Artist: Doechii
Album: Bra-Less
Song Title: GIRLS
概要
フロリダ出身のDoechiiによるEP『Bra-Less』収録の本作は、有害な過去の恋愛や抑圧的な環境から脱却し、スピリチュアルな自己解放とインディペンデントな成功を掴み取るまでの軌跡を描いたアグレッシブなバンガーだ。女性器を神聖視する「Yoni」やチャクラ、魔術的なモチーフ(The Coven)を交えつつ、クラブでの未成年の飲酒やドラッグ、アンダーグラウンドのハッスルといったストリートの生々しい現実を対比させる。1テイクで録られたような息つく暇もない高速フロウの中には、自身のバイセクシャルなアイデンティティや、フェイクな同業者への痛烈なディスが詰め込まれており、次世代のシーンを牽引する彼女の圧倒的なエネルギーとスキルの底知れなさを証明している。
和訳
[Intro]
(Mmmm)
(ウーム)
(You ain't never, ahh)
(アンタは絶対に…アー)
[Verse 1]
Dance in the mirror, I'm whining
鏡の前で踊りながら、腰をグラインド(ワイン)させてる
※「whining(ワイン)」はカリブ海やダンスホール文化特有の、腰を円を描くように激しく振る官能的なダンス。
Calling my phone, I decline it
電話がかかってきても、無視して着信拒否よ
You know I'm stingy with timing, watch how I flip and rewind it
アタシが時間にケチなのは知ってるでしょ、アタシがどう状況をひっくり返して、巻き戻すか見てな
Only pop out if I'm paid, yeah
ギャラが出る時しか顔は出さないわ、イェー
Smoking a joint no debate, yeah
ジョイント(マリファナ)を吸うのに、議論の余地なんてないね
Talking that good conversation and only The Coven relay
良い会話(質の高い話)を交わして、それを引き継げるのは「The Coven」のメンバーだけ
※「The Coven」は魔女の集会を意味し、彼女の以前のEPタイトルでもあり、彼女のクルーや熱狂的なファンベースを指す。
I talk my shit, I'm in the mood, I said "Fuck school" to get them blues
言いたいことを言うわ、そういう気分なの。「学校なんてクソ食らえ」って言って、ブルー(100ドル札)を稼ぎにいったのさ
※「blues」は青いラインが入ったアメリカの100ドル紙幣(Benjamins)のこと。大学を中退して音楽で稼ぐという決意表明。
Plenty to lose, I got nothing to prove
失うものはたくさんあるけど、誰かに証明しなきゃいけないことなんて何もない
Bitch you fell off when I told you the truth (God damn)
アタシが真実を教えた途端、アンタは落ちぶれたわね(クソッ)
New attitude now, yeah
今じゃ新しいアティチュード(態度)でキメてるわ、イェー
Bhubba that's a mood now, yeah
ブバ、それが今のバイブスよ、イェー
Doechii on a move now, yeah
Doechiiは今、完全に勢いに乗ってるの
Top of the view, how it look down there, I swear (I swear)
頂点からの眺めよ、そっちの底辺からはどう見える? マジで(マジで)
[Chorus]
I can give you all but what's left to me
アンタに全てを捧げてもいいけど、それじゃアタシには何が残るの?
Talking like you've been there but you ain't never knew me
分かったような口を利いてるけど、アンタはアタシの本当の姿なんて一度も理解してなかった
This time you can't pull up, it's a new me
今回はアタシのところに立ち寄らせないわ、新しいアタシになったから
You ain't got a shot to shoot, aye
アンタに打つ手(アプローチするチャンス)なんてないのよ
You ain't got a vibe to lose
アンタには失うようなバイブスすら最初から無いじゃない
[Verse 2]
(Wink Wink) On my solo, dolo, rendezvous
(ウィンク、ウィンク)アタシは一人で(ソロ・ドロ)、秘密のランデブーを楽しんでる
(Beaming) Taking nudes, none of them for you
(ビームを放って)自分のヌードを自撮りしてるけど、アンタに見せるためじゃないからね
Body like a God, love the moon, let my Yoni charge
神のような肉体、月を愛して、アタシの「ヨニ」をチャージさせるの
※「Yoni(ヨニ)」はサンスクリット語で女性器や子宮を意味し、ヒンドゥー教において神聖な生命の源とされる。月の満ち欠け(スピリチュアルなエネルギー)を取り込み、自身の女性性や性的パワーを高めるという神秘主義的なメタファー。
Working way too hard, broke my heart but I brushed that off
ハードに働きすぎて、心が折れそうになったけど、そんなの軽く払いのけたわ
Maybe I'm just too soft, maybe I'm just too raw
たぶんアタシは優しすぎたのね、それか生々し(リアル)すぎたのかも
Baby, that's just my law
ベイビー、それがアタシのルール(掟)なの
Don't wanna wear no bra, don't wanna go too far
ブラなんてつけたくない(縛られたくない)、行き過ぎるのもゴメンよ
※本EPのタイトル『Bra-Less』の回収。社会の規範や男性の期待からの解放。
You gon' flip but I love the trip, invite you way too much
アンタはキレるだろうけど、アタシはこのトリップ(薬物やスリル)が好きなの、アンタを巻き込みすぎたわね
You gon' flip if I scam again, not gon' take that loss
アタシがまた詐欺(悪いこと)を働いたらアンタは怒るだろうけど、アタシは絶対に損(ロス)はしないのよ
Yeah, fuck is a line to all of my friends, we always get in
イェー、友達全員で並ぶ行列なんてクソ食らえ、ウチらはいつでも顔パスで入れる
We under the age but they buying us Gin
未成年だけど、連中がジン(酒)を奢ってくれるのさ
I'm sad and depressed, don't see none of these men
アタシは悲しくて鬱なんだけど、そんなのこの男たちには見せない
I want they coke and they Hen, I got a joint in my hand
連中のコカインとヘネシーが欲しいの、アタシの手にはジョイントがあるけどね
He got a blunt to his lip, ew
アイツは唇にブラントをくわえてる、キモっ
Anxious as fuck I can't sit still
クソほど不安で、じっと座ってられない
All out of luck if my drink spill
酒をこぼしちゃったら、完全に運の尽きね
Only throw up when I'm bottling up, I got hidden emotions
感情を溜め込んで(ボトリングして)限界の時だけ吐き出すの、アタシには隠された感情がある
I take a deep hit then I put it in motion, I'm plucking these petals and cooking up potion
深く(煙を)吸い込んで行動を起こす、花びらをむしり取って、魔法の薬(ポーション)を調合するの
※魔女(Coven)のモチーフ。マリファナを吸ってインスピレーションを得て、ビートやリリックという「魔法の薬」を作り出している。
It's hocus, it's pocus, new focus, new pussy
ホーカス・ポーカス(呪文)、新しいフォーカス、フレッシュなプッシー
It's popping, I'm chosen, I knew it, I grew it, I'm fluent
ハジけてるわ、アタシは選ばれし者よ、最初から分かってた。自分で育て上げたの、アタシは流暢(完璧)よ
You doubting my music, I'm ruling supreme
アタシの音楽を疑ってるみたいだけど、アタシが絶対的に支配(ルール)してるの
She wanna follow my lead, Doechii the dean
あの娘はアタシに導かれたがってる、Doechiiが学部長(トップ)だから
Castin' a spell for this gleam
この輝きを手に入れるために、呪文を唱える
Channeled my Goddess, I planted my seed
自分の中の「女神」にチャネリングして、種を蒔いたの
Yeah, I'm that "A" fuck a plan "B"
イェー、アタシは「プランA」そのもの、代替案(プランB)なんてクソ食らえよ
※妊娠中絶薬(Plan B)と、人生における次善の策(Plan B)のダブルミーニング。「A」という最高の選択肢しかないという自信。
Like what he see, bet he slanging that "D"
アイツはアタシの見た目が気に入ったみたい、どうせその「D(ディック=イチモツ)」を振り回してるんでしょ
I make him, I make 'em breathe
アタシがアイツを、アイツらを(ハァハァと)息巻かせるの
Open that door, I took a peak, he wanna leak in my sheets
ドアを開けて中を覗くと、アイツはアタシのシーツに漏らした(射精した)がってる
He's gonna sow what he reaps, give what he keeps (yea)
自業自得よ、自分の蒔いた種は自分で刈り取るのさ、持ってるものを全部差し出しな(イェー)
[Chorus]
I can give you all but what's left to me
アンタに全てを捧げてもいいけど、それじゃアタシには何が残るの?
Talking like you've been there but you ain't never knew me
分かったような口を利いてるけど、アンタはアタシの本当の姿なんて一度も理解してなかった
This time you can't pull up, it's a new me
今回はアタシのところに立ち寄らせないわ、新しいアタシになったから
You ain't got a shot to shoot, aye
アンタに打つ手(アプローチするチャンス)なんてないのよ
You ain't got a vibe to lose
アンタには失うようなバイブスすら最初から無いじゃない
[Verse 3]
Eleven, eleven, I want it at seven
11時11分、でもアタシは7時に欲しいの
※「11:11」はスピリチュアル界隈で「願いが叶うエンジェルナンバー」。幸運の数字だが、自分は誰かに決められた時間ではなく、自分のタイミング(7時)で欲しいものを手に入れるという支配欲。
The city take another bitty-bitty by the day we in heaven
ウチらが天国に行くその日まで、この街は少しずつ(ビティ・ビティ)命を奪っていく
My finger itching for that like a boy and a reverend
アタシの指はソレ(引き金・金)が欲しくてムズムズしてる、まるで少年と牧師みたいに
※牧師による児童への性的虐待問題という極めてダークでタブーな社会問題を、「指がムズムズする(我慢できない欲望)」の比喩に用いたショッキングなパンチライン。
I'm clairvoyant, nigga, you ain't gotta lie, I can smell it
アタシは千里眼(霊能力)を持ってるんだから、嘘をつかなくていいわ、匂いで分かるの
Too slick for the pigs, nigga, what's your endeavor?
サツ(豚)を出し抜くほどズル賢いんだ、アンタの企みは何なの?
Tampa niggas know the lingo pussy, money and weather
タンパの野郎どもは「プッシー、金、そして天気」っていうリンゴ(隠語)を分かってる
※Doechiiの地元であるフロリダ州タンパのストリートの掟。欲望(女と金)と、ハリケーンが直撃する過酷な環境(天気)が彼らのリアル。
Yeah, we famous together, you ain't checking on me
イェー、ウチら一緒に有名になったはずなのに、アンタはアタシのことなんて気にも留めない
I can tell you desperate and jealous, nigga fuck is you selling?
アンタが必死で嫉妬してるのはバレバレよ、一体何を売り捌いてる(企んでる)つもり?
Krankin' in my panties after school, spitting to felons
放課後、パンティー一丁でクランク(激しいダンス)して、前科者たちにラップをかましてたのよ
If you ain't part of the city then you ain't picking your melons
この街の一部じゃないなら、自分のメロン(利益)を収穫することはできないわ
If you ain't pitching your business, well, then you're probably irrelevant
自分のビジネスを売り込んでないなら、アンタはたぶん無関係(用済み)の人間ね
Nigga, none of us celibate, fuck the game for the hell of it
なぁ、ウチらは誰一人として禁欲(独身)なんて誓ってない、ただの遊びでこのラップゲームをブチ犯して(Fuck)やるのさ
I'm just looking for a bitty who can fly me out to Montauk
アタシをモントークまで飛行機で連れてってくれるような、イイ女(bitty)を探してるだけ
※「Montauk」はニューヨーク州の高級リゾート地。自身がバイセクシャルであり、金持ちの女とバカンスを楽しみたいという願望。
Plus, I'm with my nigga and you better hope his gun tucked
それに、アタシの男も一緒よ。アイツが銃を隠し持ってる(ぶっ放さない)ことを祈るのね
Pussy getting wetter and it's softer than a gum drop
プッシーは濡れそぼって、ガムドロップ(キャンディ)よりも柔らかいの
When I'm in Atlanta I be whipping in a sun top
アトランタにいる時は、サンルーフを開けた車(サントップ)で疾走してるわ
Sorry, I be tripping, I be itching for that gun cock
ごめん、アタシちょっとイカれてるわね、銃の撃鉄(コック)を引きたくてウズウズしてる
He ain't getting money then you worried 'bout the wrong cock
アイツが金を稼いでないなら、アンタは間違ったコック(チンコ/撃鉄)の心配をしてるってことよ
※「gun cock(銃の撃鉄)」と男性器の「cock」のワードプレイ。金を持たない男のチ○コなんて気にしてる場合じゃないという強烈なディス。
Living out a bum box, now he pushing pop rocks
昔はボロい箱(家)に住んでたのに、今じゃアイツはポップロックス(クラック・コカイン)を密売(プッシュ)してる
※「pop rocks」は口の中で弾けるキャンディだが、ストリートではクラック・コカイン(加熱するとパチパチ音がする)の隠語。
Nigga got the block hot ever since his song flopped
アイツの曲がコケて(大失敗して)以来、ブロック(シマ)にはサツがウロウロしてる(hot)のさ
※ラッパーとして売れるのに失敗したため、再びストリートで麻薬密売に手を染め、そのせいで警察の監視が厳しくなった(hotになった)というフェイクなラッパーへの皮肉。
Blowing up, I'm speeding up, I'm picking up my pace
アタシはブレイクして(爆発して)、加速して、さらにペースを上げてる
Bounty on my booty, they not fucking with my race
アタシのケツ(首)には賞金が懸かってる、連中はアタシのレース(人種/競争)には勝てないわ
When I bring my loud, they be thinking that it's laced
アタシが「ラウド(極上のウィード)」を持っていくと、連中は薬が盛られてる(laced)んじゃないかってビビるの
Bitch is getting loud, 'bout to put her in her place
あのビッチが騒ぎ(loud)立ててるから、身の程をわきまえさせてやるわ
I do this shit for fun and you doing it for fame
アタシはただ楽しむためにやってるけど、アンタは名声(フェイム)のためにやってるのよね
You a fake, you a fraud, you a flim
アンタはフェイク、アンタは詐欺師、アンタはペテン師よ
Doechii lil' slim
Doechiiはスリムでキュート
Cut the beat up, one take, one trim
ビートを切り刻んで、ワンテイクで、一発で決めるわ
Nigga you're a them (What?)
なぁ、アンタは「彼ら(有象無象)」の一人よ(は?)
Launching my brand, I just started a what?
自分のブランドを立ち上げて、アタシが始めたのは何?
Saved up my bands, I just bought a new what?
金(バンド)を貯め込んで、アタシが新しく買ったのは何?
Open my chakras, I opened my what?
チャクラを開いて、アタシが開いたのは何?
Staff getting bigger, should buy us a bus, huh
スタッフの数も増えてきたし、ツアーバスでも買わなきゃね
Nigga biting to the bone, huh
野郎どもは骨までしゃぶりつく(アタシのスタイルを丸パクリする)気ね
Boy you teething, suck your thumb, what?
坊や、歯が生えかけなの? 親指でもしゃぶってなよ、何?
Making money from my phone, huh
スマホひとつで金を稼ぎ出してるのよ
Doechii finally in her zone, yeah
Doechiiはついに、完全に自分のゾーン(無双状態)に入ったのさ、イェー
