Artist: Tyler, The Creator
Album: CALL ME IF YOU GET LOST
Song Title: LUMBERJACK
概要
本作は、2021年のアルバム『CALL ME IF YOU GET LOST』のリードシングルとしてリリースされた、タイラー・ザ・クリエイターのラップスキルと野心が爆発するハードなバンガーだ。前作『IGOR』でのポップかつ内省的なアプローチから一転、Gravediggazの「2 Cups of Blood」をサンプリングしたザラついたビート上で、自身のグラミー賞受賞や莫大な富、インディペンデントな姿勢を猛烈にフレックスしている。「ランバージャック(木こり)」というタイトルは、「Wish a nigga would(wood)」というヒップホップ特有のワードプレイから来ており、かつて彼を異端児扱いしたヘイターたちを黙らせる、痛快で攻撃的なヒップホップアンセムである。
和訳
[Intro: Tyler, The Creator & DJ Drama]
Rolls-Royce pull up, Black boy hop out
ロールスロイスが停まって、黒人の男の子が飛び降りる。
Shoutout to my mother, and my father didn't— (Hold up)
俺の母さんにシャウトアウト。そして親父は中出しして…(待てよ)
※pull outには「車を発進させる」と「(性行為で)外出しする」のダブルミーニングがある。
"Oh, my God, I never seen nothin' like this"
「オーマイガー、こんなの見たことないわ」
Haha, that's what my mom was sayin'
ハハ、俺の母さんがそう言ってたんだ。
She, she was cryin' and shit
母さんは、泣いたりしててさ。
It was, she was just like, "This shit is beautiful"
ただ、「本当に美しいわ」って感じだった。
It was a beautiful moment
最高に美しい瞬間だったよ。
You alway– you always keep the picnic blankets in the back
いつも、車の後ろにピクニック用のブランケットを積んでおくんだ。
'Cause you, you never know (Gangsta Grillz)
だって、いつどうなるか分からないからな(ギャングスタ・グリルズ)。
You never know where the fuck you gon' end up at
どこに行き着くかなんて、誰にも分からねえだろ。
(Okay, haha, let's go, now we ready)
(オーケー、ハハ、行くぞ、準備はいいぜ)
[Chorus: Tyler, The Creator, DJ Drama & Jasper]
Rolls-Royce pull up, Black boy hop out
ロールスロイスが停まって、黒人の男の子が飛び降りる。
Shoutout to my mother, and my father didn't pull out
俺の母さんにシャウトアウト。そして親父は外出ししなかった(だから俺が生まれた)。
MSG sell out, fuck these niggas yap 'bout?
マディソン・スクエア・ガーデンも即完売だ。あいつら一体何を喚いてるんだ?
Whips on whips, my ancestors got they backs out (Yeah, oh)
何台も高級車を並べるぜ。俺の先祖は背中にムチを打たれてたからな(イェー、オー)。
※whipには「高級車」と「ムチ」の意味がある。奴隷としてムチ打たれていた黒人の先祖たちの歴史を背景に、今や自分が何台もの高級車を所有する成功者になったことを対比させた強烈なパンチライン。
Too far? Five hundred stacks for the hood (I dare you, nigga)
やりすぎか? フッド(地元)のために50万ドルをポンと出すぜ(やってみろよ、クソ野郎)。
Call me lumbеrjack 'cause I wish a nigga would race (Uh-huh, right)
俺をランバージャック(木こり)と呼べよ。「誰か俺に喧嘩を売ってこねえかな」って思ってるからな。
※「Wish a nigga would」は「(誰かが挑んでくることを)望む、受けて立つ」という意味のヒップホップ定番フレーズ。この「would」と「wood(木)」を掛け、木を扱う「木こり(lumberjack)」と自称している秀逸なワードプレイ。
Do it like I? This thе wish-a-nigga-could face (Uh)
俺みたいにやれるか? これが「俺みたいにやれたらいいのに」って顔さ。
They ain't gettin' paper like they should, wait
あいつらは稼ぐべき金を稼げてねえんだよ、待てよ。
(You niggas woulda, coulda, shoulda, oh, shit)
(お前らは「たら・れば」ばっかりだ、ああクソ)
[Verse 1: Tyler, The Creator, DJ Drama & Jasper]
Niggas ain't really on the type of shit he on
あいつらは、俺がやってるようなレベルのヤバいことなんてできてねえ。
I hit Drizzy and told him I had a milli' for him (Oh shit)
ドレイクに連絡して、「お前のために100万ドル用意してる」って伝えたぜ。
※Drizzy=世界的ラッパーのDrake。彼へのゲスト参加オファー、あるいは100万ドル(約1億円)をポンと出せるほどの強大な財力のアピール。
I own my companies full, told 'em to keep the loan
自分の会社を完全に所有してる。「ローンなんて要らねえよ」って言ってやった。
※自身のブランドやマスター権(原盤権)を100%自己所有している、インディペンデントな姿勢の誇示。
I took that gold bitch home, niggas was big mad (Ugh, oh shit)
あの「金色のビッチ」を家に持ち帰ってやったぜ、あいつらマジでキレてたな。
※gold bitch=グラミー賞のトロフィーのこと。前作『IGOR』で最優秀ラップアルバム賞を受賞したことを指す。
I put that bitch on the shelf to let it ventilate
そのビッチ(トロフィー)を棚に飾って、風通しを良くしてやった。
And bought another car 'cause I ain't know how to celebrate (Top shelf, nigga)
祝い方が分からなかったから、とりあえずもう1台車を買ったのさ(最高級だぜ)。
That big boy, that big bitch for all weather
あのデカい車、どんな天気にも耐えられるタフな車だ。
※Rolls-Royce Cullinanなどの超高級・大型SUVを指している。
It never rain in Cali', came with an umbrella (Ooh)
カリフォルニアじゃ雨なんて降らねえのに、傘が付いてきたぜ(ウー)。
※ロールスロイスのドアに標準装備されている特製アンブレラのこと。
[Chorus: Tyler, The Creator, DJ Drama & Jasper]
Rolls-Royce pull up, Black boy hop out (Man, what the fuck?)
ロールスロイスが停まって、黒人の男の子が飛び降りる(おい、マジかよ?)。
Shoutout to my mother, and my father didn't pull out
俺の母さんにシャウトアウト。そして親父は外出ししなかった。
MSG sell out, fuck these niggas yap 'bout? (Sold out)
MSGも即完売だ。あいつら一体何を喚いてるんだ?(ソールドアウト)
Good credit score, this card really can't max out (Wow)
クレジットスコアも最高、このカードの限度額が来ることはねえ(ワオ)。
Too far? Five hundred stacks for the hood
やりすぎか? フッドのために50万ドルだ。
Call me lumberjack 'cause I wish a nigga would race (Uh-huh)
俺をランバージャックと呼べよ。「誰か挑んできやがれ」って思ってるからな。
Nigga this the face, man I wish a nigg— (It's the face)
これがその顔だ、「あいつが俺みたいにやれたら—」(その顔だ)
It's different, it's really different (Catch up, niggas)
次元が違うんだよ、マジで全然違うんだ(追いついてこいよ)。
[Verse 2: Tyler, The Creator, DJ Drama & Jasper]
Ayo, I might just sled in Utah, LA is too warm
エイヨォ、ユタ州にソリ滑りにでも行こうかな、LAは暑すぎる。
My nigga tall, he look like a bitch, I call him Mulan (Hey, oh)
俺のダチは背が高くてビッチみたいに見えるから、「ムーラン」って呼んでるぜ。
Salad colored emerald on finger, the size of croutons
指にはサラダ色のエメラルド、サイズはクルトンくらいあるぜ。
※巨大な緑色の宝石を、シーザーサラダに乗っているクルトンに例えたタイラーらしいユーモア。
Niggas can not fuck with performance of magic (Oh), new wand (Nigga)
あいつらじゃ俺の魔法のパフォーマンスには敵わねえよ、新しい杖を手に入れたからな。
※前作『IGOR』の楽曲「NEW MAGIC WAND」を引き合いに出し、自分のアーティストとしての圧倒的な力量をアピールしている。
That's my nuance, used to be the weirdo (Ah)
それが俺のニュアンスさ。昔は変人扱いされてたけどな。
Used to laugh at me, listen to me with their ears closed
昔は俺を笑って、耳を塞いだまま俺の曲を聴いてた連中も、
Used to treat me like that boy off Malcolm in the Middle (Why I'm motherfuckin' rich)
『マルコム in the Middle』のあの男の子みたいに俺を扱ってたけどよ(だから俺はクソ金持ちなんだ)。
※Malcolm in the Middle=アメリカの人気コメディドラマ。主人公の弟デューイのような「少し浮いたオタク・変人キャラ」として見られていた過去を振り返っている。
Now I'm zero, zero, zero, zero, zero, zero (That's six)
今じゃ俺の資産にはゼロ、ゼロ、ゼロ、ゼロ、ゼロ、ゼロが付くぜ(6つのゼロだ)。
※1,000,000(ミリオン=100万ドル)以上の富を築いたことの証明。
[Outro: Tyler, The Creator, DJ Drama & Jasper]
Rolls-Royce pull up (Zero), Black boy hop out (That's seven)
ロールスロイスが停まって(ゼロ)、黒人の男の子が飛び降りる(これで7つだ)。
※前のラインから続いており、ゼロが7つ=10,000,000(テン・ミリオン=1000万ドル)というさらなる巨万の富を暗示している。
Nah, I can't take this shit no more, man, I quit
いや、もうこんなのやってらんねえよ、俺は辞める。
That's it, I quit, I swear to God, nigga
これで終わり、辞めだ。神に誓ってな。
Fuck niggas talking to me about? Close y'all fuckin' faces
あいつら俺に何言ってんだ? そのクソみたいな口(顔)を閉じろ。
Quality Wednesday music
水曜日に相応しい上質な音楽だぜ。
※この楽曲の先行リリースが水曜日に行われたことへの言及。
Wish-a-nigga-could face
「俺みたいにやれたらな」って顔さ。
(Them stones is cloudy, nigga) Oh yeah, you asked for it
(お前らのダイヤは濁ってるぜ)ああ、お前らが望んだことだろ。
(Fuckin' crumbs) Wish-a-nigga-would face
(クソみたいなカスどもが)「挑んできやがれ」って顔さ。
Fuck you mean, nigga?
どういう意味か分かってんだろ?
