Artist: SZA
Album: SOS
Song Title: Special
概要
2022年の2ndアルバム『SOS』に収録された、胸を締め付けるようなアコースティック・バラードである。他者との比較による激しい劣等感(ニキビや乾燥肌といった生々しいコンプレックスの吐露)と、愛する人のために自分を捻じ曲げてしまったことへの深い自己嫌悪が綴られている。かつて自分の中にあった「特別さ(Special)」を、価値のない男(Loser)に捧げてしまった結果、自分自身も「ただのLoser」になってしまったという絶望的な心理描写は、SZAのソングライティングにおける最も痛ましく、かつ多くの女性リスナーの共感を呼ぶハイライトの一つだ。自己肯定感の揺らぎを包み隠さず歌い上げる彼女の真骨頂である。
和訳
[Verse 1]
I wish I was that girl from the Gucci store
あのGucciのショップにいた女の子になれたらよかったのに。
She never wore any makeup and she owns couture
彼女はスッピンなのに、クチュールを着こなしてるし。
I got pimples where my beauty marks should be
私なんて、ホクロがあるべき場所にニキビができてる。
I got dry skin on my elbows and knees
肘や膝だって乾燥してカサカサなのよ。
※外見への極端なコンプレックスの吐露。手の届かない「完璧な女性」と、ニキビや乾燥肌といった極めて日常的で生々しい自分の欠点を比較する、SZA特有のリアルな心理描写だ。
I never liked her, wanted to be like her
彼女のことなんて好きじゃないけど、彼女みたいになりたかった。
Hate how you look at her 'cause you never saw me
あなたがあの子を見つめる目が憎い。だって、私をそんな風に見たことなんて一度もないじゃない。
Like I was an art piece, like I was an ordinary girl
まるで私を芸術作品みたいにさ。私が、ただの普通の女の子かのように。
※相手が別の女性を「芸術作品」のように見つめるのに対し、自分を「ただの普通の女の子(ordinary girl)」としてしか扱ってくれなかったことへの深い悲しみと劣等感である。
[Chorus]
I wish I was special
私も「特別(スペシャル)」だったらよかったのに。
I gave all my special
私の「特別」なところ、全部あげちゃった。
Away to a loser
あんな負け犬(ルーザー)にね。
Now I'm just a loser
そのせいで、今の私までただの負け犬よ。
I used to be special
昔の私は、特別だったのに。
But you made me hate me
でも、あなたのせいで自分が大嫌いになっちゃった。
Regret that I changed me
あなたに合わせて自分を変えたこと、後悔してる。
I hate that you made me
あなたが私をこんな風に変えたのが憎い。
Just like you
まるで、あなたみたいな。
Just like you
あなたみたいな最低な人間にね。
※価値のない相手(loser)に尽くし、自分を変えてしまった結果、自らの「特別さ」を失い、相手と同じような「loser」に成り下がってしまったというToxicな恋愛の代償を嘆いている。
[Verse 2]
I wanted to be thick, now I wanna be thin
グラマー(thick)になりたかったけど、今は痩せたいの。
Heard Pilates is in, bash your windows out
ピラティスが流行ってるって聞いたし。あなたの車の窓、ブチ破ってやりたい。
※「thick(肉感的な体型)」から「thin(スレンダー)」へと、世間の流行や相手の好みに振り回される自尊心の揺らぎ。その直後に窓ガラスを叩き割るという暴力的な衝動が挿入され、精神的な不安定さが際立っている。
You gon' hear my mouth, you could kick me out
私が文句を言うのを聞くことになるわ、なんなら私を追い出してもいいよ。
You say I'm too wild, you gon' hate me now
私のこと「ワイルドすぎる」って言うんでしょ。今の私のこと、嫌いになるよね。
Boy, you got me fucked up, now I'm gettin' fucked up
ボーイ、あなたのせいで私おかしくなっちゃった。今もめちゃくちゃ(酔い潰れてる)なのよ。
Thinkin' 'bout us fucking, why you'd have to fuck her?
私たちのセックスを思い出してる。なんであの子とヤラなきゃいけなかったの?
I don't wanna see you, why'd you have to treat me
もうあなたには会いたくない。なんでこんな扱いしなきゃいけないのよ。
Like I was an ordinary girl?
まるで私が、ただの普通の女の子みたいに。
[Chorus]
I wish I was special
私も「特別(スペシャル)」だったらよかったのに。
I gave all my special
私の「特別」なところ、全部あげちゃった。
Away to a loser
あんな負け犬(ルーザー)にね。
Now I'm just a loser
そのせいで、今の私までただの負け犬よ。
I used to be special
昔の私は、特別だったのに。
But you made me hate me
でも、あなたのせいで自分が大嫌いになっちゃった。
Regret that I changed me
あなたに合わせて自分を変えたこと、後悔してる。
I hate that you made me
あなたが私をこんな風に変えたのが憎い。
Just like you
まるで、あなたみたいな。
Just like you
あなたみたいな最低な人間にね。
[Outro]
(Just like you)
(あなたみたいに)
(Just like you)
(あなたみたいに)
(Just like you)
(あなたみたいに)
(Just like you)
(あなたみたいに)
