Artist: Yeat & Don Toliver
Album: ADL
Song Title: Griddlë
概要
Yeatのアルバム『ADL』に収録された本作は、ヒューストン発のサイケデリック・トラップを牽引するDon Toliverとの強烈なコラボレーション楽曲である。Yeat特有の混沌としたドラッグカルチャー(Geek)のエネルギーと、Don Toliverの浮遊感あるメロディが見事に融合している。タイトルにもなっている「Griddlë(マックグリドル)」や「Lizzo(肥満体型の象徴=分厚い札束)」「マルコム・イン・ザ・ミドル(板挟み)」といった秀逸なポップカルチャーの引用が光る。マイアミのクラブでの享楽、ピンクコカイン(トゥシ)の摂取、高級車ミュルザンヌといった物質主義の極致を描きつつ、彼らの日常が非現実的な「Geek Show(狂気のショー)」と化している様を鮮烈に提示する一曲だ。
和訳
[Intro: Yeat]
(I-I-I—)
(アイ・アイ・アイ—)
Uh, uh
アー、アー
[Chorus: Yeat]
I'm in love with the bitch, she a freak, geek show (I-I-I—)
あのビッチに首ったけだ、あいつは変態で、イカれたショーを見せてくれる(アイ・アイ・アイ—)
※「Freak」は性的に奔放な女性を指し、「Geek show」はサーカスなどの見世物小屋(Freak show)と、ドラッグでガンギマリ状態(Geeked)を掛け合わせたYeat特有の造語。彼女との非日常的でクレイジーな関係性を表している。
I'm in love with the bitch, she a freak, freak, though
あのビッチに惚れ込んじまった、まあマジでド変態なんだけどな
I'm in love with the bitch, she a freak, geek show
あのビッチに首ったけだ、あいつは変態で、イカれたショーを見せてくれる
[Post-Chorus: Yeat & Don Toliver]
New Mulsanne on the bitch, chop the roof
新しいミュルザンヌであのビッチに乗る、屋根はぶった切ってやったぜ
※超高級車ベントレー・ミュルザンヌをオープンカー仕様(Chop the roof)にカスタムする富の誇示。
Uh, bad bitch in the city, gon' eat on my balls like they fruits (Do it)
アー、街の極上のビッチが、フルーツみたいに俺のタマに食らいつく(やっちまえ)
I'm in the club in Miami, throw a dub in the section, this bitch off of juice
マイアミのクラブのVIP席で札束をバラ撒く、このビッチはジュースでトんでるぜ
※「Throw a dub」は20ドル札の束(あるいは2万ドル)をばら撒く行為。「Juice」は酒、あるいはリーン(コデイン入りシロップ)を指す。
I might've geeked out my mind, lil' bitch, I'ma snort me a line of that toos'
正気を失うくらいガンギマリだ、ビッチ、トゥシのラインを鼻から吸い込んでやる
※「Toos'(Tusi / Tuci)」は南米発祥でマイアミのクラブシーンを席巻している「ピンク・コカイン」のこと。ケタミンやMDMAを混合した合成麻薬であり、Yeatのドラッグライフがより危険な領域へ踏み込んでいることを示唆する。
[Verse 1: Yeat]
Money went taller, my money went taller
金が積み上がっていく、俺の金はどんどん高くなるぜ
My tummy got fatter, my money got Lizzo
腹が出てきたぜ、俺の金はリゾみたいにデカくなった
※プラスサイズモデルとしても活躍する女性シンガー、Lizzo(リゾ)を引き合いに出し、自分のポケット(札束)が丸々と太っていることを表現するユーモラスかつ強烈なメタファー。
They tryna 'stand what I'm sayin', lil' bitch, I'ma serve this shit out like this shit was a riddle
奴らは俺の言葉を理解しようと必死だ、ビッチ、なぞなぞでも出すみたいにこの曲を提供してやるよ
※Yeat独自の難解なスラング(Yeat-speak)や独特の発声を「なぞなぞ(Riddle)」に例えている。リスナーが歌詞の真意を考察すること自体をあざ笑うかのようなメタ的なライン。
Cut this shit up from thе bottom to the top
下から上まで、このブツを細かく切り刻んでやる
I'ma cut this out, tell her, "Hop in thе griddle"
これを切り分けて、彼女に「鉄板(グリドル)に乗れ」って言ってやるんだ
※「Griddle」は調理用の鉄板。ドラッグの精製(Cooking)や、女性を熱くさせる(Hot)ことのダブルミーニング。
I'ma serve you like a savage, lil' bitch
サヴェージみたいに容赦なくブツを捌いてやるよ、ビッチ
I'ma serve you, lil' bitch, I'ma call you McGriddle
お前に提供してやる、お前のことは「マックグリドル」って呼んでやるよ
※マクドナルドの人気メニュー「マックグリドル」とのワードプレイ。顧客(または女性)にドラッグやファストフードのように手軽に「Serve(提供する・扱う)」するという意味が込められている。
She stuck in the middle, no Malcolm, lil' bitch
あいつは板挟み状態だ、マルコムじゃねえけどな、ビッチ
※2000年代の人気コメディドラマ『Malcolm in the Middle(邦題:天才少年 マルコム奮闘記)』の秀逸なサンプリング。二つの物事の間で身動きが取れなくなっている女性をドラマのタイトルに掛けている。
I'ma play with the bitch, I'ma play her like fiddle
あのビッチを弄んでやる、フィドル(バイオリン)みたいに弾きこなしてやるよ
※「Play someone like a fiddle」は「人を意のままに操る」という英語の慣用句。
All of my diamonds, they sparkling brazy, lil' bitch
俺のダイヤは全部、狂ったように輝いてるぜ、ビッチ
※「Brazy」はCrazyのCをブラッズ(ギャング)のBに置き換えたAAVEのスラング。
They might punch you, yeah, I hit 'em, I hit 'em (I-I-I—)
ダイヤの輝きがお前をぶん殴るかもな、ああ、ダイヤを当ててやる、ぶつけてやる(アイ・アイ・アイ—)
※ジュエリーが強烈に光ることを「Hit(打つ)」や「Punch(殴る)」と表現するストリートの常套句。
Yeah, they might hit 'em
ああ、奴らをぶちのめすかもな
Uh, hit 'em, oh
アー、ぶちのめせ、オー
[Pre-Chorus: Don Toliver]
She move it, move it, move it (Move it, move it)
あいつは腰を振る、動かす、激しく動かすんだ(動かせ、動かせ)
Hide my blick in the bush (Ah)
俺のハジキは草むらに隠しておく(アー)
※「Blick」は銃器(グロックなど)のスラング。クラブや現場の近くの茂みに武器を隠し、万が一の襲撃に備えるというストリートのリアルなパラノイア。
I let her do it, do it (Do it)
あいつの好きなようにやらせてやる、やらせてやるぜ(やっちまえ)
I mix OJ with the kush
クッシュと一緒にOJを流し込む
※「OJ」はオレンジジュース、「Kush」は高品質な大麻。柑橘類のビタミンCやテルペンが大麻の効き目(High)を増強するというストリートの民間療法的な摂取方法、あるいは単にシロップを混ぜない純粋な飲み物との組み合わせ。
Well, you're a rock student
お前はロックンロールの生徒ってとこか
※「Rock student」は、彼らのロックスターのような破天荒なライフスタイルを学び、それに付いてこようとする熱心なグルーピーの女性を指す。
Bitch, don't get hit with the b— (Ah)
ビッチ、俺のハジキ(Blick)で撃たれないように気をつけな(アー)
※直前の「blick」を匂わせつつ、放送禁止用語を検閲するように言葉を途切れさせている。
Oh, yeah, you're going stupid
オー、イェー、お前はバカみたいに狂い始めてる
Oh, it's as good as it look
オー、見た目通り最高だぜ
[Chorus: Yeat & Don Toliver]
I'm in love with the bitch, she a freak (I'm in love with that bitch), oh
あのビッチに首ったけだ、あいつは変態だ(あのビッチに惚れてる)、オー
I'm in love with the bitch, she a freak, geek show (I'm in love with that bitch)
あのビッチに首ったけだ、あいつは変態で、イカれたショーを見せてくれる(あのビッチに惚れてる)
I'm in love with that bitch, she a freak, geek (Show)
あのビッチに首ったけだ、あいつは変態で、イカれてる(ショーだ)
I'm in love with the bitch, she a freak, geek show (Uh)
あのビッチに首ったけだ、あいつは変態で、イカれたショーを見せてくれる(アー)
[Post-Chorus: Yeat & Don Toliver]
New Mulsanne on the bitch, chop the roof
新しいミュルザンヌであのビッチに乗る、屋根はぶった切ってやったぜ
Uh, bad bitch in the city, gon' eat on my balls like they fruits (Do it)
アー、街の極上のビッチが、フルーツみたいに俺のタマに食らいつく(やっちまえ)
I'm in the club in Miami, throw a dub in the section, this bitch off of juice
マイアミのクラブのVIP席で札束をバラ撒く、このビッチはジュースでトんでるぜ
I might've geeked out my mind, lil' bitch, I'ma snort me a line of that toos'
正気を失うくらいガンギマリだ、ビッチ、トゥシのラインを鼻から吸い込んでやる
[Verse 2: Don Toliver]
Just make it hot (Just make it hot)
とにかく熱くしてくれ(とにかく熱くしろ)
Just toot it up (Just toot it up)
ケツを突き出しな(ケツを突き出せ)
※「Toot it up」は女性が挑発的なポーズ(Twerkの準備など)をとることを意味するスラング。
Then let it drop (Then let it)
それから下に落としな(下に落とせ)
I'm booted up (I'm booted up)
俺は完全にキマッてる(完全にキマッてるぜ)
※「Booted up」はエクスタシーやモリーなどのアッパー系ドラッグでテンションが極限まで上がっている状態。
By ten o'clock (By ten)
まだ夜の10時だっていうのにな(10時までに)
Before I walk out of the house, I grab my Glock
家を出る前に、俺はグロックを掴むんだ
※どれだけドラッグでトんでいても、クラブへ向かう前に必ず銃を携帯するという、ラップスター特有のストリートの防衛本能。
[Pre-Chorus: Don Toliver]
She move it, move it, move it (Move it, move it)
あいつは腰を振る、動かす、激しく動かすんだ(動かせ、動かせ)
Hide my blick in the bush (Ah)
俺のハジキは草むらに隠しておく(アー)
I let her do it, do it (Do it)
あいつの好きなようにやらせてやる、やらせてやるぜ(やっちまえ)
I mix OJ with the kush
クッシュと一緒にOJを流し込む
Well, you're a rock student
お前はロックンロールの生徒ってとこか
Bitch, don't get hit with the b— (Ah)
ビッチ、俺のハジキ(Blick)で撃たれないように気をつけな(アー)
Oh, yeah, you're going stupid
オー、イェー、お前はバカみたいに狂い始めてる
Oh, it's as good as it look
オー、見た目通り最高だぜ
[Chorus: Yeat & Don Toliver]
I'm in love with the bitch, she a freak (I'm in love with that bitch), oh
あのビッチに首ったけだ、あいつは変態だ(あのビッチに惚れてる)、オー
I'm in love with the bitch, she a freak, geek show (I'm in love with that bitch)
あのビッチに首ったけだ、あいつは変態で、イカれたショーを見せてくれる(あのビッチに惚れてる)
I'm in love with that bitch, she a freak, geek (Show)
あのビッチに首ったけだ、あいつは変態で、イカれてる(ショーだ)
I'm in love with the bitch, she a freak, geek show (Uh)
あのビッチに首ったけだ、あいつは変態で、イカれたショーを見せてくれる(アー)
[Outro: Yeat & Don Toliver]
(Yeah)
(イェー)
Oh, I'm in love with the bitch, she a freak, geek show
オー、あのビッチに首ったけだ、あいつは変態で、イカれたショーを見せてくれる
I'm in love with the bitch, she a freak, freak (I-I-I—)
あのビッチに惚れ込んじまった、まあマジでド変態なんだけどな(アイ・アイ・アイ—)
