Artist: Snoop Dogg (feat. Kanobby)
Album: 10 Til’ Midnight
Song Title: No Ticcet Needed
概要
スヌープ・ドッグのアルバム『10 Til’ Midnight』に収録された「No Ticcet Needed」は、西海岸のレジェンドが主宰する極上のプライベート・パーティーへの招待状とも言えるメロウな一曲だ。タイトルの「Ticcet(Ticket)」に見られる「cc」のスペリングは、自身のルーツであるクリップス(Crips)の掟(敵対するBloodsを連想させる『ck=Crip Killer』の文字列を避ける)に従った厳格なストリートの流儀である。しかし、楽曲全体を包み込むのは血生臭いギャングの空気ではなく、プラチナディスクやサテンのシーツに囲まれた大富豪の余裕と甘いGファンクのバイブスだ。リック・ジェームスへのオマージュや「Gin and Juice」といった自身のクラシックを散りばめつつ、世界中の美女を惹きつける世界的アイコンとしての絶対的な自信と、最終的には自分の本来の居場所(家)へと帰っていくという彼特有の美学を、極めてスムースなフロウで聴かせる大人のアンセムである。
和訳
[Intro: Snoop Dogg]
Smoke break
スモーク・ブレイク(一服するぜ)
Right on
いいぞ、その調子だ
E-Double
E・ダブル
※ヒップホップ史に残るレジェンド・プロデューサー兼ラッパーであるErick Sermon(エリック・サーモン)の愛称、あるいは現場のDJやプロデューサーへの敬意を込めたシャウトアウト。
Yeah
イェー
Check me out
俺のラップをよく聞きな
[Chorus: Snoop Dogg & Kanobby, Kanobby]
Me and my folks, we drink and we smoke and
俺とダチら、いつだって飲んで吸って
We always have a really good time
いつも最高に楽しい時間を過ごしてるんだ
You and your girls can come by and kick it
お前とお前の女友達も、ここに来てくつろげばいい
Don't need no ticket to ride (To ride)
乗車券(チケット)なんて必要ねえよ(乗るのにな)
※タイトルにもなっている通り「Ticket」を「Ticcet」と表記するのはクリップス特有のスペリング・ルール。ここでは文字通りの「入場券」だけでなく、スヌープのVIPなパーティー(または車、ベッド)に乗るための「資格」や「入場料」は不要だという、大物としての太っ腹な比喩表現。
Me and my folks, we drink and we smoke and
俺とダチら、いつだって飲んで吸って
We always have a really good time (Always have a really good time)
いつも最高に楽しい時間を過ごしてるんだ(いつだって最高なのさ)
You and your girls can come by and kick it
お前とお前の女友達も、ここに来てくつろげばいい
Don't need no ticket to ride (To ride)
乗車券(チケット)なんて必要ねえよ(乗るのにな)
[Verse 1: Snoop Dogg]
My livin' room is so neat (Yes sir)
俺のリビングルームは最高にキマってるぜ(イエス・サー)
Walked in, four deep (Ooh, wee)
4人で連れ立って(フォー・ディープ)、部屋に入ってくる(ウー、ウィー)
※「four deep」は車などに4人組で乗っている、または4人で行動している状態。美女たちが群れをなしてスヌープの豪邸を訪れる華やかな様子。
Flows laced with rose petals
床にはバラの花びらが敷き詰められてる
Just right for those stilettos (Wow, wow)
お前らのピンヒール(スティレット)にはおあつらえ向きだろ(ワオ、ワオ)
Platinum plaques with gold medals (Mm)
プラチナディスクの盾に、ゴールドメダル(うむ)
※数々のミリオンヒット(プラチナム)を飛ばしてきた音楽的レガシーと、2024年パリオリンピックの特派員を務めるなどアメリカを代表するアイコンとしての現在の圧倒的な権威(ゴールドメダル)の象徴。
Red lights, the mood settles
赤い照明が、良いムードを作り出してる
Whatcha need? Just think of it
何が欲しい? ただ思い浮かべてみな
Have a seat, let's drink a bit (Cheers)
腰を下ろして、少し飲もうぜ(乾杯)
Toast to the good life (Oh)
この極上の人生(グッド・ライフ)に乾杯だ(オー)
"I-made-it-up-out-the-hood" life
「フッド(貧困街)から見事抜け出したぜ」っていう人生にな
※ストリートの底辺から這い上がり、世界的な大富豪へと上り詰めた真のハスラーの究極の到達点と誇り。
This gon' be remarkable
こいつは記憶に残る(リマーカブルな)夜になるぜ
I'll be right back in somethin' more comfortable
もっとリラックスできる服に着替えて、すぐ戻ってくるからよ
[Chorus: Snoop Dogg & Kanobby, Kanobby]
Me and my folks, we drink and we smoke and
俺とダチら、いつだって飲んで吸って
We always have a really good time
いつも最高に楽しい時間を過ごしてるんだ
You and your girls can come by and kick it
お前とお前の女友達も、ここに来てくつろげばいい
Don't need no ticket to ride (To ride)
乗車券(チケット)なんて必要ねえよ(乗るのにな)
Me and my folks, we drink and we smoke and
俺とダチら、いつだって飲んで吸って
We always have a really good time (Always have a really good time)
いつも最高に楽しい時間を過ごしてるんだ(いつだって最高なのさ)
You and your girls can come by and kick it
お前とお前の女友達も、ここに来てくつろげばいい
Don't need no ticket to ride (To ride)
乗車券(チケット)なんて必要ねえよ(乗るのにな)
[Verse 2: Snoop Dogg]
New scene in the bedroom
寝室に舞台(シーン)を移そう
Two of 'em in the bathroom
バスルームには女が2人
Gin and juice is a lifesaver
ジン・アンド・ジュースは最高の命綱(ライフセーバー)だ
※1993年の彼の歴史的デビューアルバム『Doggystyle』に収録された特大ヒット曲「Gin and Juice」へのセルフオマージュ。彼が主催するパーティーには決して欠かすことのできない代名詞的なカクテル。
Plus I got a table full of party favors
おまけに、テーブルにはパーティー・フェイバー(お楽しみ)が山盛りだぜ
※「party favors」は直訳すると「パーティーの引き出物」だが、クラブやストリートの文脈ではコカインやMDMAなどの「ドラッグ」を指す定番の隠語。
"Have at it if you need it, Boo"
「欲しけりゃ好きにしな、ベイビー(ブー)」
She said, "Yes" and proceeded to (Thank you)
彼女は「ええ」と答えて、コトを始めた(サンキュー)
And now I'm layin' on satin sheets
今や俺はサテンのシーツの上に寝転がってる
Rick James, bitch, I'm a super freak
「俺はリック・ジェームスだ、ビッチ」、俺はスーパー・フリーク(超絶変態)だからな
※2000年代のコメディ番組『Chappelle's Show』でデイヴ・シャペルが放ち世界的なミームとなった名台詞「I'm Rick James, bitch!」と、R&B界の伝説的シンガーであるリック・ジェームスの代表曲「Super Freak」(1981年)のサンプリング的引用。ベッドの上での常軌を逸した絶倫ぶりとクレイジーさをアピールしている。
Fantasies, realities
幻想と現実が交差する
They don't speak English, they all from overseas
彼女たちは英語を話さない、みんな海外(オーバーシーズ)から来たからな
※世界中をツアーで回り、言葉の壁を越えて多国籍な女性たちを惹きつける世界的スーパースターとしての底知れぬ魅力と富の誇示。
Good thing my game strong
俺のゲーム(女を口説く手腕)が完璧で良かったぜ
Put them bitches to bed, and then I came home
あのビッチどもをベッドに寝かしつけて、俺は自分の家(本命の待つ場所)に帰ったのさ
※散々豪遊して複数の女性と遊んだ後でも、最後は長年連れ添った妻(Boss Lady)の待つ自宅へ帰るという、ギャングスタでありながら「ファミリー・ファースト」を貫くスヌープ特有のユーモラスで愛すべきオチ。
[Chorus: Snoop Dogg & Kanobby, Kanobby]
Me and my folks, we drink and we smoke and
俺とダチら、いつだって飲んで吸って
We always have a really good time
いつも最高に楽しい時間を過ごしてるんだ
You and your girls can come by and kick it
お前とお前の女友達も、ここに来てくつろげばいい
Don't need no ticket to ride
乗車券(チケット)なんて必要ねえよ
Me and my folks, we drink and we smoke and
俺とダチら、いつだって飲んで吸って
We always have a really good time (A really good time)
いつも最高に楽しい時間を過ごしてるんだ(最高な時間をな)
You and your girls can come by and kick it
お前とお前の女友達も、ここに来てくつろげばいい
Don't need no ticket to ride (To ride)
乗車券(チケット)なんて必要ねえよ(乗るのにな)
