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Unraveling Genius: Music, Knowledge, Madness

All Mine - Kanye West 【和訳・解説】

Artist: Kanye West

Album: ye

Song Title: All Mine

概要

2018年発表のアルバム『ye』に収録された「All Mine」は、極限まで削ぎ落とされたミニマルなビートの上で、カニエの赤裸々な性的欲望と不貞への衝動が語られる楽曲だ。Ant Clemonsの甲高いファルセットとTy Dolla $ignの滑らかなボーカルが客演し、不倫スキャンダル(トリスタン・トンプソンやストーミー・ダニエルズ等)への言及を交えながら、人間の抑えきれない本能を露わにしている。本作は、結婚生活の忠誠心と抗いがたい性欲との間で揺れるカニエの葛藤を描いており、アルバム全体を貫く「双極性障害による躁状態のエネルギー」と「道徳的タブーへの挑戦」を象徴する、極めて野心的で扇情的な一曲である。

和訳

[Chorus: Ant Clemons]
Yeah, you supermodel thick
Yeah、お前はスーパーモデルみたいに肉付きが良いな。

Damn, that ass bustin' out the bottom
Damn、そのケツ、ボトムスからはみ出しそうだぜ。

I'ma lose my mind in it
そのケツの中で狂っちまいそうだ。

Crazy, that medulla oblongata
クレイジーだぜ、その延髄(メドゥラ・オブロンガータ)が。
※medulla oblongata=脳幹の一部である「延髄」。映画『ウォーターボーイ』で「ワニが怒りっぽいのは延髄が肥大化しているから」という有名なジョークがあり、ここでは「理性を狂わせるほど本能的・動物的な興奮」を解剖学的な用語を用いてユーモラスに表現している。

Get to rubbin' on my lamp
俺のランプをこすり始めな。

Get the genie out the bottle
ボトルから魔神(ジーニー)を呼び出してみろよ。
※アラジンと魔法のランプのメタファー。男性器をランプに見立て、性的興奮を「魔神が飛び出す」ことになぞらえたあからさまな性的表現である。

[Bridge: Ty Dolla $ign & Ant Clemons]
Fuck it up, fuck it up
メチャクチャにしてやれ、ヤバいことしようぜ。

Pussy good, go and back it up
最高のアソコだ、そのままケツを突き出しな。

Pipe her up, I'ma pipe her up
彼女にパイプを通す、俺がイカせてやるよ。
※pipe up=性行為において深く挿入することを示すスラング(lay pipe)。

Make her mine, I done fell in love
俺のものにするぜ、すっかり惚れちまった。

Juicy thing, make that pussy sing
ジューシーなモンだ、そのアソコを歌わせてやるよ。

One more time, baby, do it big
もう一回だ、ベイビー、派手にやろうぜ。

Make it cry, come boo-hoo this shit
泣かせてやるよ、エグいぐらい濡らしてくれ。
※cry / boo-hoo=女性器が濡れる(分泌液を出す)ことを「泣く」という言葉で表現しているストリート特有の生々しい比喩。

[Chorus: Ant Clemons]
Yeah, you supermodel thick
Yeah、お前はスーパーモデルみたいに肉付きが良いな。

Damn, that ass bustin' out the bottom
Damn、そのケツ、ボトムスからはみ出しそうだぜ。

I'ma lose my mind in it
そのケツの中で狂っちまいそうだ。

Crazy, that medulla oblongata
クレイジーだぜ、その延髄(メドゥラ・オブロンガータ)が。

Get to rubbin' on my lamp
俺のランプをこすり始めな。

Get the genie out the bottle
ボトルから魔神(ジーニー)を呼び出してみろよ。

[Verse 1: Kanye West]
If I pull up with a Kerry Washington
もし俺がケリー・ワシントンみたいな女を連れて現れたら、
※Kerry Washington=ドラマ『スキャンダル』の主演女優。黒人女性のインテリジェンスと美しさの象徴として引用されている。

That's gon' be an enormous scandal
とんでもない大スキャンダルになるだろうな。
※ドラマのタイトル『Scandal』にかけた言葉遊び。

I could have Naomi Campbell
ナオミ・キャンベルだって抱ける身分だけど、

And still might want me a Stormy Daniels
それでも俺はストーミー・ダニエルズを欲しがるかもしれないぜ。
※Naomi Campbell=世界的スーパーモデル。Stormy Daniels=ドナルド・トランプ元大統領との不倫・口止め料スキャンダルで有名になったポルノ女優。どれだけ高嶺の花(ナオミ)を手に入れられる立場でも、スキャンダラスでチープな欲望(ストーミー)には抗えないという、男の身勝手な本能をトランプの時事ネタに絡めて風刺している。

Sometimes, you gotta bag the boss up
時には、ボスを袋詰め(お持ち帰り)しなきゃならねえ。

I call that takin' Corey Gambles
俺はそれを「コーリー・ギャンブルする」って呼んでるぜ。
※Corey Gamble=カニエの当時の義母クリス・ジェンナー(カーダシアン家の家長・ボス)の若い恋人。年上の権力者(ボス)の女性をモノにすることを、彼の名前にかけて「Corey Gambles(ギャンブルに出る)」と表現した内輪ネタ。

Find yourself up in the food court
自分がフードコートにいると気づいたら、

You might have to enjoy a sample
試食(サンプル)を楽しまなきゃ損だろ。
※フードコートでの試食を「つまみ食い(浮気)」の比喩にしている。

All these thots on Christian Mingle
Christian Mingleにいるビッチども全員が、
※Christian Mingle=クリスチャン専門の真面目な出会い系サイト。thots(That Hoe Over There=軽い女)が敬虔な場にも蔓延っているという皮肉。

Almost what got Tristan single
トリスタンを独身に戻しかけた原因さ。
※Tristan=NBA選手のトリスタン・トンプソン。カニエの当時の義妹クロエ・カーダシアンのパートナーだったが、出産直前に複数の女性との浮気が発覚して大スキャンダルになった事件を容赦なくいじっている。

If you don't ball like him or Kobe
もしお前が彼やコービーみたいに稼いで(バスケして)ないなら、
※ball=「バスケットボールをする」と「大金を稼ぐ、豪遊する」のダブルミーニング。Kobe=レイカーズの伝説的選手コービー・ブライアント。彼も過去に不倫騒動を起こしたが、妻に巨大なダイヤの指輪を贈って関係を修復した。

Guarantee that bitch gonna leave you
間違いなくそのビッチはお前を見捨てるぜ。
※プロスポーツ選手クラスの財力や才能がなければ、浮気など許されるはずがなく、即座に見捨てられるという冷酷な現実を突きつけている。

Ayy, time is extremely valuable
Ayy、時間はマジでめちゃくちゃ貴重だ。

And I prefer to waste it on girls that's basic
だから俺は、それを普通の女たちとの遊びに浪費したいのさ。
※basic=「量産型、ありきたりな女性」を指すスラング。才能あるカニエがあえて「普通」の遊びに時間を捨てるという逆説的なボースト。

That's just some Ye shit
それが「Ye」のやり方ってやつだ。

Right now, let's do what we want
今はただ、やりたいようにやろうぜ。

Let's have a threesome: me, you, and a blunt
スリーサム(3P)しようぜ。俺と、君と、ブラント(葉巻大麻)でな。

I love your titties 'cause they prove
君のおっぱいは最高だ、だって証明してるからな。

I can focus on two things at once
俺が「一度に2つのことに集中できる」ってことをよ。
※ADHDなどの注意欠陥を揶揄されがちなカニエが、「両胸」を見ることで「2つのことに集中できる」と主張するバカバカしくも天才的なジョークライン。

[Chorus: Ant Clemons]
Yeah, you supermodel thick
Yeah、お前はスーパーモデルみたいに肉付きが良いな。

Damn, that ass bustin' out the bottom
Damn、そのケツ、ボトムスからはみ出しそうだぜ。

I'ma lose my mind in it
そのケツの中で狂っちまいそうだ。

Crazy, that medulla oblongata
クレイジーだぜ、その延髄(メドゥラ・オブロンガータ)が。

Get to rubbin' on my lamp
俺のランプをこすり始めな。

Get the genie out the bottle
ボトルから魔神(ジーニー)を呼び出してみろよ。

Get the genie out the bottle
ボトルから魔神(ジーニー)を呼び出してみろよ。

[Verse 2: Kanye West]
Let me hit it raw like fuck the outcome
結果なんかクソ食らえ、生(ノーガード)でヤラせろよ。
※hit it raw=コンドームを付けずに性行為をすること。妊娠や病気のリスク(outcome)を全く顧みない、躁状態特有の破滅的な衝動を描写している。

Ayy, none of us'd be here without cum
Ayy、精液(cum)がなけりゃ俺たち誰一人ここに存在してないんだぜ。
※come(来る)とcum(精液)をかけたライン。人間の根源的な存在理由を極端な下ネタで正当化している。

Ayy, if it ain't all about the income
Ayy、もしすべてが収入(インカム)のためじゃないって言うなら、
※income=収入。「in cum(中に射精する)」とも聞こえる巧妙な言葉遊び。

Ayy, ayy, let me see you go ahead and spend some
Ayy, ayy、じゃあそのまま金を使ってみせろよ。

Ayy, if you drivin' 'round in some Dri-Fit
Ayy、もしお前がDri-Fit(ドライフィット)を着てドライブしてるなら、
※Dri-Fit=Nikeの吸汗速乾素材のウェア。アディダス(Yeezy)と契約していたカニエにとって、ライバルであるNike製品を身につけていることは気に入らないという描写。

Ayy, I'ma think that you the type to dry snitch
Ayy、お前は「ドライ・スニッチ」するような奴だと思うだろうな。
※dry snitch=意図的ではなくても、間接的に警察や他人に情報を漏らしてしまう(チクる)こと。NikeのDri-Fitと「dry」で韻を踏みつつ、ストリートの裏切り者として警戒している。

Hm, mhm, if I see you pull up with the three stripes
Hm, mhm、もしお前がスリーストライプスを着て現れたら、
※three stripes=アディダス(Yeezyブランドの提携先)の象徴である3本線。自分(カニエ)を支持していることの証。

Ayy, ayy, I'ma fuck around and make you my bitch
Ayy, ayy、イタズラしてお前を俺の女にしてやるよ。

[Chorus: Ant Clemons]
Yeah, you supermodel thick
Yeah、お前はスーパーモデルみたいに肉付きが良いな。

Damn, that ass bustin' out the bottom
Damn、そのケツ、ボトムスからはみ出しそうだぜ。

I'ma lose my mind in it
そのケツの中で狂っちまいそうだ。

Crazy, that medulla oblongata
クレイジーだぜ、その延髄(メドゥラ・オブロンガータ)が。

Get to rubbin' on my lamp
俺のランプをこすり始めな。

Get the genie out the bottle
ボトルから魔神(ジーニー)を呼び出してみろよ。

Get the genie out the bottle
ボトルから魔神(ジーニー)を呼び出してみろよ。

 

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