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Unraveling Genius: Music, Knowledge, Madness

Unbreakable - Michael Jackson (feat. The Notorious B.I.G.) 【和訳・解説】

Artist: Michael Jackson (feat. The Notorious B.I.G.)

Album: Invincible

Song Title: Unbreakable

概要

2001年発表の生前最後のオリジナル・アルバム『Invincible』のオープニングを飾る、重厚で攻撃的なR&Bトラックである。プロデューサーのロドニー・ジャーキンス(ダークチャイルド)が構築した2000年代初頭の先鋭的なビートに乗せ、長年にわたるメディアのバッシングや度重なるスキャンダル、そして音楽業界の闇に対して「俺は決して壊れない(Unbreakable)」と高らかに宣言する究極のサバイバル・アンセムだ。間奏では、1997年に凶弾に倒れた伝説的ラッパー、ノトーリアス・B.I.G.の未発表バース(Shaquille O'Nealの楽曲からのサンプリング)が使用されており、ポップス界の王とヒップホップ界の王という、二人の「アンタッチャブル」なレジェンドによる時空を超えた共演が実現した。マイケル自身の不屈の精神を象徴する、キャリア終盤の最高傑作の一つである。

和訳

[Intro: Michael Jackson]

Ayy, yeah, ah
Ayy, yeah, ah
※デジタル処理されたノイズ音とともに、マイケルの鋭い息遣いから楽曲がスタートする。10年ぶりのオリジナル・アルバムの1曲目であり、彼が依然として音楽シーンの最前線(キング)として君臨していることを告げる宣戦布告である。

[Verse 1: Michael Jackson]

Now I'm just wondering why you think
今、僕はただ不思議に思っているんだ。なぜ君たちは

That you can get to me with anything?
どんな手を使っても、僕を陥れることができると考えているのか?
※「get to me(僕を怒らせる、陥れる、打ち負かす)」。長年にわたるタブロイド紙の捏造記事や、1993年の児童的虐待疑惑(のちに無実が証明される)など、彼を精神的・社会的に抹殺しようとした勢力に対する直接的な問いかけ。

Seems like you'd know, by now, when and how I get down
僕がいつ、どうやって行動を起こすか、今頃はもう分かっているはずだろ

And with all that I've been through, I'm still around
あれだけのことを経験しても、僕はまだここに立っているんだ
※「I'm still around(俺はまだここにいる)」。度重なる逆境とメディアの集中砲火を浴びながらも、決してシーンから消え去ることのなかったマイケルの圧倒的なサバイバーとしての誇り。

[Pre-Chorus: Michael Jackson]

Don't you ever make no mistake, baby, I got what it takes
勘違いするなよ、ベイビー、僕にはその力があるんだ

And there's no way you'll ever get me (Come on, now)
お前たちが僕を打ち負かすことなんて絶対に不可能なのさ(さあ、来いよ)

And why can't you see that you'll never ever hurt me?
なぜ分からない? 君たちには決して僕を傷つけることなんてできないと

'Cause I won't let it be
だって、僕がそんなことはさせないからさ

See, I'm too much for you, baby (Take on)
ほら、僕はお前たちには手強すぎるんだよ、ベイビー(かかってこい)
※「too much for you(手強すぎる、手に負えない)」。メディアやアンチが束になっても敵わない、彼自身の絶対的な才能と不屈の精神(レジリエンス)への確信。

[Chorus: Michael Jackson]

You can't believe it, you can't conceive it
信じられないだろう、想像もできないだろう

And you can't touch me, 'cause I'm untouchable
僕に触れることすらできない、だって僕はアンタッチャブル(触れられない存在)だから

And I know you hate it, and you can't take it
君たちがそれを憎み、耐えられないことも分かっている

You'll never break me, 'cause I'm unbreakable
僕を壊すことなんて絶対にできない、だって僕はアンブレイカブル(決して壊れない)だから
※「Untouchable(触れられない=無敵)」「Unbreakable(壊れない)」。アルバムタイトル『Invincible(無敵)』に連なる、完全無欠の自己肯定。重厚なビートとマイケルの怒りを帯びたボーカルが、この宣言に圧倒的な説得力を持たせている。

[Post-Chorus: Michael Jackson]

Doo, doo, dah
Doo, doo, dah

Oh, ah, well
Oh, ah, well

[Verse 2: Michael Jackson]

Now, you can't stop me, even though you think
さあ、僕を止めることなんてできないさ、たとえ君たちが

That if you block me, you've done your thing
僕の邪魔をすれば、自分たちの目的を果たしたと思っているとしてもね

And when you bury me underneath all your pain
君たちが、自分たちのすべての痛みの下へ僕を葬り去ろうとしても
※「bury me underneath all your pain(君たちの痛みの下へ僕を埋める)」。大衆やメディアが、自分たちの抱える不満や社会の闇(pain)をスケープゴートとしてのマイケルに押し付け、彼を社会的に抹殺(bury)しようとする不条理な構図を鋭く突いている。

I'm steady laughing, ha, while surfacing
僕は変わらず笑っているよ、ha、再び水面へと浮かび上がりながらね
※どれほど深い泥沼に沈められようとも、必ず不死鳥のように復活(surfacing)してみせるという絶対的な自信。

[Pre-Chorus: Michael Jackson]

Don't you ever make no mistake, baby, I've got what it takes (Yeah)
勘違いするなよ、ベイビー、僕にはその力があるんだ(Yeah)

And there's no way you'll ever get me (You can't do it, baby)
お前たちが僕を打ち負かすことなんて絶対に不可能なのさ(お前たちには無理だ、ベイビー)

Why can't you see that you'll never ever hurt me? (Come on)
なぜ分からない? 君たちには決して僕を傷つけることなんてできないと(さあ、来いよ)

'Cause I won't let it be, see, I'm too much for you, baby
だって、僕がそんなことはさせないからさ。ほら、僕はお前たちには手強すぎるんだよ、ベイビー

(I'm too much for you, baby)
(僕はお前たちには手強すぎるんだよ、ベイビー)

[Chorus: Michael Jackson]

You can't believe it, you can't conceive it
信じられないだろう、想像もできないだろう

And you can't touch me 'cause I'm untouchable
僕に触れることすらできない、だって僕はアンタッチャブルだから

And I know you hate it, and you can't take it
君たちがそれを憎み、耐えられないことも分かっている

You'll never break me (You can't break me), 'cause I'm unbreakable
僕を壊すことなんて絶対にできない(壊せやしない)、だって僕はアンブレイカブルだから

You can't believe it (I'm unbreakable), you can't conceive it
信じられないだろう(僕は壊れない)、想像もできないだろう

And you can't touch me (You can't touch me), 'cause I'm untouchable (Why do you do it, baby?)
僕に触れることすらできない(触れられない)、だって僕はアンタッチャブルだから(なぜそんなことをするんだ、ベイビー?)

And I know you hate it (Come on, now), and you can't take it (Yeah)
君たちがそれを憎み(さあ、来い)、耐えられないことも分かっている(Yeah)

You'll never break me—
僕を壊すことなんて絶対にできない—

You can't stand it because I'm unbreakable
君たちは耐えられないだろう、僕が決して壊れないからさ

[Bridge: Michael Jackson & The Notorious B.I.G]

You can try to stop me, but it won't do a thing
僕を止めようとしたって、何の意味もないさ

No matter what you do, I'm still gonna be here (Be here)
君たちが何をしようと、僕はまだここに立ち続ける(ここにいる)

Through all your lies and silly games, I'ma still remain the same
君たちのすべての嘘や、馬鹿げたゲームを通り抜けても、僕は僕のままだ
※「silly games(馬鹿げたゲーム)」。メディアによるゴシップの捏造や、音楽業界の政治的な駆け引きに対する痛烈な批判。

I'm (Uh, uh) unbreakable (What? Uh)
僕は(Uh, uh)アンブレイカブルなんだ(What? Uh)

[Verse 3: The Notorious B.I.G.]

A lime to a lemon, my D.C. women
レモンに対するライム、俺のD.C.の女たち
※ここから1997年に銃弾に倒れたヒップホップ界の帝王、ノトーリアス・B.I.G.(ビギー)のラップパート。シャキール・オニールの「You Can't Stop the Reign」からのサンプリングだが、ビギーの生前に録音された未発表の別テイクを使用している。ビギーは生前、マイケルの『HIStory』収録の「This Time Around」にも参加しており、二度目の共演となる。

Bringing in ten G minimums to condos with elevators in 'em
エレベーター付きのコンドミニアムに、最低でも1万ドルを持ち込むぜ

Vehicles with televisions in 'em
テレビの付いた車に乗り

Watch they entourage turn yours to just mirages
俺たちの取り巻きが、お前らの存在をただの蜃気楼に変えるのを見てな
※ビギー特有のマフィオソ・ラップ(ギャングスタ・ライフの誇示)。圧倒的な富と権力を見せつけることで、「アンタッチャブル」な存在であることを誇示している。

Disappearing acts, strictly .9's and MAC's
姿を消すマジック、使うのは9ミリ口径とMAC-10だけだ

Killers be serial, Copperfield material
殺し屋は連続的、まるでデビッド・カッパーフィールドのネタみたいにな

My dreams is vivid, work hard to live it
俺の夢は鮮明だ、それを生きるためにハードに働く

Any place I visit, I got land there
俺が訪れるどんな場所にも、俺の土地がある

How can players stand there and say I sound like them? Hello
プレイヤー気取りの奴らが、どうしてそこに立って「俺のラップに似てる」なんて言えるんだ? 寝言はよせ

Push wigs back and push six Coupes that's yellow
カツラを吹き飛ばし、6台の黄色いクーペを走らせる

Plus clips that expand from hand to elbow
おまけに手から肘まで伸びる拡張マガジン(クリップ)だ

Spray up your Day's Inn, any telly you in
お前が泊まってるデイズ・インでも、どんなホテルでもハチの巣にしてやる

Crack baggin', sick of braggin' how my mink be draggin'
クラックを袋詰めし、俺のミンクのコートがどれだけ床を引きずってるか自慢するのにも飽きたぜ

Desert E's, street sweepers inside the Beamer wagon
デザートイーグル、BMWのワゴンの中にはストリートスイーパー(ショットガン)だ

I rely on Bed-Stuy to shut it down if I die
もし俺が死んだら、ベッド・スタイ(ブルックリンの地元)がすべてを終わらせてくれると信じてる
※ビギー自身の死を予感させるような不吉で強烈なライン。死してなおヒップホップ・シーンに君臨し続ける彼のリリックは、マイケルの「Unbreakable(決して壊れない)」というテーマと完璧に共鳴している。

Put that on my diamond bezel, you're messing with the devil, what?
俺のダイヤモンドのベゼル(時計)に誓って言おう、お前は悪魔を怒らせているんだぜ、え?

[Chorus: Michael Jackson]

You can't believe it, you can't conceive it (Yeah)
信じられないだろう、想像もできないだろう(Yeah)

And you can't touch me, ah (I'm untouchable), 'cause I'm untouchable ('Cause I'm untouchable)
僕に触れることすらできない、ah(僕はアンタッチャブル)、だって僕はアンタッチャブルだから(アンタッチャブルだから)

And I know you hate it, and you can't take it (Yeah)
君たちがそれを憎み、耐えられないことも分かっている(Yeah)

You'll never break me (Yeah), 'cause I'm unbreakable (I'm unbreakable)
僕を壊すことなんて絶対にできない(Yeah)、だって僕はアンブレイカブルだから(壊れないんだ)

You can't believe it, you can't conceive it (You, you, you, you, you)
信じられないだろう、想像もできないだろう(君たちには)

And you can't touch me, 'cause I'm untouchable
僕に触れることすらできない、だって僕はアンタッチャブルだから

And I know you hate it (You hate it), and you can't take it (Ooh)
君たちがそれを憎み(憎んでいる)、耐えられないことも分かっている(Ooh)

You'll never break me (I'm unbreakable), 'cause I'm unbreakable
僕を壊すことなんて絶対にできない(僕は壊れない)、だって僕はアンブレイカブルだから

You can't believe it, (Hoo, hoo, hoo), you can't conceive it
信じられないだろう、(Hoo, hoo, hoo)、想像もできないだろう

And you can't touch me (Yeah, ah), 'cause I'm untouchable
僕に触れることすらできない(Yeah, ah)、だって僕はアンタッチャブルだから

And I know you hate it (Why did you do it?), and you can't take it (Just why did you do it?)
君たちがそれを憎み(なぜあんなことをしたんだ?)、耐えられないことも分かっている(なぜあんなことをしたんだ?)

You'll never break me—
僕を壊すことなんて絶対にできない—

You can't touch me, you can't break me
僕に触れることはできない、僕を壊すことはできない

You can't stand it because I'm unbreakable
君たちは耐えられないだろう、僕が決して壊れないからさ

[Outro: Michael Jackson]

Aaow!
Aaow!

Gone
消え失せろ
※最後の一言「Gone(消えろ)」。すべての嘘や中傷を音楽の力で完全に論破し、敵を一蹴するマイケル・ジャクソンの究極の勝利宣言。重厚なビートが断ち切られるように終わり、彼の「無敵(Invincible)」のオーラだけが深く残る。