Artist: Michael Jackson
Album: Got to Be There
Song Title: Ain’t No Sunshine
概要
1972年にリリースされたマイケル・ジャクソンの記念すべきソロ・デビューアルバム『Got to Be There』に収録された一曲である。オリジナルはビル・ウィザースが1971年に発表したソウルの名曲だが、当時わずか13歳だったマイケルが見事に自分のものとして昇華している。特筆すべきは、マイケル版のみに追加されたイントロのスポークン・ワード(語り)である。手に入れてはいけないと分かっているものへの「渇望」を語るこの部分は、少年から大人へと過渡期にある彼のイノセンスと、背伸びしたような大人びた感情表現が絶妙なコントラストを生み出している。モータウンの洗練されたアレンジと、幼いながらも天才的なボーカルコントロール、そして後年のスター性を予感させる表現力が光る初期の傑作だ。
和訳
[Intro]
You ever want something
いけないって分かってるのに、何かを欲しくなったことってある?
That you know you shouldn't have
絶対に手に入れちゃいけないって分かってるのにさ
The more you know you shouldn't have it
ダメだって思えば思うほど
The more you want it
どうしても欲しくなっちゃうんだ
And then one day, you get it
そしてある日、それを手に入れたとする
It's so good to you
それはもう、最高に気持ちいいんだ
※MJ版独自のスポークン・ワード。当時13歳のマイケルが、大人の恋愛における「禁断の果実」のジレンマを語ることで、楽曲に演劇的な奥行きを与え、聴き手を一気に引き込む構成となっている。
But it's just like my girl
でもね、僕の彼女と一緒なんだよ
When she's around me
彼女がそばにいるときは
I just feel so good, so good
ただただ最高で、すごく満たされてる気分になる
But right now, I just feel cold, so cold
でも今は、ただただ寒くて、すごく冷たいんだ
Right down to my bones
骨の髄まで凍りつくようにね
'Cause ooh
だって…
[Chorus]
Ain't no sunshine when she's gone
彼女が行っちゃうと、太陽の光なんてないんだ
※「Ain't no sunshine」は直訳すると「太陽の光がない」だが、彼女が自分の人生にもたらす光(温もりや喜び)が完全に失われる絶望感を隠喩している。
It's not warm when she's away
彼女が離れていると、少しも暖かくないんだ
Ain't no sunshine when she's gone
彼女が行っちゃうと、太陽の光なんてないんだ
And she's always gone too long
それに、彼女はいつも長く居なくなりすぎる
Anytime she goes away, hey
彼女がどこかへ行っちゃうときはいつもね
[Verse 1]
Wonder this time where she's gone
今回はどこへ行っちゃったんだろう
Wonder if she's gone to stay
このまま帰ってこないのかな
※「gone to stay」は「留まるために行った=もう戻ってこない」という意味。子供心ながらも喪失への強い不安と執着を表現している。
Ain't no sunshine when she's gone
彼女が行っちゃうと、太陽の光なんてないんだ
And this house just ain't no home
この家も、ただの空っぽの箱になっちゃうよ
※「house(物理的な建物)」と「home(温かい家庭・心の居場所)」を対比させ、彼女の不在がもたらす空虚さを鮮やかに強調している。
Anytime she goes away
彼女がどこかへ行っちゃうときはいつも
(Anytime she goes away) Mmm
(彼女がどこかへ行っちゃうときはいつも)
[Bridge]
I know, I know, I know, I know
分かってる、分かってる、分かってるよ
Oh, I know, I know, I know, know
あぁ、分かってる、分かってるってば
I know, know, know, know, know
分かってる、分かってる、分かってるんだ
※オリジナル版同様、執拗に繰り返される「I know」。理性では彼女から離れるべきだと理解しつつも、感情が追いつかない葛藤をスタッカートの効いたボーカルで表現している。息継ぎのタイミングなど、弱冠13歳とは思えないリズム感が秀逸である。
Oh, I know, I know
あぁ、分かってる、分かってる
Hey, I ought to leave (Ought to leave)
ねぇ、僕は離れるべきなんだ(離れるべきなんだ)
I ought to leave her alone
彼女を一人にしておくべきなんだ
Ain't no sunshine when she's gone
でも、彼女が行っちゃうと、太陽の光なんてないんだ
(Ain't no sunshine when she's gone)
(彼女が行っちゃうと、太陽の光なんてないんだ)
[Verse 2]
Ain't no sunshine when she's gone
彼女が行っちゃうと、太陽の光なんてないんだ
(Ain't no sunshine when she's gone)
(彼女が行っちゃうと、太陽の光なんてないんだ)
Only darkness every day
毎日がただ暗闇なんだよ
※モータウンらしいストリングスやバッキングボーカルが加わることで、少年の抱える絶望感がよりドラマチックかつ壮大に演出されている。
(Only darkness every day)
(毎日がただ暗闇なんだよ)
Ain't no sunshine when she's gone
彼女が行っちゃうと、太陽の光なんてないんだ
And this house just ain't no home
この家も、ただの空っぽの箱になっちゃうよ
Anytime she goes away
彼女がどこかへ行っちゃうときはいつも
(Anytime she goes away)
(彼女がどこかへ行っちゃうときはいつも)
[Bridge]
(Ain't no sun) Oh
(太陽の光がない)あぁ
(Ain't no sun)
(太陽の光がない)
(Na-na-na-na na-na-na) Oh
(ナナナナ…)あぁ
(Na-na-na) Oh, oh
(ナナナ)あぁ
Anytime she goes away
彼女がどこかへ行っちゃうときはいつも
[Chorus]
Ain't no sun
太陽の光がないんだ
(Ain't no sunshine when she's gone)
(彼女が行っちゃうと、太陽の光なんてないんだ)
When she's gone
彼女が行っちゃうと
(It's not warm when she's away)
(彼女が離れていると、少しも暖かくないんだ)
It's not warm when she's away
彼女が離れていると、少しも暖かくないんだ
(Ain't no sunshine when she's gone)
(彼女が行っちゃうと、太陽の光なんてないんだ)
And she's always gone too long
それに、彼女はいつも長く居なくなりすぎる
Anytime she goes away
彼女がどこかへ行っちゃうときはいつもね
[Outro]
(Ain't no sunshine when she's gone)
(彼女が行っちゃうと、太陽の光なんてないんだ)
(It's not warm when she's away)
(彼女が離れていると、少しも暖かくないんだ)
Anytime she goes away
彼女がどこかへ行っちゃうときはいつも
(Only darkness every day)
(毎日がただ暗闇なんだよ)
(Ain't no sunshine when she's gone)
(彼女が行っちゃうと、太陽の光なんてないんだ)
Whenever that little girl goes away
あの娘がどこかへ行っちゃうときはいつだって
※「little girl」という表現から、相手も同年代の少女であるか、あるいはマイケル自身が背伸びをして大人びた視点で語っていることが窺える。
Na, na, na, na, na
ナナナナ…
(It's not warm when she's away)
(彼女が離れていると、少しも暖かくないんだ)
(Only darkness every day)
(毎日がただ暗闇なんだよ)
Anytime she goes away
彼女がどこかへ行っちゃうときはいつも
(Ain't no sunshine when she's gone) Come on, now
(彼女が行っちゃうと、太陽の光なんてない)ほら、ねぇ
(Ain't no sunshine when she's gone)
(彼女が行っちゃうと、太陽の光なんてない)
Come on, baby, anytime she goes away
ねぇベイビー、彼女がどこかへ行っちゃうときはいつも
※アウトロにかけてのフェイクやシャウトは、のちの「キング・オブ・ポップ」の片鱗を確実に見せつける圧倒的なグルーヴ感とエモーションを持っている。
(Only darkness every day) Na, na, na
(毎日がただ暗闇なんだよ)ナナナ
(Ain't no sunshine when she's gone)
(彼女が行っちゃうと、太陽の光なんてない)
Oh, anytime she goes away
あぁ、彼女がどこかへ行っちゃうときはいつも
(Ain't no sunshine when she's gone) Na-na-na, oh
(彼女が行っちゃうと、太陽の光なんてない)ナナナ、あぁ
(Ain't no sunshine when she's gone)
(彼女が行っちゃうと、太陽の光なんてない)
Anytime when she goes away
彼女がどこかへ行っちゃうときはいつも
(Ain't no sunshine when she's gone) Oh
(彼女が行っちゃうと、太陽の光なんてない)あぁ
(Ain't no sunshine when she's gone)
(彼女が行っちゃうと、太陽の光なんてない)
