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MR MIYAGI - Kanye West (feat. Future & Playboi Carti) 【和訳・解説】

Artist: Kanye West (feat. Future & Playboi Carti)

Album: DONDA 2

Song Title: MR MIYAGI

概要

本作は、カニエ・ウェストのアルバム『DONDA 2』のリスニング・パーティーで披露され、トラップシーンの頂点に君臨するフューチャーとプレイボーイ・カルティを客演に迎えたハードなバンガーである。映画『ベスト・キッド』の象徴的なキャラクター「ミヤギ先生」をフックに据え、バレンシアガのブーツや和牛ステーキといった物質的なフレックスと、シカゴにおける独裁的なエゴイズムを展開している。特に、2022年当時のカニエが執着していた「膝下まである巨大なブーツ」への言及や、頻繁な電話番号の変更など、離婚後の狂騒とハイファッションへの傾倒が色濃く反映されている。ドリルを取り入れたアグレッシブなビートと三者のカリスマ性が激突し、コアなファンの間でカルト的な人気を誇る幻の一曲だ。

和訳

[Chorus: Kanye West & Future]

Hey, miss, I'm your Mr. Miyagi (Yeah)
なあ嬢ちゃん、俺がお前の「ミヤギ先生」だぜ。(Yeah)
※映画『ベスト・キッド(The Karate Kid)』の象徴的な師匠、ミヤギ先生からの引用。相手を導くメンター的な立場、あるいは次行の「Kick」への前フリとなっている。

I'ma come and kick it in the Balenciagi
バレンシアガを履いて、お前のところに遊びに(キックしに)行くからよ。
※"kick it"は「遊ぶ、くつろぐ」というスラングだが、ミヤギ先生の「空手のキック」と掛けている。また、当時のカニエはバレンシアガのクリエイティブ・ディレクターであるデムナ(Demna)と密月にあり、Balenciagaを「バレンシアギ」と崩して発音している。

Don't text me in the mornin', bae, I'm groggy
朝っぱらからメッセージしてくんなよ、ベイビー、頭が回らねえんだ。
※"groggy"は寝起きでフラフラな状態。

Text me, don't FaceTime, I'm too groggy (Yeah, yeah)
用があるならテキストにしろ、FaceTimeはかけてくるな、フラフラなんだよ。(Yeah, yeah)
※顔を見せるビデオ通話を拒否する、セレブ特有の気怠いライフスタイル。

[Post-Chorus: Future & Playboi Carti]

If I dig in my bag, it's an M (Yeah, yeah)
俺がバッグの中を探れば、そこにはM(ミリオン)が入ってる。(Yeah, yeah)
※フューチャーのパート。"M"は100万ドル(ミリオン)。

Had to put a lil' **** on a film (Yeah, yeah, what?)
ちょっとしたビッチをフィルムに収めてやったぜ。(Yeah, yeah, what?)
※セックステープや、派手なプライベートの撮影。

I done took off in the air, I can't see 'em (Yeah, yeah)
俺はもう空高く飛び立っちまった、奴らのことなんて見えやしねえ。(Yeah, yeah)
※プライベートジェットでの移動、あるいは成功の次元が違いすぎてヘイターが視界に入らない状態。

Gotta get it before it come in (Yeah, yeah, what?)
ブツが入荷する前に、先に手に入れなきゃな。(Yeah, yeah, what?)

Told the chief I'm ahead of my time (Yeah, yeah)
チーフ(ボス)に言ってやったよ、俺は時代を先取りしてるってな。(Yeah, yeah)

Got Chanel comin' in by the nine (Yeah, yeah)
シャネルのアイテムが9個単位で届くんだ。(Yeah, yeah)

Keepin' up with me, one of a kind (Yeah, yeah)
俺のペースについてこい、俺は唯一無二だからな。(Yeah, yeah)

Keep it real with me, no need for lies
俺にはリアルでいてくれ、嘘は必要ねえよ。

[Verse 1: Kanye West]

She say I fuck too big, fuck it then, you gon' have to tuck it in
あいつは俺のモノがデカすぎるって言う。なら知るかよ、お前が無理やり押し込む(タックインする)しかねえな。
※露骨な性的ボースト。

Ain't no substitute for me, she say, "It's the boots for me"
俺の代わりなんていねえ、あいつは「私にとってはあのブーツが最高なの」って言うんだ。
※"It's the ~ for me"は「そこが最高・たまらない」という意味のSNSスラング。当時のカニエのアイコニックな「巨大ブーツ」への言及。

I can't do the ankle joints, I wear them shits up to the knee
足首丈のスニーカー(アンクルジョイント)なんて履けねえ、俺は膝下まであるブーツを履くんだよ。
※2022年当時、カニエはRed Wingの巨大なワークブーツやBalenciagaのクロックスブーツなどを偏愛し、普通のスニーカーを完全に拒絶していた。その極端なファッション哲学のリリック化である。

If I take you out to eat, won't find this on Uber Eats
もし俺がお前を食事に連れ出したら、Uber Eatsじゃ絶対見つからないようなモンを食わせるぜ。
※超高級店でのディナーの自慢。

Go dumb-dumb
バカみたいにハジけようぜ。

Twenty-five hundred for a wagyu steak, it was undone
和牛ステーキに2500ドル(約38万円)。しかもレア(火が通ってない)だったぜ。
※"undone"は未完成、あるいはレア焼きのこと。超高級な日本の「Wagyu」を注文する成金フレックス。

She wan' sip my soup, sip my soup, but it ain't wonton
あいつは俺のスープを啜りたがるが、これはワンタンスープなんかじゃねえよ。
※安価な中華料理(ワンタン)とは次元が違う高級なものを与えているという比喩、あるいは性的なメタファー。

Yeezy ran it up, put away millions for my son-son
Yeezyが荒稼ぎして、俺の息子たちのためにミリオンを蓄えてやったぜ。
※自身のブランドYeezyの大成功と、次世代への莫大な資産の継承。

Chiraq where I'm from, they gon' treat me like Kim Jong Un
俺の出身はシャイラク(シカゴ)。そこじゃ、俺は金正恩みたいに扱われるんだ。
※"Chiraq"は治安の悪さからイラクに例えられたシカゴの異名。地元において、自分が北朝鮮の最高指導者のような「絶対的権力者」として君臨しているという強烈なエゴイズムとブラックジョーク。

[Pre-Chorus: Kanye West]

Fell in love for the night
その夜限りの恋に落ちた。

'Fore you say how I'm wrong, what is you doin' right?
俺がどう間違ってるか指摘する前に、お前は何か正しいこと(right)をしてるのか?
※離婚騒動の中での元妻やメディアに対する反論。

That sound, that's the night, April Fool, play the fool
その音、それがこの夜だ。エイプリルフール、バカなピエロを演じてやるよ。
※メディアの前で意図的に道化(fool)を演じているというカニエのスタンス。

Nice house with a pool, needed room to improve
プール付きの豪邸。でも、まだ改善(インプルーブ)の余地(ルーム)が必要だったんだ。
※完璧に見えた結婚生活や大豪邸(ヒドゥン・ヒルズの邸宅)でも、心は満たされず関係の修復が必要だったことへの言及。"room"(空間/余地)のワードプレイ。

[Chorus: Kanye West, Playboi Carti & Future]

Hey, miss, I'm your Mr. Miyagi (Miyagi)
なあ嬢ちゃん、俺がお前の「ミヤギ先生」だぜ。(ミヤギ)

I'ma come and kick it in the Balenciagi (Oh)
バレンシアガを履いて、お前のところに遊びに(キックしに)行くからよ。(Oh)

Don't text me in the mornin', bae, I'm groggy (In the morning)
朝っぱらからメッセージしてくんなよ、ベイビー、頭が回らねえんだ。(朝っぱらから)

Text me, don't FaceTime, I'm too groggy (Woah, yeah, yeah)
用があるならテキストにしろ、FaceTimeはかけてくるな、フラフラなんだよ。(Woah, yeah, yeah)

[Post-Chorus: Future]

If I dig in my bag, it's an M (Yeah, yeah)
俺がバッグの中を探れば、そこにはM(ミリオン)が入ってる。(Yeah, yeah)

Had to put a lil' **** on a film (Yeah, yeah)
ちょっとしたビッチをフィルムに収めてやったぜ。(Yeah, yeah)

I done took off in the air, I can't see 'em (Yeah, yeah)
俺はもう空高く飛び立っちまった、奴らのことなんて見えやしねえ。(Yeah, yeah)

Gotta get it before it come in (Yeah, yeah)
ブツが入荷する前に、先に手に入れなきゃな。(Yeah, yeah)

Told the chief I'm ahead of my time (Yeah, yeah)
チーフ(ボス)に言ってやったよ、俺は時代を先取りしてるってな。(Yeah, yeah)

Got Chanel comin' in by the nine (Yeah, yeah)
シャネルのアイテムが9個単位で届くんだ。(Yeah, yeah)

Keepin' up with me, one of a kind (Yeah, yeah)
俺のペースについてこい、俺は唯一無二だからな。(Yeah, yeah)

Keep it real with me, no need for lies
俺にはリアルでいてくれ、嘘は必要ねえよ。

[Verse 2: Playboi Carti]

Rockstar stones in every jean jacket
どのジージャンにも、ロックスターの石(ダイヤモンド)が散りばめられてるぜ。
※ここからプレイボーイ・カルティのバース。彼特有のパンクロック・ファッションとヒップホップの融合。

I might take a jet to Calabasas just to **** my old ****
昔の女とヤるためだけに、ジェット機でカラバサスまで飛ぶかもな。
※"Calabasas"はカーダシアン家やドレイクなどが住むLAの超高級住宅街。イギー・アゼリアら過去のセレブな交際相手への示唆。

Push up on an opp, Beno on that dumb ****
敵(オップ)のところに乗り込むぜ。Benoもあのアホなノリでやってる。
※"Beno"はカルティのレーベル「Opium」に所属するデュオ、Homixide Gangのメンバー。

Homixide in the box, yeah, they on dumb ****
箱(車や法廷)の中にいるHomixide、ああ、奴らもイカれたノリだ。
※アトランタのギャング/ラップデュオHomixide Gangへのシャウトアウト。カルティの周囲の危険な空気感。

I just **** up the function, I just **** it up (Woah)
俺はパーティー(ファンクション)をメチャクチャにしてやった、ブチ壊してやったぜ。(Woah)

I just **** up the function, I just **** it up
俺がパーティーを完全にぶち壊してやったんだ。

[Verse 3: Kanye West]

(New number again)
(また新しい番号だ)
※カニエのバース。人間関係を断ち切るために頻繁に携帯の電話番号を変える彼のパラノイア的な行動。

Run the summer again (New number again)
もう一度夏を支配するぜ。(また新しい番号だ)
※前作『DONDA』で2021年の夏を支配したように、『DONDA 2』で再びシーンの頂点に立つという宣言。

Change my number again (Change the number again)
また電話番号を変える。(また番号を変える)

Switch the number again (Switch the number again)
また番号を切り替える。(また番号を切り替える)

How much more can we win? (Number again)
俺たちはあとどれだけ勝てるんだろうな?(また番号を)
※飽くなき成功への渇望。

Change my number again (Change the number 'gain)
また電話番号を変える。(また番号を変える)

It's a number of them (It's a number of them)
奴らの番号のどれかだ。(奴らの番号のどれかだ)

I move on, don't do me in
俺は前に進む、俺を破滅(ドゥ・イン)させないでくれ。
※過去を捨てて前進しようとするが、メディアや過去のしがらみに引きずり下ろされることへの警戒心。

[Pre-Chorus: Kanye West]

Hopped off on the mine, fell in love for the night
地雷(マイン)を踏み抜いて、その夜限りの恋に落ちた。
※"mine"は地雷、あるいは「自分のもの」。危険な恋愛関係への没入。

You don't say what you want, what is you doin' right?
お前は自分の欲しいものを口にしない。お前は何か正しいことをしてるのか?

Blast off on the mine, now I'm down for the moon
地雷の上で爆発する。今、俺は月へ向かう準備ができてるぜ。
※全てを吹き飛ばして、新たな高み(月)へ到達しようとする破壊的衝動。

Now down for a move, blast off when you know
さあ、行動を起こす時だ。お前が理解した時に爆発(ブラスト・オフ)するのさ。

[Chorus: Kanye West & Future]

Hey, miss, I'm your Mr. Miyagi (Yeah)
なあ嬢ちゃん、俺がお前の「ミヤギ先生」だぜ。(Yeah)

I'ma come and kick it in the Balenciagi
バレンシアガを履いて、お前のところに遊びに(キックしに)行くからよ。

Don't text me in the mornin', bae, I'm groggy
朝っぱらからメッセージしてくんなよ、ベイビー、頭が回らねえんだ。

Text me, don't FaceTime, I'm too groggy (Yeah, yeah)
用があるならテキストにしろ、FaceTimeはかけてくるな、フラフラなんだよ。(Yeah, yeah)