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NISSAN ALTIMA - Doechii 【和訳・解説】

Artist: Doechii

Album: Alligator Bites Never Heal

Song Title: NISSAN ALTIMA

概要

ミックステープ『Alligator Bites Never Heal』収録の本作は、アメリカのストリート・ネットミームである「Big Altima Energy(無謀な運転をするボロボロの日産アルティマに乗る人々の、破天荒で恐れを知らない特有のバイブス)」をタイトルに冠した、狂気的でハイパーアクティブなバンガーだ。楽曲内に車自体の描写はないものの、Doechiiの止まることを知らないアグレッシブなエネルギーと性的ドミナンスが見事に表現されている。自身を「新しいヒップホップ界のマドンナ」「トラップ界のグレイス・ジョーンズ」と称し、バイセクシュアルとしてのオープンな性的アピールと、フェイクな同業者たちへの痛烈なディスを交差させる。高速でバウンシーなビートの上で、彼女のラップスキルとワードプレイのセンスが限界突破を見せる、強烈なエンパワーメント・トラックである。

和訳

[Chorus]

Wake up, A-cup, get your tits sucked
目を覚ましな、Aカップのビッチ、そのおっぱいを吸ってもらいな
※貧乳(A-cup)であっても堂々と性的な快楽を享受しろという、ボディ・ポジティブかつ挑発的なアジテーション。

In my makeup, face-fuck, get your bake up
メイクをしたまま顔面を犯させる、バッチリ仕上げるのよ
※「bake」はメイク用語の「ベイキング(パウダーを乗せて体温で馴染ませるテクニック)」のこと。完璧なメイクと過激な性行為を並置するドミナントな表現。

Fake bluff, fake tough, niggas dick suck
フェイクなハッタリ、フェイクなタフガイ、野郎どもはディックをしゃぶるのさ

Put your sticks up for the motherfuckin' princess
このクソヤバいプリンセスのために、お前らの銃(スティック)を天に掲げな

Rates up, jig's up, put your dicks up
レート(価値)は上昇、悪巧みはバレたわ(ジグズ・アップ)、お前らのディックを突き上げな

Get your dicks sucked, put your motherfuckin' sticks up
ディックをしゃぶらせて、そのクソみたいな銃を掲げるのよ

They suck, that's tough, nigga, pay up
あいつらはクソ(サック)、それは災難ね、さっさと金を払いな

Get your rates up for the motherfuckin' princess
このクソヤバいプリンセスのために、アンタのレート(稼ぎ)を上げなさいよ

[Verse 1]

For Buscemi, she freaky, cunnilingus, Dalai Lama
ブシェミのためなら彼女はフリークになる、クンニリングス、ダライ・ラマ
※「Buscemi(ブシェミ)」は高級スニーカー/ファッションブランド。ブランド品のためなら何でもする女性を描写。「Dalai Lama」のような崇高な精神的指導者の名前を性的な文脈に唐突に挿入する、不遜でシュールなライム。

Doechii cooler than a fan, but she get hotter than a sauna
ドーチは扇風機よりもクール(最高)だけど、サウナよりもホット(過激)になるのさ

Take a trip out of Japan and I tsunami her vagina
日本から旅立って、アタシが彼女のヴァギナに津波を起こすの
※ヒップホップにおける誇張表現。女性器を激しく濡れさせる(Squirt)ことを、日本の「Tsunami」という言葉を用いて強烈な水流の比喩として用いている。

Wine and dine her, Benihana, I'm the new hip-hop Madonna
彼女を高級ディナーでもてなす、ベニハナでね。アタシは新しいヒップホップ界のマドンナよ
※「Benihana」はアメリカで人気のある高級鉄板焼きチェーン店。ポップスの女王マドンナのように、性的タブーを打破し、時代のアイコンとなるという宣言。

I'm the new hip-hop Madonna, I'm the trap Grace Jones
アタシは新しいヒップホップ界のマドンナ、トラップ界のグレイス・ジョーンズよ
※「Grace Jones」は70〜80年代に活躍したジャマイカ出身のモデル・歌手。中性的でアンドロジナスなルックスと圧倒的なカリスマ性で知られ、Doechiiが目指す究極のロールモデルの一人である。

I don't know what type of motherfuckin' crack they on
連中がどんなクソみたいなクラック(麻薬)をキメてるのか知らないけど

I'm like Carrie Bradshaw with a back brace on
アタシはコルセット(バックブレース)を着けたキャリー・ブラッドショーみたいよ
※大ヒットドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』の主人公「Carrie(キャリー)」と、「Carry(背負う)」を掛けた極めて高度なワードプレイ。シーンの有象無象のビッチたちを背負いすぎて(キャリーしすぎて)腰を痛め、コルセットを着けているというジョーク。

I been carrying you bitches now for way too long
アンタらビッチ共を、もう随分と長いこと背負い(キャリーし)続けてきたからね

I'm a Black bitch, purple cunt
アタシはブラックなビッチ、パープルなプッシー

Stack chips, smoke a blunt
チップ(札束)を積み上げて、ブラントを吸うのさ

All beef gets smoked
ビーフ(揉め事/牛肉)は全部スモーク(殺す/燻製にする)してやるわ

I'm a real fly bitch, you in coach, ho
アタシはマジでイケてる(空を飛ぶ)ビッチ、アンタはエコノミークラス(コーチ)よ、ホー
※「fly(カッコいい/飛ぶ)」という言葉から、飛行機の座席の「coach(エコノミークラス=格下)」を導き出す言葉遊び。

I'm a real bi bitch, every coast, ho
アタシはマジのバイセクシュアルなビッチ、どの海岸(西海岸から東海岸まで)でもね、ホー

She was talkin' on the 'net, she won't approach though
あの女はネットじゃよく吠えてたけど、実際には近づいてきやしない

I got these bitches white face, you a ghost, ho
アタシはこのビッチ共の顔面を蒼白にさせる、アンタは幽霊よ、ホー

You a Doechii stan, stand on the post, ho
アンタはドーチの熱狂的ファン(スタン)でしょ、ポスト(持ち場)に立ってなさい、ホー

Suck it up, stand up, say that shit with your chest
泣き言はやめて立ち上がりな、胸を張って(堂々と)その戯言を言ってみなさいよ

You bitches barking over bones, I got digits to fetch
アンタらビッチは骨の奪い合いで吠えてるだけ、アタシには取ってくる(稼ぐ)べき数字(大金)があるの

I can't do pictures, I'm too busy, I don't deal with the press
写真撮影には応じられない、忙しすぎるのよ、マスコミの相手なんてしないわ

You the type of ho to leave a broke nigga impressed
アンタは、一文無しの野郎を感心させるのが関の山のホーよ

You look a mess, ho
見た目もボロボロね、ホー

Broke dick got you lookin' real stressed, ho
貧乏なディックのせいで、マジでストレス溜まってる顔してるわよ、ホー
※金のない男(Broke dick)と付き合っているせいで、女のルックスやバイブスまで劣化しているという強烈な指摘。

These broke niggas ain't cunt or fetch, ho
この貧乏な野郎どもはイケてもないし(カント)、魅力的(フェッチ)でもないのよ、ホー
※「cunt」はLGBTQ/ボールルーム・カルチャーにおいて「極限まで完璧でイケている女性らしさ」を称賛するスラング。「fetch」は映画『ミーン・ガールズ』から広まった「魅力的、かっこいい」という意味のスラング。

Stay up, stay woke, stay blessed, ho
落ち込まずに、目を覚まして、神の恵みと共に生きな、ホー

You need to
アンタに必要なのは

[Chorus]

Wake up, A-cup, get your tits sucked
目を覚ましな、Aカップのビッチ、そのおっぱいを吸ってもらいな

In my makeup, face-fuck, get your bake up
メイクをしたまま顔面を犯させる、バッチリ仕上げるのよ

Fake bluff, fake tough, niggas dick suck
フェイクなハッタリ、フェイクなタフガイ、野郎どもはディックをしゃぶるのさ

Put your sticks up for the motherfuckin' princess
このクソヤバいプリンセスのために、お前らの銃を天に掲げな

Rates up, jig's up, put your dicks up
レートは上昇、悪巧みはバレたわ、お前らのディックを突き上げな

Get your dicks sucked, put your motherfuckin' sticks up
ディックをしゃぶらせて、そのクソみたいな銃を掲げるのよ

They suck, that's tough, nigga, pay up
あいつらはクソ、それは災難ね、さっさと金を払いな

Get your rates up for the motherfuckin'—
このクソヤバいプリンセスのために、アンタのレートを上げなさいよ—

[Verse 2]

Put the motherfuckin' money in my motherfuckin' hands
そのクソみたいな金を、アタシのクソみたいな手に握らせな

I'm in Gucci in a bonnet, spendin' motherfuckin' bands
アタシはボネットを被って全身グッチ、クソみたいな札束(バンド)を散財してるの
※「bonnet」は黒人女性が寝る時や自宅で被るナイトキャップ。ボネットを被ったまま(フッドのラフなスタイルのまま)高級ブランドのグッチを身に纏い、大金を溶かすという最高にゲットーで成金的なフレックス。

I got haters, I got fans, I got stans in the stands
アタシにはヘイターもいる、ファンもいる、客席(スタンド)には熱狂的な信者(スタン)がいるわ

Do they love her or they hate her? Either way, they spendin' bands
みんな彼女を愛してるの? それとも憎んでるの? どっちにしろ、連中はアタシのために金を落としてるのさ

I could really give a damn, I could really give a fuck
マジでどうでもいいわ、知ったこっちゃない

Long as you bitches know what's up
アンタらビッチ共が、何が起きてるか理解してる限りはね

It's Doechii, bitch, Miss D-O-E
ドーチよ、ビッチ、ミスD-O-Eのお出ましさ

Don Dada, bitch, you notice me
ドン・ダダ(首領)よ、ビッチ、アタシの存在に気づいたでしょ
※「Don Dada」はジャマイカのパトワ語に由来し、ストリートや裏社会における最高権力者、大ボスを意味する。スーパーキャットの名曲などでヒップホップに定着した表現。

They like "Doechii, you delulu, you a loose screw
連中はこう言うの、「ドーチ、アンタは妄想癖(ディルル)がある、頭のネジが外れてる」って
※「delulu」はZ世代のネットスラングで「delusional(妄想的)」の略。

She really givin' cunt and the pussy voodoo
「彼女、マジでカント(最高のイケてる女)だし、あのプッシーはヴードゥー魔術ね」

She swapped the old nigga for a bitch named New New
「彼女、昔の男を捨てて、『ニュー・ニュー』って名前の女に乗り換えたんだぜ」
※「New New」は2006年のブラック・ムービー『ATL(T.I.主演)』に登場するヒロインの名前であり、同時に「新しい(New)女」というダブルミーニング。バイセクシュアルであることをここでも小粋にアピールしている。

She munchin' on the box while she watchin' Hulu"
「彼女、Huluを見ながら女の股(ボックス)を貪ってる(マンチしてる)らしいぜ」
※「munching on the box」は女性器を舐める(クンニリングスする)というAAVE。Netflix and chillならぬ、Huluを見ながら女性と関係を持っているという自身のライフスタイルを、外野のゴシップ視点でユーモラスに描写して曲を締める。

[Chorus]

Wake up, A-cup, get your tits sucked
目を覚ましな、Aカップのビッチ、そのおっぱいを吸ってもらいな

In my makeup, face-fuck, get your bake up
メイクをしたまま顔面を犯させる、バッチリ仕上げるのよ

Fake bluff, fake tough, niggas dick suck
フェイクなハッタリ、フェイクなタフガイ、野郎どもはディックをしゃぶるのさ

Put your sticks up for the motherfuckin' princess
このクソヤバいプリンセスのために、お前らの銃を天に掲げな

Rates up, jig's up, put your dicks up
レートは上昇、悪巧みはバレたわ、お前らのディックを突き上げな

Get your dicks sucked, put your motherfuckin' sticks up
ディックをしゃぶらせて、そのクソみたいな銃を掲げるのよ

They suck, that's tough, nigga, pay up
あいつらはクソ、それは災難ね、さっさと金を払いな

Get your rates up for the motherfuckin' princess
このクソヤバいプリンセスのために、アンタのレートを上げなさいよ