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ATL (APPR3CIAT3 TH3 LOV3) - Mike WiLL Made-It & 21 Savage 【和訳・解説】

Artist: Mike WiLL Made-It & 21 Savage

Album: R3SET

Song Title: ATL (APPR3CIAT3 TH3 LOV3)

概要

本作は、アトランタの重鎮プロデューサーであるMike WiLL Made-Itのアルバム『R3SET』に収録された、同郷の21 Savageをフィーチャーした楽曲だ。タイトル「ATL」はアトランタを指し、副題の「APPR3CIAT3 TH3 LOV3(愛に感謝する)」とは裏腹に、リリックは冷酷で凄惨なストリートの現実を描写している。楽曲は二部構成となっており、前半(Part I)ではアトランタ東部の具体的な地名(Candler, Panola, Morelandなど)を散りばめながら、21 Savageの過去のギャングライフと周囲の悲劇が淡々と語られる。後半(Part II)ではLondon on da Trackも制作に加わり、トラップミュージックの王道であるドラッグや金への執着へと展開する。アトランタの光と影、そしてSlaughter Gangのボスとしての彼のカリスマ性が凝縮されたドキュメンタリーのような一曲である。

和訳

[Part I]

[Intro]
(Ransom)
(ランサム)
※Mike WiLL Made-Itのビートに関連するプロデューサータグ。

Woah, woah
ウォウ、ウォウ

[Verse 1]
Draco hit your block and it make everybody the same height
ドラコがお前らのブロックを襲や、全員同じ背丈になっちまう
※Draco(ドラコ)はルーマニア製のAK系小型アサルトライフル。銃撃されれば誰もが地面に倒れ伏すため、「全員同じ背丈になる(平等になる)」という冷酷かつ詩的な比喩表現である。

We don't sit around and wait, we spin that shit the same night
俺らはただ座って待ったりしねえ、その日の夜にすぐ報復しに行くぜ
※「spin」は車で敵の陣地に乗り込み、ドライブバイ(車からの銃撃)を行うことを意味するスラング。

How you claimin' shit that we did? These niggas chasin' stripes
俺らがやったことをどうして自分の手柄にしてんだ? あいつら名声に飢えてやがる
※「chasin' stripes」は軍隊の階級章(ストライプ)を求めること。転じて、ストリートでの名声や箔をつけようと必死になるフェイクな人間を揶揄している。

Bought the opps some buddy passes, all they ass be takin' flights
オップス(敵)にバディパスを買ってやったぜ、あいつら揃ってフライトに出たよ
※「buddy pass」は航空会社の従業員が家族や友人に渡す割引航空券のこと。「敵を天国へ送る(殺害する)」という殺伐とした行為を、皮肉交じりのユーモアで表現している。

I know G-block got my back, I put CJ on my hat
Gブロックが俺のバックにいるのは分かってる、帽子にCJのイニシャルを刻むぜ
※「G-block」は彼が関わるアトランタの特定のフッド。CJはおそらく彼が敬意を払う、あるいは亡くなった親しい仲間の名前だと思われる。

Kick a door on River Road, go to Candler, settle flats
リバーロードでドアを蹴り破り、キャンドラーに向かってフラットを片付ける
※River RoadやCandler Roadはアトランタ東部(ディケーター周辺)の実際のストリート名。空き巣や強盗(Kick a door)など、犯罪行為のリアルな足取りを辿っている。

Pick a ho up on Panola, she keep asking where we at?
パノラで女を拾ったが、あいつ「今どこにいるの?」って聞き続けてきやがる
※Panola Roadもアトランタ郊外の道路。

Told her, "Cut the music up and hide your face inside my lap"
言ってやったよ、「音楽のボリュームを上げて、俺の膝の中に顔を埋めてな」ってな
※銃撃戦や犯罪現場に向かう途中であることを示唆し、同乗する女性に余計なものを見せない(または口封じやオーラルセックスの隠語の可能性もある)緊迫したシーン。

Real one, all the steppers love me, I ain't leave when it was ugly
俺は本物だ、ステッパーズ(殺し屋たち)はみんな俺を愛してる、状況が最悪な時も俺は逃げなかった
※「stepper」は引き金を引くこと(ステップを踏む)を厭わないギャングメンバーのこと。

Bеat time, posted at the buddiеs, up and shoot like Jared Dudley
刑期を逃れ、仲間たちとたむろし、ジャレッド・ダドリーみたいに構えて撃ち抜く
※「Jared Dudley」は元NBA選手。スリーポイントシュートを得意としたことから、遠距離からの銃撃を彼のシュートフォームに例えている。

Street smart, I had to study, out the mud like I play rugby
ストリートの知恵、俺は学ばなきゃならなかった、ラグビーでもしてるみたいに泥水の中から這い上がったんだ
※「out the mud」はどん底の貧困から成功を掴むことを意味するヒップホップの定番フレーズ。ラグビーの泥だらけになる競技性と掛けている。

[Bridge]
Don't you think just 'cause I rap I won't put down this fuckin' skully
俺がラップしてるからって、このクソな目出し帽を脱ぐなんて思うなよ
※「skully」はスカルキャップ(目出し帽やニット帽)。ラッパーとして成功しても、いつでもギャングの顔(犯罪者)に戻る準備があるという警告である。

I can't lie, Central Drive taught me a lot of shit I know
嘘はつけねえ、セントラル・ドライブが俺の知ってる多くのことを教えてくれた
※Central Driveはアトランタ近郊ストーンマウンテンにある治安の悪い通り。彼のストリート教育の原点。

Try me at the Circle K, I shot up the whole fuckin' store
サークルKで俺を試してみろよ、店ごと蜂の巣にしてやったぜ
※コンビニエンスストアでの銃撃事件の回想。容赦のない暴力性を強調している。

I done been a lot of things, but I ain't never been no ho
いろんなことを経験してきたが、ビッチみたいな真似だけは一度もしたことがねえ
※ストリートの掟を守り、誰かに媚びたり密告したりするような弱さ(ho)は見せなかったというプライドの表れ。

My brother keep on talkin' 'bout the murders, I'ma turn him ghost
俺の兄弟が殺しのことばかり話し続けるなら、あいつを幽霊に変えてやる
※身内であっても警察に情報を漏らすリスク(口の軽さ)があるなら、容赦なく消す(turn ghost)というストリートの非情なルール。

Know my girl with me, but she do the most
俺の女が一緒にいるのは分かってるが、あいつはやりすぎなんだよ
※「do the most」は余計なことをする、過剰に振る舞うこと。

Ride a lot of jets and I don't care to post
プライベートジェットに乗りまくってるが、SNSに投稿する気はねえ
※成金のように富を見せびらかす(SNSにアップする)承認欲求はないという態度。

Friends turn to enemies, I keep 'em close
ダチが敵に変わる、だからこそ俺はそいつらを近くに置いておくんだ
※「Keep your friends close, but your enemies closer(友は近くに置け、敵はもっと近くに置け)」という『ゴッドファーザー』でも有名な格言の引用。

Vince McMahon, we smackin' down the most
ビンス・マクマホンみてえに、俺らが一番激しくブチのめすぜ
※Vince McMahonはアメリカのプロレス団体WWEの元CEO。WWEの看板番組「SmackDown」と、敵を打ち倒す(smack down)を掛けたワードプレイ。

[Verse 2]
Anywhere past Moreland, I don't care to go
モアランドより先には、行こうとも思わねえ
※Moreland Avenueはアトランタ東部の主要道路。自分の縄張り(East Atlanta Zone 6)の外には関心がない、あるいは危険を避けるという意味。

You know I'm somewhere on McAfee, I ain't gotta drop my lo'
俺がマカフィーのどこかにいるのは知ってるだろ、わざわざ位置情報なんて送らねえよ
※McAfee Roadもディケーター(アトランタ近郊)の通り。「drop my lo'」はスマートフォンの位置情報(location)を共有すること。

You don't see her with me more than one time, she is not my ho
あの女が俺と一緒にいるのを二度見ることはないぜ、俺の女じゃねえからな

You niggas should get rid of that coach 'cause y'all don't never score
お前ら、そのコーチをクビにした方がいいぜ、全然点(スコア)を稼げてねえじゃねえか
※「score」はスポーツの得点と、ストリートでの報復やドラッグの取引成功を掛け合わせたダブルミーニング。敵対グループの無能さを嘲笑っている。

I got mad love for Alison Colt, that's like my second home
アリソン・コルトには深い愛がある、あそこは俺の第二の故郷みたいなもんだ
※Alison Court(歌詞ではColtと表記されることもある)はアトランタ南西部にある悪名高いアパートメント群(団地)。ここから、ある女性の悲劇的なストーリーテリングが始まる。

Daddy in the feds, mama workin', now she actin' grown
親父は刑務所、お袋は働き詰め、だから彼女は大人びた振る舞いをするようになった
※フッドで育つ子供たちの典型的な家庭環境の崩壊を描写している。

Fall in love with all the street niggas 'cause she feel alone
孤独を感じて、ストリートの奴らとばかり恋に落ちるんだ

He don't really trust her when he go to sleep, he take her phone
彼氏は彼女を全く信用してなくて、寝る時は彼女のスマホを奪っていく

Ridin' in his car, they thought it was him and shot her in the dome
彼氏の車に乗っていたら、敵が彼氏だと勘違いして、彼女の頭を撃ち抜いたんだ
※ストリートの抗争に巻き込まれた無実の女性の死。「dome」は頭部のスラング。アトランタのリアルな悲劇を冷酷なまでに事実として語っている。

[Outro]
Had the hood behind me way before I made a fuckin' song
クソみたいな曲を作るずっと前から、俺のバックにはフッドがついてた
※ラッパーとして有名になる前から、ストリートでのプロップス(尊敬と支持)は確立されていたという主張。

I was robbin' all the known niggas before I was known
自分が有名になる前は、有名な奴らから片っ端から奪い取ってたんだ

All these niggas was singin', when it come to that gangster shit, I set the tone
こいつらはみんな歌ってやがったが、ギャングスターのやり方に関しては、俺が基準を作ったんだ
※「singin'」はメロディアスなラップをすることと、警察に「歌う(=密告する)」ことのダブルミーニング。自分が本物のギャングスタ・ラップのトーン(流行や基準)を定めたと自負している。

Slaughter Gang, I'm the one that pulled that sword up out that stone
スローター・ギャング、俺があの石から剣を引き抜いた張本人だ
※アーサー王伝説の「石に刺さった剣(エクスカリバー)」のメタファー。Slaughter(虐殺)という言葉通り、短剣をシンボルとする自身のクルー「Slaughter Gang」を立ち上げ、真の王(リーダー)になったことを示している。

[Part II]

[Intro]
Mhm, we faded (Yeah, yeah)
ああ、俺らはハイになってるぜ

Yeah, mhm, he faded, faded (We got London on the track)
ああ、あいつもハイになってる(We got London on the track)
※プロデューサー、London on da Trackの有名なタグ。

Faded, nigga, we faded, faded, faded (21)
ハイになってる、俺らはキマッてるぜ(21)

21, faded, faded, faded (Yeah, yeah, yeah)
21、ハイになってる

Poppin' them Percs got me faded, faded, faded, faded (Mike WiLL Made-It)
パーコセットを飲んでハイに、ハイに、ハイになってる(Mike WiLL Made-It)
※Percsは医療用鎮痛剤Percocet(パーコセット)のこと。乱用による酩酊状態。同時にMike WiLL Made-Itのプロデューサータグが入る。

[Verse 1]
Poppin' them Percs got me faded (21, faded, faded)
パーコセットを飲んでハイになってる(21、キマッてる)

Talkin' that shit get you faded (Brrt, brrt, baow)
戯言を抜かしてると、お前を消し去るぜ
※「faded」が「薬物でハイになる」状態から、「撃たれて意識を失う(殺される)」というダブルミーニングに変化している。

I'ma trap this bitch out 'til they raid it (21, 21, 21, 21)
サツがガサ入れに来るまで、このトラップハウスで売りさばいてやるよ
※「raid」は警察の家宅捜索。捕まるギリギリまでドラッグディールを続けるというハスラーの精神。

Shoutout to the street 'cause they raised me (Yeah, yeah)
ストリートにシャウトアウトだ、あそこが俺を育ててくれたからな

I told that bitch, "Go with the flow" (The flow)
あのビッチに言ってやった、「流れに乗れ」ってな

I'm diggin', I'm diggin', I'm diggin', I'm diggin'
俺は掘りまくる、掘りまくるんだ
※性的な行為(セックス)の生々しい描写。

Her pussy is made out of gold (21)
彼女のアソコは金でできてるんだ

Fuck Instagram, Twitter, we not with the chatter
インスタもTwitterもクソ食らえ、俺らはネットの陰口なんか相手にしねえ
※SNSでのビーフ(口喧嘩)などのキーボード・ウォーリアー的な振る舞いを軽蔑している。

We bring that shit straight to your door (Ya dig?)
俺らはその問題を、お前の家のドアの真ん前まで直接届けてやるよ(分かるか?)
※ネットで文句を言うなら、直接家まで行って銃撃(実力行使)するというストリートのリアルな脅し。

I'm Slaughter Gang, nigga, I keep me a dagger
俺はスローター・ギャングだぜ、常にダガー(短剣)を持ち歩いてる
※Slaughter Gangの象徴であるダガー。21 Savageの額にもダガーのタトゥーが入っている。

I put that shit straight to your throat (21)
そいつをまっすぐお前の喉元に突きつけてやる
Throat, woah (Woah), woah
喉元にな

[Chorus]
I just wan' run up a big check, I just wan' run up a big check (21)
俺はただ大金を稼ぎたいだけだ、でかい小切手を手に入れたい
※「run up a check」は大金を稼ぎ出す、銀行残高を増やすという意味の定番スラング。

I just wan' run up a big check (21), I just wan' run up a big check (Yeah)
俺はただ大金を稼ぎたいだけだ

I just wan' run up a big check (Yeah), I just wan' run up a big check (Yeah)
俺はただ大金を稼ぎたいだけだ

I just wan' run up a big check (21), I just wan' run up a big check (21, 21)
俺はただ大金を稼ぎたいだけだ

[Verse 2]
Young Savage not with the chit-chat (Nah)
ヤング・サヴェージは無駄話なんかしてる暇はねえ(ないね)
※行動(暴力や金稼ぎ)で示すため、おしゃべり(chit-chat)を嫌う。

I'm a big dog, I got big racks (Woah)
俺はビッグ・ドッグ(大物)だ、大量の札束を持ってるぜ
※「racks」は1,000ドルの束。ここでは莫大な現金を意味する。

All of my niggas got big straps (Ya dig?)
俺の仲間は全員、でかい銃を隠し持ってるんだ(分かるか?)
※「straps」は銃器のスラング。

Play with this shit and get killed, yeah (Ya dig?)
これをお遊びだと思ったら殺されるぜ(分かるか?)

I run off and you ain't get shit back (21)
俺が奪って逃げたら、お前は何も取り返せねえよ

If the bitch bad, I'ma hit that (21)
もしイケてるビッチがいたら、俺はヤっちまうぜ
※「bad」は女性に対して使う場合、「最高にイケてる、魅力的だ」という褒め言葉になる。

[Outro]
Ransom (Yeah), ransom (Yeah), ransom (Yeah)
ランサム、ランサム、ランサム
※身代金(Ransom)の意味と、冒頭と同じくプロデューサー陣営を匂わせるワードのリフレイン。

R3SET [Explicit]

R3SET [Explicit]

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