Artist: Metro Boomin (feat. 21 Savage)
Album: NOT ALL HEROES WEAR CAPES
Song Title: 10 Freaky Girls
概要
Metro Boominのアルバム『NOT ALL HEROES WEAR CAPES』(2018年)に収録された、アトランタの盟友21 Savageをフィーチャーしたトラップ・バンガーだ。Rose Royceの1976年の楽曲「Are You Kidding?」のホーンセクションとソウルフルなボーカルを大胆にサンプリングし、重厚でノスタルジックな雰囲気を漂わせるビートの上で、21 Savageが冷酷かつユーモアに富んだストリートの現実を淡々とラップしている。極貧時代から現在のヨットで豪遊する生活への変化、ドラッグディールの生々しい描写、そしてハリエット・タブマンを引き合いに出した巧妙なワードプレイなど、彼の真骨頂であるダークな魅力が詰まっている。不気味なアウトロの独白を含め、トラップとソウルを見事に融合させた名曲である。
和訳
[Verse 1: 21 Savage]
In peace (In peace), may you rest (May you rest)
安らかに(安らかに)、眠りやがれ(眠れよ)。
※相手の死を願う「Rest In Peace」のフレーズを冷酷に言い放っている。
Never ever shoot below the neck (Never ever)
絶対に首から下は狙わねえ(絶対にな)。
※確実に致命傷を与えるため、頭部(首から上)を狙って撃つという徹底した殺意を示している。
You a rookie (You a rookie), I'm a vet (I’m a vet)
お前はルーキー(新人)、俺はベテランだ(ベテランだ)。
That's why I got a Glock, you got a TEC (Got a TEC)
だから俺はグロックを持ってて、お前はTEC-9を持ってるんだ(TECを持ってる)。
※Glock=信頼性が高くプロ(ベテラン)に好まれる拳銃。TEC-9=安価で弾詰まりを起こしやすく、素人(ルーキー)が使う武器だと見下している。
Not checkers (Not checkers), this chess (Nigga, chess)
チェッカーじゃねえ(チェッカーじゃねえ)、これはチェスだ(チェスだよ)。
※ストリートの抗争をボードゲームに例えている。単純なチェッカーではなく、戦略と頭脳が必要なチェスであるとし、自身の狡猾さを強調している。
I flooded out my Patek with baguettes
俺のパテックはバゲットカットのダイヤで埋め尽くされてるぜ。
※Patek=超高級時計ブランドのパテック・フィリップ。baguettes=長方形にカットされたダイヤモンド。
I curve Tiffany (Yeah), for Jess (For who?)
ティファニーを振って(イェー)、ジェスのところに行く(誰だっけ?)。
※curve=スラングで「振る」「拒絶する」の意。
Need to get myself together, I'm a mess (Straight up)
自分を立て直さなきゃな、俺は今ボロボロだ(マジで)。
In Bikini Bottom, I’m with Sandy (Sandy)
ビキニタウンで、サンディと一緒にいるぜ(サンディ)。
※アニメ『スポンジ・ボブ』の舞台「ビキニタウン(Bikini Bottom)」とキャラクターの「サンディ(Sandy)」を引用。水着の女性(ビキニ)や、特定のドラッグの隠語と掛けているとも解釈される。
Moesha keep on drinkin' all the brandy (Brandy)
モエシャはブランデーばっか飲んでやがる(ブランデー)。
※90年代のシットコム『モエシャ(Moesha)』の主演女優がブランデー(Brandy)であることをかけた秀逸な言葉遊び。
Keisha eat the molly like it's candy (Yah, yah)
キーシャはキャンディみたいにモリーを食うんだ(ヤァ、ヤァ)。
※molly=エクスタシー(MDMA)の粉末またはカプセル。
Bodyslam a nigga like I'm Randy (Yah, yah)
ランディみたいに野郎をボディスラムしてやる(ヤァ、ヤァ)。
※Randy=伝説的なプロレスラー、ランディ・サベージ(Randy "Macho Man" Savage)のこと。自身のMCネーム「Savage」とも掛けている。
Yeah, I'm a hot hitter (Straight up)
イェー、俺は凄腕のヒットマン(殺し屋)だ(マジで)。
I'm a guap getter (Straight up)
大金を稼ぐ男だぜ(マジで)。
※guap=大金を意味するスラング。
Leave a thot bitter (Straight up)
ビッチを悔しがらせてやる(マジで)。
※thot=That Hoe Over Thereの略で、尻軽な女性を指す。
Get your block hit up
お前のフッド(地元)を銃撃してやるよ。
Oh, you think you in a group? Get that shit split up (On God)
ああ、お前ら群れてるつもりか? その集団をバラバラにしてやるよ(神に誓って)。
Tryna suck me layin' down, I made that bitch sit up (Straight up)
寝そべりながら俺のをしゃぶろうとするから、そのビッチを座らせてやった(マジで)。
Yeah, hot box, dirty stick, case closed (Case closed)
イェー、煙充満した車内、汚れた銃、これで一件落着だ(一件落着)。
※hot box=車内でマリファナを吸って煙を充満させること。dirty stick=過去の犯罪(殺人など)に使われた履歴のあるアサルトライフルなどの銃。
We grill beef, nigga, charcoal (Uh oh)
俺らはビーフ(揉め事)を焼くんだよ、炭火でな(アッオー)。
※beef(抗争)と牛肉をかけている。敵を徹底的に焼き尽くす(始末する)という比喩。
Sellin' pussy, her vajay-jay got a barcode (Uh oh)
体売ってやがる、あいつのあそこにはバーコードがついてるぜ(アッオー)。
※vajay-jay=女性器を指すスラング。
These broke-ass niggas need Jobco (21)
この文無しの野郎どもにはJobcoが必要だな(21)。
※Jobco=職業斡旋所の名前(またはJob Corps)。金がないなら真面目に働けという皮肉。
Used to use EBT to get seafood (What?)
昔はEBTを使ってシーフードを買ってた(何?)。
※EBT=Electronic Benefit Transfer(米国の低所得者向けの食料配給カード)。貧しかった過去の生活の描写。
Now I Uber Eats when I want Kiku (Straight up)
今じゃKikuが食いたきゃUber Eatsで頼むんだ(マジで)。
※Kiku=アトランタにある高級レストラン(または一般的な高級日本食)。現在の大成功との対比。
She wanna hang, gotta let the gang G you (Facts)
あの子は俺らと遊びたがってるが、まずはギャングの洗礼を受けさせなきゃな(事実だ)。
※G you=ギャングのメンバーがその女性と肉体関係を持つ(集団で共有する)ことを意味するストリートの隠語。
Metro worth a lot of M’s, nigga, me too (Racks)
メトロは数百万ドルの価値がある、俺もな(大金)。
※M's=Millions(数百万ドル)。
[Chorus: 21 Savage]
Hangin’ off my earlobes is a rock (A rock)
俺の耳たぶからぶら下がってるのは巨大なダイヤだ(ダイヤ)。
※rock=大粒のダイヤモンド。
Hangin' off my waistline is a Glock (Pop, pop)
俺の腰からぶら下がってるのはグロックだ(パン、パン)。
The body in that casket was a opp (21)
あの棺桶に入ってる死体は敵だった奴さ(21)。
※opp=oppositionの略で、敵対するギャングやヘイターのこと。
I don’t throw no bottles, I throw shots (21)
俺はボトルなんて投げねえ、銃弾を撃ち込むんだ(21)。
※クラブでの喧嘩で酒瓶を投げるような女々しいマネはせず、直接銃を撃つという冷酷な宣言。
All this drip on me, I need a mop (21)
この全身のドリップのせいで、モップが必要だぜ(21)。
※drip=ファッションセンスやジュエリーが「滴る」ほどイケている状態。滴り落ちたものを拭くためにモップが必要だと誇張している。
Balenciaga boxers and the socks (On God)
バレンシアガのボクサーパンツにソックスだ(神に誓って)。
I got ten freaky girls on a yacht (Yacht)
俺はヨットに10人の変態な女たちを乗せてるんだ(ヨット)。
※freaky=性的に奔放で過激なこと。
[Verse 2: 21 Savage]
Finna drown in 'em, dog, finna drown in 'em (21)
女たちの中で溺れそうだよ、なぁ、溺れちまいそうだ(21)。
Last altercation, got a hundred rounds in him (On my mama)
前の揉め事の時、あいつに100発の銃弾をぶち込んでやった(母にかけて)。
※altercation=口論や乱闘。
All my spots got a lot of bloodhounds in 'em (On your mama)
俺のアジトにはブラッドハウンドがたくさんいるぜ(お前の母にかけて)。
※bloodhound=血の匂いを嗅ぎつける猟犬。転じて、抗争を厭わない獰猛なギャングメンバーや取り巻きを指す。
Ain’t no furniture, it's just a lot of pounds in 'em (Straight up)
家具なんかねえ、あるのは大量のパウンドだけだ(マジで)。
※トラップハウス(麻薬の密売所)の光景。生活空間ではなく、ビジネスの拠点であるため大麻(パウンド)しか置いていないことを示している。
Percs, soft, hard, and I got the brown in 'em (On God)
パーコセット、ソフト、ハード、それにブラウンも置いてるぜ(神に誓って)。
※Percs=鎮痛剤パーコセット。soft=粉末コカイン。hard=クラックコカイン。brown=ヘロイン。あらゆる種類のドラッグを密売していることの列挙。
What da bomboclat, shotta, we don't ramp enuh (21)
なんてこった、俺らシャッタは遊びじゃねえんだよ(21)。
※ジャマイカのパトワ語(bomboclat, shotta, ramp enuh)を使用したフレーズ。アトランタにおけるカリブ系移民文化の影響や、冷酷なストリートの姿勢を示している。
Edgewood, Glenwood, Bouldercrest and the Hamp with 'em (Six)
エッジウッド、グレンウッド、ボウルダークレスト、それにハンプも一緒だ(シックス)。
※すべてアトランタのゾーン6(Zone 6)にある地名。自身のフッドをレペゼンしている。
Got a lot of sticks, you can get stamped with 'em (On God)
大量の銃を持ってる、お前らにスタンプを押して(穴を開けて)やるよ(神に誓って)。
Tryna mediate the beef, you get found with 'em (Straight up)
ビーフの仲裁に入ろうとしたら、お前もあいつらと一緒に死体で発見されるぞ(マジで)。
All these chains, rest in peace to Harriet Tubman (Harriet Tubman)
この大量のチェーン、ハリエット・タブマンには安らかに眠ってほしいね(ハリエット・タブマン)。
※ハリエット・タブマン=黒人奴隷解放運動の指導者。彼女が黒人を「鎖(chains)」から解放するために戦ったのに対し、現代の成功した黒人ラッパーである自分が自ら喜んで大量の「チェーン(ジュエリー)」を首に巻いていることへの強烈なアイロニーを含んだパンチライン。
Niggas broke 'cause they doin' too much clubbin' (Too much clubbin')
あいつらが金欠なのは、クラブで遊びすぎてるからさ(クラブ行きすぎ)。
Cashed out on all my cars 'cause I'm stubborn ('Cause I'm stubborn)
俺は頑固だから、車は全部現金一括払いで買ったんだ(頑固だからな)。
Zone 6 against the world, that's how I'm comin' (How I'm comin')
ゾーン6対世界、それが俺のスタンスだ(俺のスタンス)。
I came out the womb, I was thuggin' (Straight up)
母親の胎内から出てきた時から、俺はサグだったんだ(マジで)。
Ain't no fistfights, niggas uppin' (Straight up)
殴り合いなんかしねえ、野郎どもはすぐ銃を抜くんだ(マジで)。
※uppin'=銃を抜いて構える(up a gun)こと。
Rappers say they want smoke, but they bluffin' (On God)
ラッパーどもは「ビーフしたい」って言うが、あいつらはハッタリだ(神に誓って)。
When you see 'em face-to-face, it ain't nothin' (Straight up)
面と向かって会えば、何もしきらねえんだよ(マジで)。
[Chorus: 21 Savage]
Hangin' off my earlobes is a rock (A rock)
俺の耳たぶからぶら下がってるのは巨大なダイヤだ(ダイヤ)。
Hangin' off my waistline is a Glock (Pop, pop)
俺の腰からぶら下がってるのはグロックだ(パン、パン)。
The body in that casket was a opp (21)
あの棺桶に入ってる死体は敵だった奴さ(21)。
I don't throw no bottles, I throw shots (21)
俺はボトルなんて投げねえ、銃弾を撃ち込むんだ(21)。
All this drip on me, I need a mop (21)
この全身のドリップのせいで、モップが必要だぜ(21)。
Balenciaga boxers and the socks (On God)
バレンシアガのボクサーパンツにソックスだ(神に誓って)。
I got ten freaky girls on a yacht (Yacht)
俺はヨットに10人の変態な女たちを乗せてるんだ(ヨット)。
I got ten freaky girls on a yacht
俺はヨットに10人の変態な女たちを乗せてるんだ。
[Outro: 21 Savage]
You know, I was racin' down the highway earlier today, ridin' down 20
今日さ、昼間にハイウェイ20号線を飛ばしてたんだよ。
I happened to see a nigga I robbed back in the day
そしたら、昔俺が強盗した奴を偶然見かけてな。
You know what? He was happy to see me
どうなったと思う? あいつ、俺に会えて喜んでやがったんだよ。
Hah
ハッ。
※かつて自身が強盗を働いた被害者ですら、大スターとなった現在の自分に会えて喜んでいるという、狂気的で皮肉なストリートの現実を語る不気味なアウトロ。
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