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Unraveling Genius: Music, Knowledge, Madness

Face The Flamë - Yeat, YoungBoy Never Broke Again & Grimes 【和訳・解説】

Artist: Yeat, YoungBoy Never Broke Again & Grimes

Album: ADL

Song Title: Face The Flamë

概要

Yeatのアルバム『ADL』における最も異色かつ衝撃的なコラボレーション・トラック。サイバーパンク的な美学を持つエレクトロ・ポップのミューズであるGrimesと、ルイジアナのストリートが生んだパラノイアックなラップスター、YoungBoy Never Broke Again(NBA YoungBoy)という、本来交わることのない二つの極端な世界線が、Yeatのレイジ/インダストリアル・サウンドをハブとして見事に融合している。「Face The Flamë(炎に直面しろ)」というテーマは、彼らが抱える名声、ドラッグ依存、そしてストリートの危険という「身を焦がすような現実」からの逃避と直視のジレンマを描いている。Grimesのエーテル的なボーカルが呪術的なイントロを飾り、Yeatがモリー(MDMA)による肉体の離人症的な感覚をフックで反復し、YBが銃火器とパラノイアに満ちた生々しいバースで楽曲を現実のストリートに引き戻す。現代音楽シーンにおけるカオスと破壊的なエネルギーを象徴する記念碑的な一曲である。

和訳

[Intro: Grimes & Yeat]

I'm a mask wearing a face (Face the flame)
私は顔を被ったマスクよ(炎に立ち向かえ)
※Grimesによる印象的なオープニング。「顔を被ったマスク」という表現は、名声によって生み出されたペルソナ(マスク)が本来の自己(顔)を乗っ取ってしまったという、セレブリティの自己疎外やサイバーパンク的な身体のメタファーである。

Uh, hey, yeah, hey, yeah, uh, uh, uh
アー、ヘイ、イェー、ヘイ、イェー、アー、アー、アー

Uh, ruh, uh, uh, ruh, uh
アー、ルー、アー、アー、ルー、アー

Huh, huh, ruh (Face the flame)
ハァ、ハァ、ルー(炎に立ち向かえ)

[Chorus: Yeat]

Geeked up off molly, geeked up off molly, huh (Huh)
モリーでガンギマリだ、モリーで完全にトんでるぜ、ハァ(ハァ)
※Molly(MDMA)の多幸感と覚醒作用によって精神が極限状態にあることを示す。Yeatの楽曲においてドラッグは単なる娯楽ではなく、現実から乖離するための手段として描かれる。

I can't feel my body, huh, she bouncin' like hydraulics do (Huh, huh)
体の感覚がねえ、ハァ、あのビッチはハイドロみたいに跳ね回ってるぜ(ハァ、ハァ)
※ドラッグによる離人症的な感覚と、激しい性行為の対比。Hydraulics(ハイドロ)はローライダーの車高を油圧で上下に跳ねさせるカスタムのこと。

Uh, hey, yeah, fuck her once, put a nut in her, new tights
アー、ヘイ、イェー、一回ヤッて中に出してやる、新品のタイツだ

Fuck her friend, man, I need her two times
あいつの友達もヤるぜ、なぁ、俺には2回必要なんだよ

Uh, yeah, [I call 'em Winslow the body ?], huh
アー、イェー、あいつらをウィンズロウ・ザ・ボディって呼ぶぜ、ハァ
※「Winslow」はおそらくシットコム『Family Matters』のCarl Winslow巡査部長のような巨体、転じて女性の極端にカーヴィーな体型を指すストリート・スラング、あるいは彼ら特有のインサイダー・ジョークと推測される。

I just left platinum, I got the new whip, yeah, [wrap?] the body
プラチナムを出たところだ、新しい車を手に入れたぜ、イェー、ボディをラッピングする
※「Platinum」は高級ジュエリー店か、あるいはストリップクラブの名称(Club Platinumなど)。高級車(Whip)を購入し、自分好みにカスタム(Wrap)する富の誇示。

Big Maybach truck bounce up and down like the bitch bounce out on my body, huh
デカいマイバッハのトラックが上下にバウンスする、ビッチが俺の体の上で跳ねるみたいにな、ハァ
※Yeatの成功の象徴である超高級SUV、Mercedes-Maybach GLSのサスペンションの動き(E-Active Body Controlによるバウンスモード)と性行為を掛けている。

She take control of my cock, I get it, it's a part of her body, woah
あいつが俺のモノをコントロールする、分かってるぜ、まるで彼女の体の一部みたいだ、ウォウ

[Verse 1: Yeat & Grimes]

I takе advantage of my situations (Ooh, woah)
俺は自分の状況を最大限に利用するぜ(ウー、ウォウ)

I take a bitch to a differеnt place (Woo)
ビッチを違う世界へ連れてってやる(ウー)

Yeah, uh, I'm bustin' a nut in a different place on her (Place on her)
イェー、アー、彼女の違う場所にブチまけてやるんだ(彼女の場所に)

I covered the bitch, like I fucking finished on her, huh, yeah
ビッチを覆い尽くしてやったぜ、完全に果てたみたいにな、ハァ、イェー

All of my diamonds they busted my [molly?] like two times
俺のダイヤは全部モリーみたいに2倍輝いてるぜ

Yeah, I got the Rolls-Royce rip on that bitch, Lambo' pull up like Mulsanne
イェー、ロールスロイスであのビッチを切り裂く、ランボがミュルザンヌみたいに乗り付けるぜ
※Rolls-Royce、Lamborghini、Bentley Mulsanneという超高級車の名前を立て続けに並べる。Yeatの異常な車への執着と、モータープールを自由に入れ替える財力を示している。

All of my bitches gon' pull up and suck on my dick when I tell 'em to say it
俺のビッチどもは俺が「言え」って言えば、集まってきて俺のモノをしゃぶるんだ

Say it, uh, say it, yeah, say it
言え、アー、言え、イェー、言え

Yeah, uh, brand-new body, brand-new body, need brand new things
イェー、アー、新品のボディ、新品のボディ、新しいモノが必要だ
※車の新車(Brand-new body)と、整形手術で手に入れた女性の新しい身体のダブルミーニング。

Bad lil' bitch, bad lil' bitch, she gon' come my way, uh
イカしたビッチ、極上のビッチ、俺のところへ来るはずさ、アー

I'm King Tonka, lil' baby, big body, we do tanks, woo (Uh)
俺はキング・トンカだ、ベイビー、デカいボディ、俺らは戦車に乗るんだぜ、ウー(アー)
※Yeatのシグネチャー・フレーズ。「Tonka(トンカ)」はおもちゃのトラックのブランド名だが、Yeatの言語空間ではGクラスなどの超大型SUVを指す。ここでは自身をその王(King Tonka)と定義し、車はもはや装甲車(Tank)のレベルだと豪語している。

Face the flame
炎に立ち向かえ

[Chorus: Yeat]

Geeked up off molly, geeked up off molly, huh (Huh)
モリーでガンギマリだ、モリーで完全にトんでるぜ、ハァ(ハァ)

I can't feel my body, huh, she bouncin' like hydraulics do (Huh, huh)
体の感覚がねえ、ハァ、あのビッチはハイドロみたいに跳ね回ってるぜ(ハァ、ハァ)

Uh, hey, yeah, fuck her once, put a nut in her, new tights
アー、ヘイ、イェー、一回ヤッて中に出してやる、新品のタイツだ

Fuck her friend, man, I need her two times
あいつの友達もヤるぜ、なぁ、俺には2回必要なんだよ

Uh, yeah, [I call 'em Winslow the body ?], huh
アー、イェー、あいつらをウィンズロウ・ザ・ボディって呼ぶぜ、ハァ

I just left platinum, I got the new whip, yeah, [wrap?] the body
プラチナムを出たところだ、新しい車を手に入れたぜ、イェー、ボディをラッピングする

Big Maybach truck bounce up and down like the bitch bounce out on my body, huh
デカいマイバッハのトラックが上下にバウンスする、ビッチが俺の体の上で跳ねるみたいにな、ハァ

She take control of my cock, I get it, it's apart of her body, woah
あいつが俺のモノをコントロールする、分かってるぜ、まるで彼女の体の一部みたいだ、ウォウ

[Verse 2: YoungBoy Never Broke Again]

Madden, she just wanna kick it with me, I told her, "Right now" (Lil Top)
マッデン、彼女は俺と一緒に遊びたがってる、俺は言ってやった「今すぐな」(リル・トップ)
※「Madden」はアメフトのゲーム(Madden NFL)であり、「Kick it(遊ぶ、リラックスする)」とフットボールの「Kick(蹴る)」を掛けたワードプレイ。「Lil Top」はYoungBoyの別名であり、バトンルージュのギャングにおける最高権力者(トップ)であることを示す。

All of these bitches want skin, they tryna make 5 untie that knot
このビッチどもは肌を求めてる、あいつらは5にあの結び目を解かせようとしてるんだ
※「5」はYBが関連を持つBlood系ギャングのシンボル数字(5ポイント・スター)、または彼自身を指す。Knot(結び目)は札束(Bankroll)のことで、女たちが彼から金を引き出そうとしている様を描写している。

Nigga, my [?] sleeze, walkin' on stage with a Glock, nigga better watch out (Watch out, my sleeze)
ニガ、俺のダチ、グロックを持ってステージを歩く、ニガどもは気をつけたほうがいいぜ(気をつけな、俺のダチ)
※YBのライブにおける暴力的な緊張感。実際に銃器を携帯してパフォーマンスを行う危険性と、常に命を狙われているというパラノイアの表れである。

I'm in the Tundra, go up and go run up the money, inside of the back with it, yeah
タンドラに乗ってる、上に行って金を稼ぎまくる、その後ろに乗せてな、イェー
※Toyota Tundra(大型ピックアップトラック)。YeatのTonka美学にYBがストリートの足車で呼応している。

I was swervin' and swervin' the ride on the corner
角で車をスワーブさせまくってたんだ
※Swerving(蛇行運転)。リーンなどのドラッグの影響下での運転、またはドライブバイ・シューティング後の逃走を暗に示している。

They can't understand, I been number one
奴らには理解できないだろうな、俺はずっとナンバーワンだったってこと
※業界からの孤立やメディアのバッシングを受けながらも、YouTubeやストリーミングの再生回数で常に頂点に君臨し続けるYBの絶対的な自信。

Majority, part of me, I'm switchin' diamonds, that's just for the front, I am tryna hold on
大部分は俺の一部だ、ダイヤを付け替える、それは見せかけのためさ、俺は持ちこたえようとしてる
※高価なジュエリー(ダイヤ)は成功の証(front=見栄、偽装)に過ぎず、内面では精神的なプレッシャーと戦い、ギリギリの状態で持ちこたえようとしている(tryna hold on)というYB特有の脆さの吐露。

I'm out my mind, my mode, I am back, no front, now I'm tryna hold on
正気を失ってる、俺のモード、戻ってきたぜ、嘘偽りなしだ、今はただ耐えようとしてる

Know I'm geeked up, and I'm ready to clap my gun (Brrap-bap-bap)
俺がガンギマリで、銃をぶっ放す準備ができてるって分かってるだろ(ブラップ・バップ・バップ)

You don't how we take control (Bitch, I am boss)
俺らがどうやって支配するのかお前は知らないんだ(ビッチ、俺がボスだ)

Ride with that fire, we ready (Do what I want)
あの炎と一緒に走る、準備はできてるぜ(俺はやりたいようにやる)
※「Fire」は銃器(ヒーター)のこと。曲のタイトル「Face The Flamë」の回収でもある。

The serpent keep comin' from under me
蛇が俺の下から這い上がってくる
※「Serpent(蛇)」は裏切り者、偽物の友人、または彼を苦しめる悪魔的な誘惑やトラウマのメタファー。常に足元から忍び寄る危険への恐怖。

Half a milly inside of Chanelly
シャネルのバッグに50万ドル突っ込んでる
※Chanelly=Chanel。ストリートのギャングスタがハイブランドのバッグに現金を詰め込むという、現代のラップ成金の典型的なフレックス。

Now nigga want me and her rent, and I bought it pink
今やニガが俺と彼女の家賃を払わせようとしてる、俺はピンクのやつを買ってやった

I'm so motherfuckin' geeked, they can't help me
俺はクソほどガンギマリだ、誰も俺を救えない
※Yeatの「Geeked up off molly」に共鳴しつつ、YBの薬物乱用がセラピーや周囲の助けではどうにもならない深刻なレベルに達しているという悲痛な叫び。

Told me take her to Yeat, I say, "no"
彼女をYeatのところに連れて行けって言われたが、俺は「ノー」と言ったぜ
※コラボ相手であるYeatの名前を出したシャウトアウト。自身の取り巻きの女性がYeatに会いたがったが、独占欲から拒否したという生々しいエピソード。

Up at night, all the sleep I be doin'
夜通し起きてる、俺がしてる睡眠なんてそんなもんだ
※ドラッグやパラノイアによる深刻な不眠症。

Pour up, 5, keep it goin'
注げ、5、このまま続けるぞ
※リーン(咳止めシロップ)をカップに注ぎ、さらに深く酩酊していく描写。

[Chorus: Yeat]

Geeked up off molly, geeked up off molly, huh (Huh)
モリーでガンギマリだ、モリーで完全にトんでるぜ、ハァ(ハァ)

I can't feel my body, huh, she bouncin' like hydraulics do (Huh, huh)
体の感覚がねえ、ハァ、あのビッチはハイドロみたいに跳ね回ってるぜ(ハァ、ハァ)

Uh, hey, yeah, fuck her once, put a nut in her, new tights
アー、ヘイ、イェー、一回ヤッて中に出してやる、新品のタイツだ

Fuck her friend, man, I need her two times
あいつの友達もヤるぜ、なぁ、俺には2回必要なんだよ

Uh, yeah, [I call 'em Winslow the body ?], huh
アー、イェー、あいつらをウィンズロウ・ザ・ボディって呼ぶぜ、ハァ

I just left platinum, I got the new whip, yeah, [wrap?] the body
プラチナムを出たところだ、新しい車を手に入れたぜ、イェー、ボディをラッピングする

Big Maybach truck bounce up and down like the bitch bounce out on my body, huh
デカいマイバッハのトラックが上下にバウンスする、ビッチが俺の体の上で跳ねるみたいにな、ハァ

She take control of my cock, I get it, it's apart of her body, woah
あいつが俺のモノをコントロールする、分かってるぜ、まるで彼女の体の一部みたいだ、ウォウ

[Outro: Grimes & Yeat]

Huh, ah
ハァ、アー

Huh
ハァ

Agh
アッ

Face the flame
炎に立ち向かえ