Artist: Dr. Dre (feat. Hittman)
Album: 2001
Song Title: Big Ego’s
概要
「Big Ego’s」は、Dr. Dreの1999年の歴史的アルバム『2001』に収録された、重厚かつシネマティックなGファンク・トラックだ。客演には本アルバムの多くでフィーチャーされ、当時Aftermathレーベルの隠し玉であったラッパー、Hittman(ヒットマン)を迎えている。ロサンゼルス上空を飛行するセスナ機と航空管制官の交信から幕を開け、Dr. Dreが王座からの圧倒的な余裕とストリートの過酷な現実を描写する。続くHittmanは、野心に満ちた攻撃的なフロウでヘイターやフェイクな連中を一掃する。タイトル通り、成功者たちの「巨大なエゴ」を見せつけると同時に、LAの裏社会の生々しい空気をパッケージした、アルバムの世界観を深める重要な一曲である。
和訳
[Spoken Intro]
Los Angeles Approach Control
ロサンゼルス進入管制所。
※LAX(ロサンゼルス国際空港)周辺の航空管制との無線交信のスキット。LA上空を飛ぶセスナ機という映画的な演出である。
This is Cessna 0281-Echo-119.3, over
こちらセスナ0281・エコー・119.3、どうぞ。
Cessna 81-Echo, Los Angeles Approach Control, roger, go ahead
セスナ81・エコー、こちらロサンゼルス進入管制所、了解、送れ。
Cessna 81-Echo is over the Compton Airport, 5-2 at 5000
セスナ81・エコー、現在コンプトン空港上空、高度5000フィート。
※コンプトンはDr. Dreの地元であり、西海岸ギャングスタ・ラップの聖地。
Requesting ground controlled approach
地上着陸誘導レーダーによるアプローチを要請する。
To the Los Angeles Airport, over
ロサンゼルス国際空港へ、どうぞ。
81-Echo, Los Angeles approach controlled, roger
81・エコー、こちらロサンゼルス進入管制所、了解。
Radar identification; turn right, heading
レーダー識別完了。右へ旋回、機首方位...
0-3-0
0-3-0。
[Verse 1: Dr. Dre]
I got mo' class than most of 'em, ran with the best of 'em
俺はそこらの奴らよりずっと格上だ、最高の連中とつるんできたからな。
Forgave the less of 'em and blazed at the rest of 'em
取るに足らない奴らは許してやったが、残りの連中には銃をぶっ放してやったぜ。
What can I say? Cali-for-ni-a
なんて言えばいい?これがカリフォルニアってやつさ。
Where niggas die every day over some shit they say
口走ったつまらねぇ言葉のせいで、毎日人が死んでいく場所だ。
Disconnected from the streets forever
永遠にストリートから切り離されたって?
※富を得てストリートの現実から離れてしまったというドレーへの批判に対する反論の入り。
As long as I got a Beretta, nigga, I'm down for whatever
ベレッタを持ってる限り、ニガ、俺は何があっても戦うぜ。
※ベレッタ(Beretta)はイタリア製の有名な自動拳銃。
I roll with my shit off safety, for niggas that been hatin' me lately
安全装置は外したまま流してる、最近俺をディスってる連中のためにな。
And the bitches that wanna break me
俺を破滅させようとするビッチどものためにもな。
If Cali blew up, I'd be in the Aftermath
もしカリフォルニアが吹っ飛んだとしても、俺はアフターマス(余波)の中にいるだろうよ。
※「Aftermath」はDr. Dreが設立したレーベル名。爆発の「余波・爪痕」という意味とかけている。
Bumpin' gangsta rap shit, down to blast for cash
ギャングスタ・ラップをガンガン鳴らし、金のために銃を撃つ覚悟でな。
'Cause from Eazy-E, to D.O.C., to DPG
イージー・Eから、D.O.C.、そしてDPGまで。
※Eazy-E(N.W.A.の盟友)、The D.O.C.(Dreの長年のコラボレーター)、DPG(Tha Dogg Pound。Snoop周辺のグループ)と、西海岸の歴史を築いてきた仲間たちを列挙している。
Started from that S.O.B., D-R-E
すべてはこのサノバビッチ、D-R-Eから始まったんだ。
※「S.O.B.」はSon of a Bitchの略。西海岸シーンの根幹を自分が築いたという強烈な自負。
Like Dub-C, I'm rich rollin', pistol holdin'
ダブ・Cみたいに、リッチに転がし、ピストルを握りしめてる。
※「Dub-C」は西海岸のベテランラッパーWCのこと。彼が所属するグループWestside Connectionのリッチでハードコアなスタイルに例えている。あるいはクリップスの巨大セットであるRollin 60s(Rich Rollin')に絡めた表現ともとれる。
Pockets swole, nigga, that's how I'm rollin'
ポケットは札束でパンパンだ、ニガ、それが俺のやり方さ。
Put the flame to the killer, nigga
キラーに火をつけな、ニガ。
※「killer」は最高級の強烈なマリファナ(キラー・ウィード)のこと。
Worldwide homicide mob figure in the building, for real
世界規模の殺人モブ(マフィア)の大物がおでましだぜ、マジでな。
I'm hittin' switches, makin' bitches eat bitches
スイッチを弾き、ビッチども同士でクンニさせてるぜ。
※「hittin' switches」はローライダーのハイドロリクスのスイッチを操作すること。車体を揺らしながら車内で女性たちに過激な行為をさせている情景。
See me grab my dick every time I pose for pictures
写真に写る時はいつも、股間を掴んでポーズを決めてるのがわかるだろ。
※股間を掴む(Grab my dick)のは、ヒップホップにおける典型的な威嚇・男らしさの誇示のジェスチャー。
I own acres, floor seats watchin' the Lakers
俺は何エーカーもの土地を持ち、レイカーズの試合はアリーナの最前列で観戦する。
I'm cool with éses who got AK's in cases
ケースにAKを隠し持ってるエセたちともツレだぜ。
※「éses(エセ)」はメキシコ系アメリカ人(チカーノ)が「仲間」を呼ぶ際のスラング。黒人ギャングだけでなくチカーノギャングとも強力なコネがあることを示している。
[Chorus: Hittman]
Dedicated to all of those with big egos
デカいエゴを持ったすべての奴らに捧げるぜ。
Never fakin', we get the dough and live legal
決してフェイクな真似はしねぇ、俺たちは金を稼いで合法的に生きてるんだ。
※ストリート出身でありながら、音楽ビジネスで成功し「合法(legal)」な大金持ちになったことを誇示している。
Haters hate this, we sip the Mo' and yank the Heezos
ヘイターどもはこれを嫌がるが、俺たちはモエをすすり、ホーどもを引っぱたくのさ。
※「Mo'」は高級シャンパンのモエ・エ・シャンドン(Moët & Chandon)。「Heezos」は女性(Hoes)を指す独自のスラング。
Niggas play this in their Rovers, Jeeps, and Regals
ニガたちはこれをレンジローバーやジープ、ビュイック・リーガルで爆音で流すんだ。
Dedicated to all of those with big egos
デカいエゴを持ったすべての奴らに捧げるぜ。
Never fakin', we get the dough and live legal
決してフェイクな真似はしねぇ、俺たちは金を稼いで合法的に生きてるんだ。
Haters hate this, we sip the Mo' and yank the Heezos
ヘイターどもはこれを嫌がるが、俺たちはモエをすすり、ホーどもを引っぱたくのさ。
Bitches play this in their Benzes, Jeeps, and Geos
ビッチどもはこれをベンツやジープ、ジオに乗って流すんだ。
※「Geo」はGMのコンパクトカーブランド。高級車だけでなく大衆車に乗る層にも幅広く聴かれていることを意味する。
[Verse 2: Hittman]
I'll bust a Mr. Toughy, slash a Smoovy Doovy
タフぶってる奴をぶっ飛ばし、スムーズ気取ってる奴を切り裂いてやる。
Crashin' Flex on Tuesdays, harassin' hoes at movies
火曜日はフレックスの番組に乱入し、映画館じゃホーどもにちょっかいを出す。
※「Flex」はNYの大物DJ、Funkmaster Flexのこと。彼の人気ラジオ番組をジャックするような勢いを示している。
Passin' by with Uzis, like who you aiming at?
ウージー・サブマシンガンを持って通り過ぎる、「誰を狙ってるんだ?」って感じにな。
That shady bitch and that bitch nigga that was claimin' that
あの怪しいビッチと、イキがってたあのクソ野郎さ。
Rat-a-tat-tat
ラタタタタッ!
※銃を乱射する擬音。
[Automatic gunfire, screaming, followed by tires peeling]
I don't sympathize for wack hoes and wimpy guys
ダサいビッチや弱虫な野郎どもに同情する気はねぇ。
You gotta recognize Hittman is an enterprise
ヒットマンが一つの巨大企業(エンタープライズ)だってことを認識しな。
Cali pride, Bronson rider, South Central-ised
カリフォルニアの誇り、ブロンソン乗り、サウス・セントラル仕様だ。
※「Bronson」はLAの通り名(Bronson Aveなど)に関連する。サウス・セントラルLAのハードコアな気質を体現している。
The Henny got me energized, smoke the guys
ヘネシーで気合が入ってる、奴らを煙に巻いて(撃ち殺して)やるよ。
※「Henny」はコニャックのヘネシー(Hennessy)。
Tryna focus on mines, poke they eyes out, I'm L.A.'s loc'est
自分のシノギに集中し、邪魔する奴らの目はくり抜く、俺はLAで一番イカれてる(ローク)からな。
※「loc'est」はスペイン語のLoco(狂っている)から派生したギャング・スラング「Loc」の最上級形。
Hope they don't have to find out the hard way
奴らが痛い目を見て学ぶハメにならないことを祈るよ。
Like snitch niggas in the pen that get hit when the guards look the other way
刑務所で看守がよそ見してる隙に刺される、密告者のチクリ魔みたいにな。
※「pen」は刑務所(Penitentiary)。ストリートの掟を破る者には容赦ない制裁が下るという例え。
We hittin' hard – Hittman and Dre
俺たちはハードにカマすぜ、ヒットマンとドレーのタッグでな。
You playin' games? I suggest you know the rules
ゲームをしてるつもりか?ルールを知っておくことをお勧めするぜ。
We puttin' guns to fools, make you run yo' jewels
バカどもの頭に銃を突きつけ、お前らの宝石を巻き上げてやる。
※「run yo' jewels」は強盗が金品を奪う時の決まり文句。ヒップホップデュオ「Run The Jewels」の名前の由来でもある。
Take yo' honey and cruise to the Snooty and snooze
お前の女を連れ去り、スヌーティまでクルーズして一眠りさ。
※「Snooty」はLAにあるSnooty Fox Motor Innというモーテルのこと。逢引きの定番スポット。
Cop booze, pop coochie 'til the nut oozes
酒を買って、精液が溢れ出すまでヤリまくる。
You shouldn't fuck with crews this sick
こんなにヤバい(イカれた)クルーにちょっかい出すべきじゃねぇよ。
The Aftermath is we rule shit
アフターマスがこのゲームを支配してるんだ。
I'm Big Hitt, don't confuse me with no other
俺はビッグ・ヒットだ、他の誰かと一緒にすんじゃねぇ。
'Bout to blow, motherfucker
今から大ブレイクするんだよ、マザーファッカー。
[Chorus: Hittman]
Dedicated to all of those with big egos
デカいエゴを持ったすべての奴らに捧げるぜ。
Never fakin', we get the dough and live legal
決してフェイクな真似はしねぇ、俺たちは金を稼いで合法的に生きてるんだ。
Haters hate this, we sip the Mo' and yank the Heezos
ヘイターどもはこれを嫌がるが、俺たちはモエをすすり、ホーどもを引っぱたくのさ。
Niggas play this in their Rovers, Jeeps, and Regals
ニガたちはこれをレンジローバーやジープ、ビュイック・リーガルで爆音で流すんだ。
Dedicated to all of those with big egos
デカいエゴを持ったすべての奴らに捧げるぜ。
Never fakin', we get the dough and live legal
決してフェイクな真似はしねぇ、俺たちは金を稼いで合法的に生きてるんだ。
Haters hate this, we sip the Mo' and yank the Heezos
ヘイターどもはこれを嫌がるが、俺たちはモエをすすり、ホーどもを引っぱたくのさ。
Bitches play this in their Benzes, Jeeps, and Geos
ビッチどもはこれをベンツやジープ、ジオに乗って流すんだ。
[Outro: Hittman]
You look like A.C. Green, bitch, don't call here anymore
お前はA.C.グリーンみたいな顔してんな、ビッチ、もう二度と電話してくんな。
※「A.C. Green」は元NBAレイカーズの選手。敬虔なクリスチャンであり引退まで童貞を貫いたことで有名だが、ここでは単に「男みたいな顔」という容姿への強烈なディス。
With feet like Ben Vereen's, bitch, don't call here anymore
ベン・ヴェリーンみたいな足しやがって、ビッチ、もう電話してくんな。
※「Ben Vereen」は有名な黒人エンターテイナー・ダンサー。ダンサーのようなゴツゴツした足(美しくない足)を揶揄している。
No no, no no
ノーノー、ありえねぇ。
What up? It's Hittman
どうした?俺はヒットマンだ。
I ain't at the crib right now
今は家(クリブ)にいねぇ。
So you can leave your name and number after the beep
だから発信音の後に名前と番号を残しといてくれ。
Unless it's Tammie's ugly ass – I ain't fuckin' with you
タミーのブスなケツじゃなければな。お前とはヤらねぇよ。
※留守番電話のメッセージという設定。特定の女性(Tammie)を名指しで拒絶するコミカルなアウトロ。
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