Artist: Sunday Service Choir
Album: Jesus Is Born
Song Title: Total Praise
概要
本楽曲は、現代ゴスペルの巨匠リチャード・スモールウッド(Richard Smallwood)が1996年に発表し、世界中の教会で歌い継がれている歴史的アンセム「Total Praise」のカバーである。原曲は、スモールウッド自身がうつ病や家族の闘病という深い絶望の淵にいた際に、神への完全なる降伏と信頼を込めて書き上げられた。長年、双極性障害(Bipolar disorder)という精神的な暗闇や、肥大化したエゴ(「I Am A God」というかつての宣言)との壮絶な闘いを経てきたKanye Westにとって、この曲は彼の霊的変遷(Secular to Sacred)の最終的な着地点を意味する。己の力への過信や世俗の富をすべて手放し、ただ「両手を高く挙げて(Lift my hands)」神の完全なる主権の前にひれ伏す。Sunday Service Choirが織りなす荘厳な「アーメン」の分厚いポリフォニーは、聴く者を理屈を超えた天的な安息(Shalom)と圧倒的な神の恵み(Grace)の中へと深く沈み込ませる、本作における究極の信仰告白である。
和訳
[Refrain]
I lift my hands in total praise
私は両手を高く掲げ、完全なる賛美を捧げます
※詩篇134篇2節「聖所に向かって手を上げ、主をほめたたえよ」に基づく。礼拝において両手を挙げる行為(Lifting hands)は、自らの武器(力や知恵)をすべて放棄し、神の前に完全に降伏(Surrender)するという究極の自己否定と依存のジェスチャーである。
Amen, amen
アーメン、アーメン
※「アーメン」はヘブライ語で「真実に、そのようになりますように」を意味する。自らの願いではなく、神の完全なる御心(みこころ)が成ることを受け入れる信仰の応答。
Amen, amen
アーメン、アーメン
Amen, amen
アーメン、アーメン
Amen (Hallelujah, the Lord Jesus)
アーメン(ハレルヤ、主イエスよ)
※ディレクターによる煽りが、静寂な祈りをダイナミックな共同体の礼拝へと引き上げていく。
Amen (Come on altos, sing your song)
アーメン(さあアルト・パートよ、あなたの賛美を歌いなさい)
Amen, amen
アーメン、アーメン
Amen, amen
アーメン、アーメン
Amen, amen
アーメン、アーメン
Amen, amen (Come on all the tenors, come on, sing your song to the king)
アーメン、アーメン(さあすべてのテナーよ、さあ、王なる神へ賛美を歌いなさい)
※「王(King)」は『Jesus Is King』から続く、キリストの絶対的王権の宣言。クワイアの各パートが重なり合い、天の軍勢(ヨハネの黙示録5章)のような壮大なハーモニーを構築していく。
Amen, amen
アーメン、アーメン
Amen, amen
アーメン、アーメン
Amen, amen (This soul)
アーメン、アーメン(この魂は)
Amen, amen (My deliverance is soul, my healing is soul)
アーメン、アーメン(私の魂の解放、私の魂の癒やし)
※「Deliverance(解放)」と「Healing(癒やし)」。精神的・肉体的な苦難からKanyeを救い出したのは、現代医療や世俗の名声ではなく、神の霊的な癒やし(Jehovah Rapha)であったという深い実感の告白。
Amen, amen (Shall be done)
アーメン、アーメン(御心が成し遂げられますように)
※マタイの福音書6章10節(主の祈り)「みこころが天で行われるように地でも行われますように」の完全な受容。
Amen, amen (Sing it to me, sing!)
アーメン、アーメン(さあ、私に向けて歌え、歌うのだ!)
Amen, amen
アーメン、アーメン
Amen, amen
アーメン、アーメン
※無限に続くかのような「アーメン」の重厚な波が、自我(エゴ)の余韻を完全に消し去り、ただ神の栄光だけが満ちる至高の空間を生み出してアルバムの幕を閉じる。
