せた攻撃的なフロウの中には、かつての彼を疑った者たちへの痛快なリベンジ(Redemption)が綴られている。しかし、単なるフレックス(自己誇示)にとどまらず、彼を導く大いなる存在(神)や、彼に無条件の愛と肯定を与える妻ヘイリーへの感謝が織り込まれている点がジャスティンならではである。前作『SWAG』のスキット「STANDING ON BUSINESS」で提示されたワードプレイを回収しつつ、成熟したポップスターとしての無双状態を宣言する痛快な一曲である。

和訳

[Verse 1]

I don't really need a reason to stall you, that's all you
お前を足止めする理由なんて俺にはない、全部お前の勝手だ

Don't pretend I got a reason to call you, it's not true
俺から連絡する理由があるなんて勘違いするな、あり得ないから
※過去にジャスティンを利用しようとした業界関係者や、付き纏うフェイクな友人たちへの冷酷な拒絶。名声の頂点にいる彼が、自分のエネルギーを割くべき相手を厳格に選別している様子が窺える。

I only got a couple people to talk to, and it's not you (Yeah)
俺が心を開いて話せる人間はほんの一握りだ、そしてそれはお前じゃない(そうさ)

And I don't even got the patience to argue
言い争う忍耐力すら持ち合わせてないんだ

So are you out of your mind?
頭でもおかしくなったのか?

I got a lotta reasons to fight
俺にだって戦う理由は山ほどある

I got a lotta reasons to drive over you, but I
お前を轢き潰してやりたい理由なんていくらでもある、でも俺は
※かつてはパパラッチやアンチとのトラブルに真っ向から衝突していた血気盛んな時期もあったが、今は怒りに任せて反撃する(drive over you)ような真似はしないという、精神的な成熟を示している。

I put my pride to the side, I put my, I put my
自分のプライドは脇に置いておくんだ

Never stopped, had to take a turn and turn it into something that's new
立ち止まらずに方向転換して、新しい何かへと変えていかなきゃならなかった

Say you missed me, wasn't missing, is it clocking to you?
「寂しかった」なんて言うなよ、俺は全く寂しくなかった。お前の頭にちゃんと伝わってるか?
※「clocking to you(頭で理解する、ピンとくる)」。これは前作『SWAG』に収録されたDruskiとのスキット「STANDING ON BUSINESS」の中で、ジャスティンがパパラッチに対して言い放ったセリフの完璧なセルフ・サンプリングである。ファンの間でも「あの一幕がここで伏線回収された!」と大いに盛り上がったライン。

Wait and see 'cause it's something new and improved, yeah, yeah (Yeah)
見てな、新しく進化した俺を見せてやるからさ

[Chorus]

Heat checking, uh, heat chеcking these chickens, uh, yеah
ヒートチェックだ、あぁ、この臆病者ども(チキン)を試してやる
※「Heat check」はバスケットボール用語で、連続でシュートを決めた選手が「まだ自分のシュートタッチ(熱)が続いているか」を確かめるために放つ難しいシュートのこと。音楽シーンにおいて、自分の実力と人気が今も最高潮(ホット)であることを証明し、彼を疑うアンチ(chickens)を黙らせるという強烈なヒップホップ的フレックスである。

And I go speed racing, speed racing for the record, uh, yeah
そして俺はスピードレーサーになる、記録を塗り替えるために爆走するんだ

And I achieve greatness, I'm getting better by the second, uh, yeah
偉業を成し遂げてやる、俺は秒単位で進化し続けてるんだぜ

And I go speed racing, we ain't finished, we ain't finished just yet
猛スピードで駆け抜ける、俺たちはまだ終わっちゃいない、まだまだこれからさ

Don't stress, don't stress it, baby, uh
焦るなよ、心配しなくていいんだぜ、ベイビー

[Post-Chorus]

I keep creeping, I keep creeping (Mm, yeah), uh
忍び寄ってやる、じわじわと追い詰めてやる(あぁ)

A speed demon, speed demon, uh
スピードの悪魔さ、スピード・デーモンだ

So keep dreaming, I can't see 'em, uh
だから夢でも見てな、あいつらの姿なんて見えやしないんだから

A speed demon, speed demon, yeah
俺はスピードの悪魔、誰も追いつけないスピード・デーモンさ

[Verse 2]

They try to say I'm out of my mind (Mm-mm)
あいつらは俺がイカれてるって言いたがるけど

But now they're singing every line (Out of my mind)
今じゃ俺の歌詞を一言一句歌ってるじゃないか(イカれてるだろ?)
※2013年〜2014年のゴシップにまみれた暗黒期、メディアはこぞって彼を「正気を失った(out of his mind)」と書き立てた。しかし、その後『Purpose』等でメガヒットを連発し、かつて彼をバカにしていた者たちすらもライブで合唱しているという、最高に皮肉で痛快なリベンジの描写。

Uh, sing it
あぁ、歌ってみなよ

I got a lotta mountains to climb (Mm-hm, mm-hm)
越えなきゃいけない山はまだたくさんある

Had to leave some baggage behind (Yeah, mm-hm)
余計な荷物(過去のしがらみ)は置いてこなきゃならなかったんだ
※「baggage(荷物)」は、有害な人間関係や過去のトラウマ、不必要なエゴを指す。

And there's something that's stronger than me
そして、俺よりも遥かに強い「何か」が存在するんだ

That's paving me a new lane and giving me an energy
それが俺に新しい道を切り開き、エネルギーを与えてくれる
※「stronger than me(自分より強い何か)」。明確なキリスト教的信仰(神、ジーザス)への言及。自分の力だけで生きるのをやめ、大いなる存在に身を委ねたことで得られた絶対的な精神の安定を歌っている。

And there's something in the way she make me certain I'm enough
そして彼女の振る舞いには、俺が「今のままで十分なんだ」と確信させてくれる何かがあるんだ
※妻ヘイリー・ビーバーへの言及。「I'm enough(自分は今のままで十分価値がある)」。自己肯定感の低さに長年苦しんできた彼に、無条件の愛を与え、欠乏感を埋めてくれたヘイリーの存在の大きさが綴られている。

Everyday she put the loving on me
毎日、彼女は俺に愛を注いでくれる

And all the people that be doubting on me
だから、俺を疑っていた連中は全員

They came to witness my redemption, now they up out my seat
俺の復活(贖罪)を目撃しに来て、今じゃ俺の席から立ち上がってるのさ
※「redemption(贖罪、名誉挽回)」。暗闇から這い上がり、再びシーンの頂点に君臨した彼自身のドキュメンタリー的なライン。

Got 'em tapping their feet, uh
あいつらも思わず足でリズムを取っちまうんだ

Had to put my heart on my sleeve, uh, yeah
自分の感情を隠さず、ありのままを晒け出さなきゃならなかったんだ
※「wear one's heart on one's sleeve(感情を隠さず表に出す)」。『Justice』や本作『SWAG』を通じて彼が行ってきた、メンタルヘルスの脆弱性(Vulnerability)を音楽として表現するアプローチそのものを指している。

[Chorus]

I said heat checking, uh, heat checking these chickens, uh, yeah
言っただろ、ヒートチェックだ、このチキンどもを試してやるんだ

And I go speed racing, speed racing for the record, uh, yeah
そして俺はスピードレーサーになる、記録を塗り替えるために爆走するんだ

And I achieve greatness, I'm gettin' better by the second, uh, yeah (I'm getting better by, oh-oh)
偉業を成し遂げてやる、俺は秒単位で進化し続けてるんだぜ(秒単位で良くなってるんだ)

And I go speed racing, we ain't finished, we ain't finished just yet
猛スピードで駆け抜ける、俺たちはまだ終わっちゃいない、まだまだこれからさ

Don't stress, don't stress it, baby, uh
焦るなよ、心配しなくていいんだぜ、ベイビー

[Bridge]

Fast forward until we find it, uh
俺たちが「それ」を見つけるまで早送りしようぜ

And press stop, but let me rewind it, uh
そして停止ボタンを押すんだ、でも一度巻き戻させてくれよ
※音楽の再生機器(テープやCD)の操作に例えながら、自分の人生のハイライトを振り返りつつも、さらなる未来へと猛スピードで進んでいくという時間軸のコントロールを表現している。

In case you ever needed reminding
もしお前らが忘れちまった時のために、思い出させてやる

That better keeps getting better, uh
「最高」はさらに最高を更新し続けるってことをな

I won it by a million miles
俺は100万マイルの差をつけて圧勝したんだ

You already know what the time is (Okay, yeah)
今が誰の時間か、もう分かってるだろ(あぁ、そうさ)

It's forever, forever ever, I said forever
これは永遠に続くんだ、永遠に、永遠だって言ってるんだ

[Chorus]

Heat checking, heat checking these chickens, uh, yeah
ヒートチェックだ、あぁ、この臆病者ども(チキン)を試してやる

And I go speed racing, speed racing for the record, uh, yeah
そして俺はスピードレーサーになる、記録を塗り替えるために爆走するんだ

And I achieve greatness, I'm gettin' better by the second (Oh), uh, yeah
偉業を成し遂げてやる、俺は秒単位で進化し続けてるんだぜ(あぁ)

And I go speed racing, we ain't finished, we ain't finished just yet
猛スピードで駆け抜ける、俺たちはまだ終わっちゃいない、まだまだこれからさ

Don't stress, don't stress it, baby, uh
焦るなよ、心配しなくていいんだぜ、ベイビー

[Post-Chorus]

I keep creeping, I keep creeping (Mm, yeah), uh, yeah
忍び寄ってやる、じわじわと追い詰めてやる(あぁ)

A speed demon, speed demon, uh
スピードの悪魔さ、スピード・デーモンだ

So keep dreaming, I can't see 'em, uh
だから夢でも見てな、あいつらの姿なんて見えやしないんだから

A speed demon, speed demon, uh
俺はスピードの悪魔、誰も追いつけないスピード・デーモンさ

I keep creeping, I keep creeping, uh
忍び寄ってやる、じわじわと追い詰めてやる

A speed demon, speed demon, uh
スピードの悪魔さ、スピード・デーモンだ

So keep dreaming, I can't see 'em, uh
だから夢でも見てな、あいつらの姿なんて見えやしないんだから

A speed demon, speed demon
俺はスピードの悪魔、トップスピードで駆け抜けるスピード・デーモンさ