Artist: Tyler, The Creator
Album: IGOR
Song Title: EARFQUAKE
概要
本作は、2019年にリリースされグラミー賞を獲得した歴史的アルバム『IGOR』のリードトラックであり、タイラー・ザ・クリエイターにとってキャリア最大のヒット曲の一つとなった楽曲だ。元々はジャスティン・ビーバーやリアーナに向けて制作・提供されたが、両者から採用を見送られたため、タイラー自身が歌うことになったという興味深い背景を持つ。愛する人が自分の人生を根底から揺るがす様を「地震(Earthquake)」に例え、去りゆく相手を引き留めようとする必死の懇願と、崩壊していく関係性における自己嫌悪がテーマである。客演にはR&Bレジェンドのチャーリー・ウィルソンと気鋭のシンガー、ジェシー・ウィルソンを迎え、さらにプレイボーイ・カルティ(Playboi Carti)による難解なマンブル・ラップのヴァースが、失恋による感情の混沌を見事に表現している。タイラーの音楽的成熟とポップセンスが結実した傑作だ。
和訳
[Intro: Tyler, The Creator & Playboi Carti]
For real, for real this time
マジで、今回こそはマジだからな。
For real, for real, for real this time
マジなんだ、今回こそはマジで。
Bitch, I cannot fall short
ビッチ、俺はもう失敗できねえんだよ。
※fall short=「期待に応えられない」「力が及ばない」ことを意味する。関係を修復するためにもうしくじれないという強い決意の表れだ。
For real, for real, for real this time (Uh, yeah)
マジで、今回こそはマジなんだ(アー、イェー)。
For real, for real, for real this time
マジで、マジで今回こそは。
[Chorus: Tyler, The Creator]
'Cause you make my earth quake
だって君は俺の地球を揺るがすんだから。
※タイトルでもあるEARFQUAKE(Earthquakeの黒人英語的な発音表記)は、相手の存在が自分の心や生活の基盤を激しく揺さぶる「地震」のような巨大な影響力を持っていることのメタファーである。
Oh, you make my earth quake
ああ、君が俺の地球を揺るがすんだ。
Riding around, your love be shakin’ me up
車で流してても、君の愛が俺を激しく揺さぶる。
And it's making my heart break
そしてそれが、俺の心を壊していくんだ。
'Cause you make my earth quake (Earthquake, ooh)
だって君が俺の地球を揺るがすんだから(大地震だ、ああ)。
Oh, you make my earth quake
ああ、君が俺の地球を揺るがすんだ。
Riding around, your love be shakin’ me up
車で流してても、君の愛が俺を激しく揺さぶる。
And it's making my heart break
そしてそれが、俺の心を壊していくんだ。
[Refrain: Tyler, The Creator & Charlie Wilson]
Don't leave, it's my fault
行かないでくれ、俺が悪かったんだ。
Don't leave, it's my fault
行かないでくれ、俺のせいなんだよ。
Don't leave, it's my fault (Girl)
行かないでくれ、全部俺が悪いんだ(なぁ)。
’Cause when it all comes crashing down, I’ll need you
だって全てが崩れ落ちる時、俺には君が必要になるから。
※crashing down=地震によって建物(=二人の関係や自分の精神)が崩壊する様子と掛けている。
[Chorus: Tyler, The Creator & Charlie Wilson]
'Cause you make my earth quake
だって君は俺の地球を揺るがすんだから。
Oh, you make my earth quake
ああ、君が俺の地球を揺るがすんだ。
Riding around, you’re telling me something is bad
車で流してる時、君は何か良くないことを俺に告げる。
※telling me something is bad=別れ話など、関係の決定的な破綻をドライブ中に告げられているシーンを描写している。
And it's making my heart break
そしてそれが、俺の心を壊していくんだ。
'Cause you make my earth quake
だって君が俺の地球を揺るがすんだから。
Oh, you make my earth quake (Earthquake, yeah)
ああ、君が俺の地球を揺るがすんだ(大地震だ、イェー)。
Riding around, your love be shakin' me up
車で流してても、君の愛が俺を激しく揺さぶる。
And it’s making my heart break (You already know)
そしてそれが、俺の心を壊していくんだ(もう分かってるだろ)。
[Verse: Playboi Carti]
We ain't gotta ball, D-Rose, huh
俺たちはD・ローズみたいにボールをプレイ(豪遊)しなくたっていい、だろ。
※ball=「バスケをする」と「金を派手に使う」のダブルミーニング。D-Roseは元NBAのスター選手、デリック・ローズのこと。カルティの独特なマンブル(不明瞭な)フロウが炸裂するセクション。
I don't give a fuck 'bout nothin', huh
俺は何も気にかめちゃいねえよ、なあ。
Breathin' like fuck my lungs, huh
肺なんてどうなってもいいってくらい吸い込んでるぜ、なあ。
※マリファナなどのドラッグを深く吸い込んでいる描写。失恋の苦しみを紛らわせるための自暴自棄な行動と解釈できる。
Just might call my lawyer, huh
弁護士でも呼ぼうかな、なあ。
Plug gon' set me up, huh (Yeah)
プラグ(売人)が俺をハメようとしてる、なあ(イェー)。
※Plug=麻薬の密売人を指すスラング。
Bitch, don't set me up (Okay)
ビッチ、俺をハメるんじゃねえぞ(オッケー)。
I'm with Tyler, yeah (Slime)
俺はタイラーと一緒にいるぜ、イェー(スライム)。
※Slime=血を分けた兄弟のように親しい仲間を意味するスラング。主にアトランタのラッパーやカルティ周辺でよく使用される。
He ride like the car, huh
あいつは車みたいに乗っかってくるぜ、なあ。
And she wicked, huh, yeah
そしてあの女はイカれてる、なあ、イェー。
Like Woah Vicky, huh, yeah (Like Woah Vicky)
まるでWoah Vickyみたいにな、ああ、イェー(Woah Vickyみたいに)。
※Woah Vicky=お騒がせ系インフルエンサー。奇行やトラブルメーカーとして知られており、相手の女性のクレイジーさを彼女に例えている。
Oh my God, hold up, um
オーマイガー、ちょっと待てよ、うーん。
These diamonds not Tiffany, huh, yeah (Woah, woah)
このダイヤはTiffanyじゃねえぜ、なあ、イェー(ウォウ、ウォウ)。
So in love (I been so in love)
メロメロなんだ(ずっと深く愛してるんだ)。
So in love (I been so in love)
メロメロなんだ(ずっと深く愛してるんだ)。
[Refrain: Tyler, The Creator & Charlie Wilson]
Don't leave, it's my fault (Fault)
行かないでくれ、俺が悪かったんだ(俺のせいだ)。
Don't leave, it's my fault
行かないでくれ、俺のせいなんだよ。
Don't leave, it's my fault (Igor, ayy)
行かないでくれ、全部俺が悪いんだ(イゴール、エイ)。
'Cause when it all comes crashing down, I'll need you (Ayy, ayy)
だって全てが崩れ落ちる時、俺には君が必要になるから(エイ、エイ)。
[Bridge: Tyler, The Creator & Charlie Wilson]
'Cause you make my earth quake
だって君は俺の地球を揺るがすんだから。
I don't want no confrontation, no
争いごとなんてしたくねえんだ、マジで。
And you don't want my conversation (I don't want no conversation)
そして君は俺と話す気すらない(会話すらしたくないんだな)。
I just need some confirmation on how you feel, for real (For real)
ただ君の本当の気持ちを確認したいだけなんだ、マジで(マジなんだ)。
You don't want no complication, no
君は面倒なこと(複雑な関係)を望んでない、そうだろ。
I don't want no side information (I don't want no side information)
俺は余計な情報(噂話や言い訳)なんて聞きたくねえんだ(余計なことは知りたくない)。
I just need to know what's happening 'cause I'm for real (For real)
今何が起きてるのかを知りたいだけなんだ、俺は本気だから(本気なんだよ)。
[Outro: Tyler, The Creator]
I said don't leave, it's my fault (One)
だから行かないでくれって、俺が悪かったんだ(1)。
I said don't leave, it's my fault (Two, two)
行かないでくれよ、俺のせいだからさ(2、2)。
Don't leave, it's, it's my fault, girl (Three, three, three)
行かないで、お、俺が悪かったんだよ、なぁ(3、3、3)。
※最後にカウントダウンが入ることで、別れのタイムリミットや、アルバム全体を通したストーリーの進行を暗示している。
Don't, do-do-do-do-do, I'll need—
行かないで、だ、だ、だ、だ、だ、俺には君が—
