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@ 874 - Mike WiLL Made-It, Hunxho & 2 Chainz 【和訳・解説】

Artist: Mike WiLL Made-It, Hunxho & 2 Chainz

Album: R3SET

Song Title: @ 874

概要

Mike WiLL Made-Itのアルバム『R3SET』に収録された本作は、アトランタの気鋭ラッパーHunxhoと大御所2 Chainzを迎えた内省的でエモーショナルなトラックだ。前半では、Hunxhoが過去のストリートでの苦難や、RICO法違反での逮捕危機を振り返り、黒人としての不利な立場から這い上がる決意を力強く歌い上げる。後半では、2 Chainzがドラッグディーラー時代の生々しいエピソード(親戚との金銭トラブルなど)を交えながら、底辺から富を築き上げた軌跡を貫禄たっぷりにスピットする。成功と引き換えに見えてくる人間の本性や、純粋な愛や絆を希求する姿を描いた、アトランタの光と影が交錯する重厚な一曲である。

和訳

[Intro: Hunxho]
Yeah
ああ

 

[Verse 1: Hunxho]
Anytime I failed and I bounced back, I never stayed there
失敗して立ち直るたび、俺は決して同じ場所には留まらなかった

Cut 'em off, that shit you did gettin' old, I'm talkin' 'bout gray hair
縁を切ってやったよ、お前のやり口はもう古臭い、白髪が生えるレベルの話だぜ
※「gray hair(白髪)」を用いて、相手の裏切りや不誠実な行動が「古臭い(gettin' old)」ことを強調するワードプレイ。

Ball, dog, when that time come, I never ball-hog
稼ぐぜ、なぁ、その時が来ても、俺は決してボールを独占(ボールホッグ)したりしねえ
※「ball」は「大金を稼ぐ、成功する」こと。「ball-hog」はバスケットボールでパスを出さずに自分ばかりシュートを打つ選手のこと。自分が成功しても仲間を見捨てず、富を分け合うという意思表示。

We all ball, if I fail, I do it by myself so we can't all fall
みんなで成功するんだ。もし失敗するなら俺一人で被る、全員で共倒れにはならねえように

It's my loss, I really mean that
それは俺自身の損失だ、マジでそう思ってる

The shit that I been through, you'd probably give up if you seen that
俺が経験してきた修羅場を見たら、お前らならきっと諦めてるだろうな

Now when I go on stage, they know my name, they scream that
今じゃステージに立てば、みんな俺の名前を知ってて、それを叫んでくれる

Just two years ago, I'm tryna walk down in a Scream mask
ほんの2年前までは、スクリームのマスクを被って敵を歩きで襲撃(ウォークダウン)しようとしてたのに
※「walk down」は標的の近くまで歩いて接近し、銃撃すること。「Scream mask」は映画『スクリーム』のゴーストフェイスのマスクで、強盗や襲撃時の顔隠しとして使われる。

Shit bigger now, a RICO charge couldn't sit me down, I'm back
今や事態はデカくなった、RICO法の容疑でも俺をムショにぶち込むことはできなかった、俺は戻ってきたぜ
※「RICO charge」はマフィアやギャングなど犯罪組織の撲滅を目的としたRICO法に基づく起訴。アトランタではYSL(Young Thugら)へのRICO法適用が大きな話題となったが、Hunxho自身も深刻な法的危機を乗り越えたことを示唆している。

They tried to charge me 'cause my past, they tried to charge mе 'cause I'm Black
サツは俺の過去を理由に罪を着せようとした、俺が黒人だからって罪を着せようとしたんだ

At least a million on thesе cards and I turned all them bitches max
クレジットカードには少なくとも100万ドル分あるが、全部限度額(マックス)まで使い切ってやったよ

I never give up, I go hard 'cause who gon' pick up where I slack?
俺は絶対に諦めない、ハードにやるんだ、俺が手を抜いたら誰がその穴を埋めてくれるってんだ?

Now nigga, I got smoke for every nigga
今じゃ俺は、どんな野郎とも渡り合う(スモークを起こす)準備ができてるぜ
※「smoke」はビーフ(揉め事)や銃撃戦のこと。誰からの挑戦も受けて立つという姿勢。

I had to work for what I got, it weren't put in my hand, nigga, one-handed
今持ってるものは全部自力で稼いだんだ、片手で手渡されたわけじゃねえんだよ

I'm like real shit, I'll probably never win no Grammy
俺はリアルすぎる、だからグラミー賞なんて一生獲れないだろうな
※グラミー賞のようなメインストリームの音楽賞は、彼のような泥臭くリアルなストリートの物語を評価しないだろうという冷めた視点。

If they ever send me back, then I won't never see my family, Lord, Lord, Lord
もし奴らが俺をまたムショに送り込んだら、もう二度と家族には会えなくなる。主よ、主よ、主よ

 

[Chorus: Hunxho, 2 Chainz, Hunxho & 2 Chainz]
Get money, they start showin' they heart, heart, heart
金を手に入れると、奴らは本性(心)を見せ始める

Wish it could go back how it was (Yeah), was, was
昔のように戻れたらいいのにな(ああ)、あの頃に

I'm so thorough, I don't show none but love, love, love (Toni, yeah)
俺はとことん義理堅いから、愛以外のものは見せないぜ(トニー、ああ)
※「Toni」は2 Chainzの別名「Toni(Tone)」。次のヴァースへのパスを出している。

 

[Verse 2: 2 Chainz]
I started tweakin' like, "It's too many niggas in this room"
「この部屋には野郎が多すぎるぞ」って感じで、俺はイライラし始めた
※「tweakin'」は薬物でハイになることの他、過剰に反応したり怒ったりする状態を指す。

I'm 'bout to fuck this flow up, somebody get a broom
このフロウをめちゃくちゃにしてやる(散らかしてやる)、誰かほうきを持ってこい
※「fuck up」して散らかすため、掃除用のほうき(broom)が必要だというユーモア。

And Mr. Rent-Paid, strip club sensei
家賃支払い済みのミスター、ストリップクラブのセンセイとは俺のことだ
※「Mr. Rent-Paid」は経済的に余裕がある(家賃の心配がない)こと。「sensei」は日本語の「先生」から来ており、ストリップクラブでの遊び方を熟知した達人(マスター)であることを示している。

I weigh the ones and I'm faced like Dikembe
1ドル札の束を量って、ディケンベみたいに顔をしかめる
※「Dikembe」はNBAの伝説的ディフェンダー、ディケンベ・ムトンボのこと。彼がブロックショットを決めた後に指を振る仕草や、厳つい表情(faced)に掛けている。ストリップクラブでばら撒く大量の1ドル札(ones)を数える(量る)様子。

I front my unc' some grams, he ran off on me
おじさんに数グラムのヤクを貸し(フロントし)てやったら、持ち逃げしやがった
※「front」はドラッグの取引で、代金後払いで品物を渡すこと(一種の貸し付け)。親族ですら裏切るというストリートの非情な現実。

Said he gon' whip my ass if I keep askin' for the money
「これ以上金をせびるなら、ぶっ飛ばすぞ」ってあいつは言いやがった

I'm from the 'partments, I borrowed a scale from my neighbor (Yeah)
俺はアパートメント(団地)の出身だ、隣人から量り(スケール)を借りたもんさ(ああ)
※ドラッグの計量に使うデジタルのスケール。フッドの生々しい日常を描写している。

You ever seen forty pounds on the coffee table? (Uh)
コーヒーテーブルの上に40ポンド(約18キロ)のヤクが乗ってるのを見たことがあるか?(アー)

Been wearin' name brand before I signed to a label (True)
レーベルと契約する前から、ブランドものの服を着てたぜ(マジだぜ)
※ラップで稼ぐ前から、ハスラーとして成功し金を持っていたという2 Chainz(旧Tity Boi)の定番のフレックス(自慢)。

They spent that shit again, I guess it's favor for a favor (Alright)
奴らはまたその金を使い果たしやがった、恩には恩で返す(貸し借り)ってことなんだろうな(オーライ)

I came from complications, turned it into Mercedes (Alright)
俺は複雑で困難な状況から抜け出し、それをメルセデスに変えたんだ(オーライ)

You know these young niggas crazy, they'll kill you in front Grady (Okay)
今の若い奴らがイカれてるのは知ってるだろ、グレイディ病院の前でも平気で人を殺すんだぜ(オーケイ)
※「Grady」はアトランタにある大規模な公立病院「Grady Memorial Hospital」のこと。病院の前(命を救う場所)であろうとお構いなしに発砲する現代の若者の凶暴性を嘆いている。

You know I don't care 'bout nothin' for real, my lady and my babies (Uh)
俺が本当に気にかけてるのは、自分の女と子供たちだけだ(アー)

And I need love for real (Love), I don't get it, I'm gon' take it (Take it)
俺は本物の愛が必要なんだ(愛がな)、手に入らないなら、奪い取ってやるよ(奪うぜ)

And oh yeah, we took some testers when we out on a date (Our date)
そうそう、デートに出かける時は、テスター(味見用のヤク)を持ってったもんさ(俺らのデートにな)

I got a new watch and it got freckles on the face, Toni (Yeah)
新しい時計を買ったんだが、文字盤にそばかす(フレックル)がついてるぜ、トニー(ああ)
※時計の文字盤(face)に散りばめられた大量のダイヤモンドを「そばかす」に例えた秀逸なメタファー。

 

R3SET [Explicit]

R3SET [Explicit]

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