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Unraveling Genius: Music, Knowledge, Madness

Drake’s Voice Mail Box #3 - Drake 【和訳・解説】

Artist: Drake

Album: Room for Improvement

Song Title: Drake’s Voice Mail Box #3

概要

2006年にリリースされたデビュー・ミックステープ『Room For Improvement』に収録された、留守番電話メッセージを模したインタールード(スキット)の第3弾である。本作では、地元トロントの仲間たちからのユーモラスなメッセージが収録されている。音楽制作における協力を惜しまない地元のコネクションを示す前半のメッセージから、若き日のDrakeがすでにリンジー・ローハンやタイラ・バンクスといった大物セレブと浮き名を流しているかのようにイジる友人の電話まで、当時の彼を取り巻くローカルな熱気と大言壮語なノリが伝わってくる。Drakeが世界的なスーパースター(Mob Boss)になる前夜の、無邪気で野心に満ちたトロントの空気を真空パックしたような、微笑ましくも重要なドキュメントである。

和訳

[Message 1]

Hey, yo, Drake, you never answer your goddamn phone, huh? Pick up the phone, man. I know they got you running around, bro.
ヘイ、ヨー、Drake。お前はマジで電話に出ないな? 電話に出ろよ。みんながお前を引っ張り回してるのは分かってるけどな、ブラザー。

Anyway, it’s all good with Socrates hooking you up, dawg.
とにかく、Socratesがお前をフックアップしてくれてるみたいで最高だぜ、ダチよ。
※Socrates(ソクラテス)は、1990年代から2000年代にかけて活躍したカナダのヒップホップ・プロデューサー兼ラッパー。Drakeがカナダのヒップホップ・コミュニティからしっかりと支援(フックアップ)を受けていたことを証明するネームドロップである。

Hey, best wishes for this tape. I hope you take over the world.
なぁ、このミックステープの大成功を祈ってるぜ。お前が世界を獲ることを願ってるよ。

You know we gon' do it. You make sure you get me on there.
俺たちがカマすって分かってるだろ。俺を絶対に参加させろよ。

You call me when you need that hook, you call me when you need that beat, you call me when you need that [hot 16], bro, and let’s put this whole mathematics together, dawg.
フックが必要な時は電話しろ、ビートが必要な時も電話しろ。ヤバい16小節が必要な時もな、ブラザー。俺たちでこの「数学」を完璧に組み上げようぜ、ダチよ。
※「mathematics(数学)」はヒップホップ・スラングで、ビートやリリックを緻密に計算して完璧な曲を作り上げること、あるいはアーティスト同士のケミストリーを意味する。

Once again, it’s a whole gang from Room for Improvement, so we about to be taking over this year, right? Riiight
もう一度言うが、これが『Room For Improvement』のギャングの総意だ。今年こそ俺たちが世界を乗っ取るんだろ? そうだろ?

[Message 2]

Yo, Drake. What up? This is Keeyaga, your boy here.
ヨー、Drake。調子どうだ? お前のボーイ、Keeyagaだ。

Umm, I don’t know why you’re not picking up the phone, you’re probably out, you know, talking to Lindsay Lohan, or will be talking to Tyra Banks whatever.
うーん、なんでお前が電話に出ないのか分からないが、たぶん出かけてて、リンジー・ローハンやタイラ・バンクスなんかと話してる最中なんだろうな。
※Lindsay Lohan(当時のトップアイドル/女優)やTyra Banks(スーパーモデル)といった大物セレブの名前を挙げ、Drakeがすでにハリウッドスター気取りであることをイジるユーモア。後に実際に多くのセレブと浮き名を流すことになる彼の未来を予言しているかのようである。

But, yo, check it out, it’s your boy Keeyaga. I’m just calling to say what up, haven’t talked to you in forever, indefinitely.
でも、ヨー、聞いてくれ、お前のボーイのKeeyagaだ。ただ挨拶しようと思って電話したんだ、マジでずっと、永遠に話してなかったからな。

You know, we need to go, you know, downtown Toronto, kick it together and do what we gotta do, but, uh, I gotta, you know, get off the phone because I have, you know, Beyoncé, you know, Eva Mendes all on the other line.
なぁ、俺たちトロントのダウンタウンに繰り出して、一緒につるんで、やるべきことをやらなきゃな。でも、あー、そろそろ電話を切らなきゃ。だって、キャッチホンでビヨンセやエヴァ・メンデスが待ってるからさ。
※友人も負けじとBeyoncéやEva Mendesといった超大物と電話中だと虚勢を張る、男友達同士の典型的な冗談の掛け合い。

So, yo, do what you gotta do, and holla at your boy man. All the best. Peace
だから、ヨー、お前のやるべきことをやれ。また連絡してくれよ。成功を祈ってるぜ。ピース。