Artist: Tyler, The Creator
Album: CALL ME IF YOU GET LOST
Song Title: SAFARI
概要
本作は、タイラー・ザ・クリエイターのアルバム『CALL ME IF YOU GET LOST』(通常版)のクロージングを飾る荘厳なトラックだ。ジェイ・Zの1億ドル(ビリオネア)の話題やグラミー賞受賞など、自身の凄まじい成功と富を華麗なワードプレイでフレックスしつつ、アルバム全体のメインテーマである「旅」の重要性を説いている。「金を稼いでも地元に留まるのは間違っている。パスポートを取って世界を見ろ」というメッセージは、自分自身の目で広い世界(サファリ)を見ることで人生の限界を突破してきたタイラー自身の哲学そのものだ。DJ Dramaの力強いホストのもと、 Tyler Baudelaireとしての旅を美しく締めくくるアウトロ・アンセムである。
和訳
[Intro: DJ Drama & Tyler, The Creator]
Destination: remote
目的地は遥か彼方だ。
We done been everywhere
俺たちはあらゆる場所へ行ってきた。
Only thing we ain't traveled
俺たちがまだ旅してないのは、
Is time (Yo)
時間だけさ(ヨォ)。
[Verse 1: Tyler, The Creator]
The boy record smell like bleach
この男のレコード(経歴)は漂白剤の匂いがする。
※過去の犯罪歴などがなく真っ白でクリーンな身分であることを示している。
I can travel where I want
どこへだって好きなところに旅できるぜ。
I'm accustomed clearin' customs
税関(カスタム)をパスするのには慣れっこさ。
It ain't custom, I don't come
特注(カスタム)じゃなきゃ、俺は行かないぜ。
※税関(customs)と特注品(custom)を掛けたワードプレイ。
Flee the bird to the truck
鳥(プライベートジェット)から逃げるようにトラック(SUV)へ乗り込む。
I scream, "Au revoir," to the stewardess
スチュワーデスに「オードヴォワ(さよなら)」って叫ぶのさ。
Border control asking stupid shit
入国審査官がバカな質問をしてきやがる。
Stayin' at home, I hate
家に引きこもってるのは大嫌いだ。
Runaway love, but I'm no Ludacris
逃避行の恋(ランナウェイ・ラブ)さ、俺はリュダクリスじゃないけどな。
※Ludacrisのヒット曲「Runaway Love」へのオマージュ。
Sippin' on mint tea, take my shoes off
ミントティーをすすりながら、靴を脱ぐ。
Then we take off, then I snooze off
そして離陸して、居眠りするんだ。
Until I land where I'm foreign
俺が外国人になる場所(異国)に降り立つまで。
Then I wake up, wipe the drool off
目を覚まして、よだれを拭き取る。
Got my passport in my weak hand
利き手じゃない方の手にパスポートを握ってる。
I'ma cool off, get a sweet tan
涼みながら、いい感じに日焼け(タン)するのさ。
Loafers filled with beach sand
ローファーの中はビーチの砂でいっぱいだ。
Recline 'til it's time to peace sign
ピースサインをする(帰る)時間まで、シートを倒してくつろぐ。
Fuck all the trains and the cars, get a passport
電車や車なんてどうでもいい、パスポートを取れよ。
See the world, open your eyes 'til your back hurt
世界を見ろ、背中が痛くなるまで目を見開くんだ。
Niggas get bread and won't leave, shit is backwards
金を稼いだのに地元から出ようとしない奴ら、マジで逆行してるぜ。
※ストリートで大金を得ても高級車などを買うばかりで、外の世界を見ようとしないラッパーたちへの皮肉。
Start with your feet, then a car, then an airport
まずは自分の足から、次は車、そして空港へ向かえ。
Get out your bubble gum
お前の狭い世界(バブル)から抜け出せよ。
※bubble gum=風船ガムと、自分の殻(バブル)を掛けた表現。
Blow up horizons, sun
地平線を広げるんだ、太陽よ。
Sled in the Alps or go tube in Missoula
アルプスでソリを滑ったり、ミズーラでチュービングしたり。
Or tour in Japan or go scuba in Cuba
日本をツアーしたり、キューバでスキューバダイビングしたり。
Or land in a borough, Jerrod got the brioche
それか区(ボロウ)に着陸して、ジェロッドがブリオッシュを買ってくる。
Ciabatta in Como, it matches my peacoat
コモ湖で食べるチャバタ、俺のピーコートによく似合う。
Oversee the sea, all the things that you could see
海を見渡せ、お前が見ることのできるすべてのものをな。
Like them languages I speak, out in Paris for a week
俺が話す言語みたいに、パリで1週間過ごす。
Take my nephews, aunts and niece, they like "Who?" I'm like, "Oui," ha
甥や叔母、姪っ子を連れて行くと、あいつらは「フゥ(誰)?」って言うから、俺は「ウィ(Oui)」って答えるのさ、ハッ。
※フクロウの鳴き声(Who)とフランス語のYes(Oui/We)を掛けたユーモア。
[Break: DJ Drama & Tyler, The Creator]
We on a safari
俺たちはサファリにいる。
Legendary (Safari)
伝説的だぜ(サファリ)。
World-renowned
世界に名立たる。
Globally recognized
地球規模で認知されてる。
Catch us if you can (Baby, we on a safari)
捕まえられるもんなら捕まえてみな(ベイビー、俺たちはサファリの真っ最中だ)。
Are you keepin' up? ('Fari)
ついてきてるか?(ファリ)
Once in a lifetime (Baby, we on a safari)
一生に一度の体験さ(ベイビー、俺たちはサファリの真っ最中だ)。
This what it sounds like when the moon and the sun collide
これが月と太陽が衝突する時のサウンドさ。
Speakin' matter-of-factly (Baby, we on a safari)
事実を言ってるまでだ(ベイビー、俺たちはサファリの真っ最中だ)。
We're just light years ahead (You said that it was you I saw with another in my place)
俺たちはただ光年レベルで先を行ってるだけさ(他の誰かと一緒にいる私を見たって言ったわね)。
Yeah
イェー。
[Verse 2: Tyler, The Creator]
Every car retarded, the garage look like a loony bin
どの車もイカれてる、ガレージは精神病院(ルーニービン)みたいだぜ。
What coupe he in? Depends on the 'fit and the type of mood he in (Ugh)
あいつがどのクーペに乗るかって? 着てる服とその時の気分次第さ(アー)。
I been switchin' gears since Tracee Ellis Ross was UPN
トレイシー・エリス・ロスがUPNに出てた頃から、俺はギアを切り替えてきたんだ。
※UPNで放送されていたドラマ『Girlfriends』でトレイシー・エリス・ロスが主演していた2000年代初頭から、常に進化し続けていることの比喩。
Clutch, then he stroke outta nowhere like a droopy grin (Ugh)
クラッチを踏む、するとあいつはだらしないニヤリ顔みたいに突然ストロークする(アー)。
※脳卒中(stroke)による顔の麻痺と、車のエンジンのストローク(動作)を掛けたブラックジョーク。
Huh, took that Grammy home, couldn't lose again
ハッ、あのグラミーを家に持ち帰ったんだ、もう二度と負ける気はしねえ。
The suit was so sharp that it could get Medusa coochie trimmed (Ugh)
あのスーツはメデューサの股(クーチー)をトリミングできるくらいシャープだったぜ(アー)。
※グラミー賞授賞式での自分のベルボーイスーツ姿が、メデューサの蛇の髪(アンダーヘア)さえも切り裂くほど洗練されていたという強烈な表現。
Hov talkin' 'bout a hundred million, nigga, loop me in
ホヴ(Jay-Z)が1億ドルの話をしてる。なあ、俺もその輪に入れてくれよ。
Like who that young, rich, handsome nigga with the gooey skin? (Ugh)
あの若くて、金持ちで、ハンサムで、肌がツヤツヤな黒人は誰だ?ってな(アー)。
Mama named him Tyler and his brothers call him T
母さんはあいつをタイラーと名付け、兄弟たちはTと呼ぶ。
And the bank, they call him when that wire clear like season three or somethin' (Ugh)
銀行の奴らは、シーズン3みたいにワイヤー(送金)がクリアになったら電話してくるぜ(アー)。
※ドラマ『The Wire』のシーズン3と、銀行の電信送金(wire transfer)が完了したことを掛けたワードプレイ。
Skateboard named him Bunnyhop, it's Baudelaire or Wolfie, though
スケートボード(ファレル)は彼をバニーホップと名付けた。まあボードレールかウルフィーだけどな。
The felines named him hour for how long he eat the— (Pussy) wait a minute (Ugh)
ネコ科の動物(ビッチども)は、あいつがどれくらい長くアレを食べるかで「1時間」って名付けたぜ(プッシー)ちょっと待て(アー)。
※feline(ネコ科)からの連想で女性器(pussy)を指し、クンニリングス(eat)を1時間続ける絶倫ぶりのアピール。
Pink loafers scuff quickly, Fiat cost a buck sixty
ピンクのローファーはすぐに傷がつく。フィアットは16万ドルだ。
I'll keep it a buck fifty, y'all can't really fuck with me (Ugh)
俺は150%(完璧以上)を保ち続ける。お前らじゃ俺には絶対敵わねえよ(アー)。
※keep it a hundred(100%正直に生きる)を超えた150(a buck fifty)という誇張。
Bitch, I got the fuzz and I'ma own it 'til they bury him
ビッチ、俺は権力(ファズ)を手に入れた。あいつを埋葬する日まで所有し続けてやる。
Only twenty-nine, but I've been focused since thirty M (Ugh)
まだ29歳だが、俺は3000万ドル(30M)稼いだ時からずっと集中してるぜ(アー)。
[Outro: DJ Drama & Tyler, The Creator]
Wolf
ウルフ。
Call me if you get lost (Gangsta Grillz)
迷子になったら電話してくれ(ギャングスタ・グリルズ)。
And like that (Uh), we gone
そんな感じで(アー)、俺たちは行くぜ。
