Artist: Metro Boomin, 21 Savage & Young Nudy
Album: HEROES & VILLAINS
Song Title: Umbrella
概要
本作は、Metro Boominのアルバム『HEROES & VILLAINS』(2022年)の「ヴィラン(悪役)」サイドを象徴するダークで殺伐としたトラップバンガーだ。アトランタを代表するラッパーであり、実の従兄弟同士でもある21 SavageとYoung Nudyが強烈なタッグを組んでいる。タイトル「Umbrella(傘)」は、彼らが敵に向かって銃弾の「雨」を降らせる(=標的を血で濡らす)というストリート特有の冷酷なメタファーである。富や名声を得て高級ブランドを身に纏いながらも、ストリートの掟や暴力性(Money, violence go together)を捨てきれない彼らの冷酷なキラー精神が、Metroの不気味なピアノループと重低音ベースの上で容赦なく描写された一曲である。
和訳
[Intro: 21 Savage]
Okay
オーケー。
Okay
オーケー。
Okay
オーケー。
Okay, okay, okay
オーケー、分かったよ。
Big 4L, the biggest 4L
ビッグ4L、最強の4Lだ。
※4L=「For Life(一生涯)」を意味する、21 Savageの所属レーベルおよびクルー名。
Pussy, 21
ヘタレ共が、21だ。
21
21。
[Verse 1: 21 Savage]
G-Block savage with the criminals (21)
Gブロックのサベージ、犯罪者共と一緒にいるぜ。
※G-Block=21 Savageの地元であるアトランタのGlenwood Roadを指す。
Niggas throwin' shots, they subliminal (21)
あいつらジャブを打ってくるが、遠回しなディスばっかりだ。
Say that this a problem then we spin on 'em (On God)
これが問題だって言うなら、あいつらのシマに乗り込んでやる。(神に誓って)
※spin (the block)=報復のために敵の縄張りに車で乗り込むこと。
Get the whole drum 'cause I'm generous (Straight up)
ドラムマガジンを全部くれてやるよ、俺は気前がいいからな。(マジで)
※drum=銃の装弾数を大幅に増やすドラム式マガジン(弾倉)。敵に大量の弾丸を撃ち込むことを「気前よくくれてやる」と皮肉っている。
Put your name on the bullets while I'm fillin' 'em (Pussy)
弾を詰める時に、お前の名前を刻んでやるよ。
All the opps scared 'cause we killin' 'em (Pussy)
敵はみんなビビってる、俺たちが皆殺しにしてるからな。
Eastside vet, I'm a general (Pussy)
イーストサイドのベテラン、俺は将軍(ジェネラル)だ。
All my niggas twins, we identical (Pussy)
俺のダチはみんな双子みたいに、全く同じだ。
※同じギャングのメンバーが皆、同じように冷酷な思考と行動基準を持っていることの比喩。
I put all the beef on the meat rack (Straight up)
ビーフ(揉め事)は全部、肉のラックに吊るしてやるよ。(マジで)
※beef(敵対関係・揉め事)を本当の牛肉に例え、敵を殺して死体安置所のラックに並べるという残酷なワードプレイ。
Holes in his face, pull the sheet back (Facts)
顔面に穴を開けて、シーツを引き剥がして確認しろ。(事実だ)
His mama threw a candlelight, skeet that (Phew, phew)
あいつの母親がキャンドルライト(追悼集会)を開いたが、それも撃ち抜いてやる。
※skeet=元々は精液を射精するという意味のスラングだが、ここでは銃を「撃ち放つ」という意味。敵の追悼集会(Candlelight vigil)すらも襲撃するという容赦のなさを示している。
Steppеd on her son, call DFAC (Pussy)
息子を始末したんだ、DFAC(児童家族支援局)にでも電話しな。
※step on=殺す、踏み潰す。DFAC=ジョージア州の児童家族サービス部門(Division of Family and Children Services)。子どもを失ったのだから児童保護局にでも助けを求めろという冷酷なジョーク。
Paradise the wrong placе to creep at (On God)
パラダイスは、こそこそ嗅ぎ回るには間違った場所だぜ。(神に誓って)
※Paradise=アトランタのイーストサイドにあるアパート群「Paradise East Apartments」のこと。よそ者が足を踏み入れれば命はないという警告。
He tellin' on the news, he a street rat (21)
あいつはニュースでチクりやがった、ただのストリートのネズミ(密告者)だ。
※rat=警察に密告する裏切り者のこと。
Shoot the whole hundred, nigga, keep that (Pussy)
100発全弾ブッ放す、お釣りは取っときな。
Pass the opp pack so I can chief that (Pussy)
オップ・パックを回せ、俺が深く吸い込んでやる。
※opp pack=殺した敵を「マリファナの束(pack)」に見立て、それを吸う(chief)ことで死者を冒涜するストリート特有の表現「Smoking on opps」。
[Chorus: 21 Savage & Young Nudy]
Wet 'em, umbrella (Yeah)
奴らを濡らしてやる、傘を差しな。
※Wet 'em=銃撃して血まみれにする、というスラング。銃弾の雨を降らせるから「傘(Umbrella)」が必要になるという曲のテーマ。
Clutchin' glizzys with the fellas (Yeah)
ダチと一緒にグリジーを握りしめる。
※glizzy=グロック(Glock)などのハンドガンを指すスラング。
Choppa sing like it's Adele, uh (Yeah)
チョッパーがアデルみたいに歌い上げるぜ。
※Choppa=フルオートの連発銃(AK-47など)。銃声の連射音を、グラミー賞歌手アデルの力強い歌声に例えている。
Money, violence go together (Yeah)
金と暴力は、常にセットなんだよ。
Bottega labels on my sweater (21)
俺のセーターにはボッテガのラベルがついてる。
※Bottega Venetaの高級セーターを着るラグジュアリーな生活と、裏腹な暴力性の対比。
Can't name a bitch that made me sweat her (Say what? Yeah)
俺を焦らせるようなビッチの名前なんて、一つも浮かばねえな。
※sweat her=女に対して必死になる、執着すること。
Cold-hearted, I'm a stepper (21)
冷酷無比、俺はステッパー(殺し屋)だ。
These bullets hot, jalapeño pepper (Hot)
この弾丸はアツいぜ、ハラペーニョ・ペッパーみたいにな。
[Verse 2: Young Nudy]
Give me more shooters, I need it
もっとシューター(撃ち手)をよこせ、必要なんだ。
Give me more plates, know we greedy
もっと皿をよこせ、俺たちが強欲なのは知ってるだろ。
※plates=食事の皿。転じて「稼ぎ口」や「狙うべき標的」を意味する。
We catchin' bodies, we fiendin'
俺たちは死体の山を築く、それに飢えてるんだ。
※catch a body=殺人を犯すこと。
They catchin' bodies, they dreamin'
あいつらが人を殺すなんて、夢の中だけの話だ。
And I just caught a body with your bitch, she ate semen (Uh-huh)
お前のビッチと一緒に「死体を作った」ぜ、あいつは精液を飲み込んだ。
※前のラインの「catch a body」を、「(女と)ヤる」という意味に反転させた強烈なワードプレイ。
Suck me up, baby girl, ooh, she's a demon (Wow)
俺をしゃぶり尽くせベイビー、ああ、こいつは悪魔(淫乱)だな。
※demon=ここでは性的に激しく、貪欲な女性を指す。
Say she love the money, I say she fiendin'
金が大好きだって言うから、俺は「飢えてるな」って言ってやった。
Set up her nigga, I'm plottin' and schemin'
彼女の男をハメるために、俺は企んで計画を練ってる。
※女を使って敵対する男を油断させ、罠に嵌める(Set up)というストリートの非情な手口。
Slimeball (Slime), bitch (Bitch)
スライムボール、ビッチ。
※Slimeball=Young Nudyのミックステープのタイトルであり、彼自身の異名。
Rich as a bitch and they broke like her nigga (Huh)
俺は腐るほど金持ちだ、あいつらはお前の男みたいに文無しだぜ。
Sit in L.A., sendin' shots to the nigga
LAでくつろぎながら、あいつに銃弾(ヒットマン)を送り込む。
※自身は安全なロサンゼルスにいながら、地元アトランタの敵にヒット(暗殺)の指示を出せるほどの権力を持っていることの誇示。
Cross the country, nigga sendin' them hitters (Kill 'em)
国を跨いでも、あいつらにヒットマンを送り込むぜ。(殺せ)
Nigga actin' country, play with me, nigga (Kill 'em)
田舎者ぶってんじゃねえ、俺をからかってみろよ。(殺せ)
Stick right here make some noise (Boom)
ここにあるスティックが爆音を鳴らす。
※Stick=アサルトライフルなどの細長い銃器。
Grip on that bitch, hundred round, can't avoid (Wow)
その銃を握る、100連発だ、逃げられねえぞ。
Bitch shake the ground ain't attached to that boy (Mm)
地面を揺らすようなビッチ(重火器)は、あのガキには扱えねえ。
We shook the crowd when we stepped on that boy
あのガキを始末した時、群衆は震え上がったぜ。
Different breed, different hitters, different killers (Yeah)
生い立ちが違う、ヒットマンのレベルが違う、殺し屋の格が違うんだよ。
Glock .23 and it come with extendo (Yeah)
グロック23、拡張マガジン付きだ。
※Glock 23=.40 S&W弾を使用するハンドガン。extendo=装弾数を増やす拡張マガジン。
Switch on the bitch, finna whoop me a nigga (Brr, brr, brr)
その銃にスイッチをつけて、奴らをぶっ飛ばしてやる。
※Switch=グロックなどの半自動拳銃を、フルオート(全自動連射)に改造する違法なアタッチメント(Glock switch)。ストリートで頻繁に使用され社会問題化している。
Think I was his mama when I get done (Brr)
俺が仕事を終えたら、奴らは俺を自分の母親か何かだと思い込むだろうな。
※子供を厳しく「躾ける(whoop)」母親のように、敵を暴力で完膚なきまでに叩きのめして分からせるという比喩。
Leavin' no prints on the block (Yeah)
ブロック(現場)に指紋は一切残さねえ。
Leavin' a snitch on they block (Yeah)
奴らのブロックに、チクリ魔の死体を置いていくぜ。
We left some opps on our block (Yeah)
俺たちのブロックにも、敵の死体を転がしてやった。
These niggas turnin' to cops (Yeah)
あいつら、サツ(警察)の犬になり下がってやがる。
They be makin' song when their partner drop (Damn)
仲間が死んだ時だけ、あいつらは(追悼の)曲を作るんだな。(クソが)
※報復(スライド)もせずに、ただ亡き仲間を悼むラップをして稼ごうとするフェイクなラッパーたちへの痛烈な批判。
[Chorus: 21 Savage]
Wet 'em, umbrella (Yeah)
奴らを濡らしてやる、傘を差しな。
Clutchin' glizzys with the fellas (Yeah)
ダチと一緒にグリジーを握りしめる。
Choppa sing like it's Adele, uh (Yeah)
チョッパーがアデルみたいに歌い上げるぜ。
Money, violence go together (Yeah)
金と暴力は、常にセットなんだよ。
Bottega labels on my sweater (21)
俺のセーターにはボッテガのラベルがついてる。
Can't name a bitch that made me sweat her (Say what?)
俺を焦らせるようなビッチの名前なんて、一つも浮かばねえな。
Cold-hearted, I'm a stepper (21)
冷酷無比、俺はステッパー(殺し屋)だ。
These bullets hot, jalapeño pepper (Hot)
この弾丸はアツいぜ、ハラペーニョ・ペッパーみたいにな。
[Verse 3: 21 Savage]
Nigga say it's up, they be hidin' though (21)
「いつでもやってやる(it's up)」とか言いながら、あいつら隠れてるじゃねえか。
I can put it on but I still got a stylist though (On God)
自分で服を着こなせるが、それでもスタイリストを雇ってるぜ。(神に誓って)
※put it on=服をカッコよく着こなすこと。
Party in the Hills, all the bitches got a powder nose
ハリウッドヒルズでのパーティー、ビッチ共はみんな鼻を粉で白くしてる。
※powder nose=コカインを鼻から吸っている状態。
Call 'em "Bent over on the counter" hoes (Straight up)
カウンターに身を乗り出してるような尻軽女って呼んでやる。(マジで)
※カウンターに屈み込んでコカインを吸う姿と、後ろから性行為をされる(Bent over)姿勢を掛けたダブルミーニング。
Came from the bottom, nigga, I done reached a lot of goals
どん底から這い上がって、俺はたくさんの目標を達成してきたんだ。
Reach for my chain, you get a lotta holes
俺のチェーンに手を伸ばせば、お前の体にたくさんの穴が開くことになるぞ。
※Reach for my chain=ラッパーの象徴である高価なジュエリーを強奪しようとすること。報復として蜂の巣(a lotta holes)にされる。
Big 4L get 'em gone like, "Adiós"
ビッグ4Lが「アディオス(さよなら)」って感じで奴らを消し去る。
Knock your hood down, nigga, domino (21)
お前のフッド(地元)をドミノみたいにぶっ倒してやるよ。
I ain't really friendly, nigga, fuck 'em all (Pussy)
俺は別にフレンドリーじゃねえ、あいつら全員くたばれ。
Clip full of hollows, I'ma bust 'em all (Pussy)
ホローポイント弾が満載のマガジン、全部ブッ放してやる。
※hollows=ホローポイント弾。着弾すると体内で弾頭が傘のように開き、致命傷を与える殺傷能力の高い弾丸。タイトル「Umbrella」との隠れた繋がりでもある。
Send 'em up to God with a fuckin' call (Pussy)
電話一本で、奴らを神の元へ送ってやるよ。
※ヒットマンに電話で指示を出すだけで敵を殺せるという権力のアピール。
Only time I ran is from the fuckin' law (Pussy)
俺が逃げたのは、サツから逃げた時だけだ。
Big 4L, she wanna suck us all (Pussy)
ビッグ4L、あの女は俺たち全員をしゃぶりたがってる。
I got too much cash for a fuckin' mall (Pussy)
ショッピングモールなんかじゃ使い切れないほどの現金を持ってるぜ。
If she ain't my bitch then I ain't fuckin' raw (Pussy)
俺の女じゃないなら、生ではヤらねえよ。
※raw=コンドームをつけずに性行為をすること。
If she for the streets then I ain't fuckin' raw (Pussy)
ストリートの女(誰とでも寝る女)なら、絶対に生ではヤらねえ。
※for the streets=特定の相手はおらず、ストリートのもの(共有物)となっている女性を指すネットスラング。
[Chorus: 21 Savage]
Wet 'em, umbrella (Yeah)
奴らを濡らしてやる、傘を差しな。
Clutchin' glizzys with the fellas (Yeah)
ダチと一緒にグリジーを握りしめる。
Choppa sing like it's Adele, uh (Yeah)
チョッパーがアデルみたいに歌い上げるぜ。
Money, violence go together (Yeah)
金と暴力は、常にセットなんだよ。
Bottega labels on my sweater (21)
俺のセーターにはボッテガのラベルがついてる。
Can't name a bitch that made me sweat her (Say what?)
俺を焦らせるようなビッチの名前なんて、一つも浮かばねえな。
Cold-hearted, I'm a stepper (21)
冷酷無比、俺はステッパー(殺し屋)だ。
These bullets hot, jalapeño pepper (Hot)
この弾丸はアツいぜ、ハラペーニョ・ペッパーみたいにな。
