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Ur - SZA 【和訳・解説】

Artist: SZA

EP: Z

Song Title: Ur

概要

SZAがTDE(Top Dawg Entertainment)からリリースし、後のブレイクへと繋がる足掛かりとなった2014年の重要EP『Z』に収録された隠れた名曲だ。プロデュースは、彼女と生前親交が深かった故マック・ミラーが「ラリー・フィッシャーマン(Larry Fisherman)」名義で手掛けている。浮遊感のあるサイケデリックでチルなビートに乗せ、SZAは「自由」という概念の虚構性、表面的な人間関係、そして複雑に絡み合う人間の性格について内省的に綴っている。「完璧な女性」を演じることへの疲弊や、自己と他者の境界線が曖昧になっていく意識の流れが赤裸々に描かれており、名盤『CTRL』で爆発する「自己探求」や「リアルな葛藤」の萌芽が明確に確認できるオルタナティブR&Bトラックである。

和訳

[Intro]
​ dnim fo etats a si ytiralC
​ dnim fo etats a si ytiralC(クリアな思考なんて、ただの思い込み)
※「Clarity is a state of mind」というフレーズの音声を逆再生(バックマスキング)したトラヴィス・スコット的なサイケデリックな演出。冒頭からリスナーを現実と幻覚の狭間へと引き込んでいる。

​ si ytiralC
​ si ytiralC(クリアな思考なんて)

​ ytiralC (One more time)
​ ytiralC(もう一回いくよ)

[Verse 1]
Clarity is a state of mind
「クリアな状態」なんて、ただの心の持ちようでしょ。
※「Clarity(明晰さ、迷いがない状態)」を絶対的なものではなく、単なる主観的な心理状態に過ぎないと一蹴している。彼女特有の達観したシニカルな視点が見え隠れする。

Freedom ain't real, who sold you that lie?
自由なんて幻想だし。誰にそんな嘘を吹き込まれたの?

I ain't buyin' that
私はそんなの信じないけどね。

No matter what the price (One more time? Alright)
どんなに価値があるって言われてもね。(もう一回? わかったわ)

So give it up, give it up, mama
だからもう諦めちゃいなよ、ねえ。

Undo your pants and your bra
パンツもブラも外しちゃってさ。
※「mama」は親しい女性や自分自身への呼びかけ。物理的な衣服を脱ぐという行為は、社会的な建前や「きちんとした女性」という鎧を脱ぎ捨てて本能のままに振る舞うことのメタファーである。

I see you likin' that, you must need a slice
そういうの好きなんでしょ、あなたもちょっと味わいたいはずよ。

Type A personality
タイプAの性格。
※「Type A personality」は心理学用語で、競争心が強く、野心的で完璧主義、そしてストレスを抱えやすい性格傾向を指す。SZA自身の自己分析であり、現代社会で無理をして生きる人々の特徴を捉えている。

Extrovert, introvert, commonalities
外向的だったり、内向的だったり、そういう共通点。

A Type A personality
典型的なタイプAなのよ。

Just dumb enough to lie to me
私に嘘をつけるくらいには、適度にバカよね。

[Chorus]
You are, you are, you are, you are
あなたは、あなたは、あなたは、

You are, you are, you are, you are (We are)
あなたは、あなたは、(私たちは)
※「You are」から「We are」へと主語がスライドすることで、批判の対象だった「あなた」と「私(たち)」が実は鏡合わせの存在であり、同じように矛盾を抱えているという暗示になっている。

You are, you are, you are, you are (We are)
あなたは、あなたは、(私たちは)

You are, you are, you are, you are
あなたは、あなたは、あなたは、

[Verse 2]
Superficial superwoman
表面だけ取り繕ったスーパーウーマン。
※すべてを完璧にこなす「強い女性」のイメージを演じることへの皮肉と疲弊。後の『SOS』収録の「Supermodel」などにも通じる、女性としての自己肯定感の揺らぎを表すキーフレーズである。

Ain't you tired of that wind in your face?
向かい風を受け続けるの、もう疲れない?

Your skin taste likes Brussels sprouts, I swear
あなたの肌、マジで芽キャベツみたいな味がする。
※「Brussels sprouts(芽キャベツ)」は、欧米の子供が最も嫌う苦くて青臭い野菜の代名詞。関係性の苦々しさや、相手(あるいは自分自身)への嫌悪感を、味覚のメタファーを用いて生々しく表現している。

Can't seem to remember your face
もうあなたの顔すら思い出せないみたい。

So give it up, give it up, papa
だからもう諦めてよ、ねえ。

Make it make sense to me
私にもちゃんと理解させてよ。
※「Make it make sense」は「筋を通す、理にかなうように説明する」という意味のスラング的表現。混乱した状況や相手の態度に対して、納得のいく答えを求めている。

I can not go any further
これ以上は無理、進めない。

Than two steps in-front of me, I'm lost here
目の前の二歩先すら見えないの、ここで迷子になっちゃった。
※深い孤独感と先行きへの不安。「Clarity(明晰さ)」を失い、完全に方向感覚を見失っている状態のリアルな吐露だ。

[Bridge]
Dum, dum, dum, dum, dum, dum
(ダダダ、ダダダ…)

Dum, dum, dum, dum, dum, dum
(ダダダ、ダダダ…)

Dum, dum, dum, dum, dum
(ダダダ、ダダ…)

(Woah, woah, woah, woah, woah)
(あぁ…)

Dum, dum, dum, dum, dum, dum
(ダダダ、ダダダ…)

(Woah, woah, woah, woah, woah)
(あぁ…)

Dum, dum, dum, dum, dum, dum
(ダダダ、ダダダ…)

Dum, dum, dum, dum, dum, dum
(ダダダ、ダダダ…)

[Chorus]
You are, you are, you are, you are (We are)
あなたは、あなたは、(私たちは)

You are, you are, you are, you are (We are)
あなたは、あなたは、(私たちは)

Dumb enough to lie to me
私に嘘をつけるくらいにはバカよね。

You are, you are, you are, you are
あなたは、あなたは、あなたは、

[Outro]
Woah, woah, woah, woah, woah
(あぁ…)

We are, we are, we are
私たちは、私たちは、

Woah, woah, woah, woah, woah
(あぁ…)

We are, we are, we are
私たちは、私たちは、

 

Ur

Ur

  • SZA
  • R&B/ソウル
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes