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Raindrops (Insane) - Metro Boomin & Travis Scott 【和訳・解説】

Artist: Metro Boomin & Travis Scott

Album: HEROES & VILLAINS

Song Title: Raindrops (Insane)

概要

本作は、Metro Boominのメガヒットアルバム『HEROES & VILLAINS』(2022年)に収録された、Travis Scottとの強力なコラボレーション楽曲である。ダークで催眠的なトラップビートの上で、Travisが名声の裏側に潜むパラノイアや、ドラッグ(リーンやピル)による現実逃避、抑えきれない怒りと痛みをサイケデリックに歌い上げている。雨粒を避けながらレンジローバーを走らせる情景は、彼が抱える精神的な混乱と孤独のメタファーだ。長年の盟友である二人の相性の良さが存分に発揮されており、Young Thugによるお馴染みのプロデューサータグが楽曲のダークな世界観に完璧なアクセントを加えている。成功の絶頂にありながらも「狂気(Insane)」に呑まれそうになるスターの深層心理を抉り出した、アルバム屈指のディープな一曲である。

和訳

[Intro: Young Thug]
(Metro)
(メトロ)

[Chorus: Travis Scott]
Drop top in rain, this night feel insane
雨の中のオープントップ、今夜はどうかしてるぜ。

I'm up dodgin' raindrops, on road in this Range (Rain, rain)
このレンジローバーで道を飛ばして、雨粒を避けてるんだ。(雨、雨)
※Range=高級車レンジローバー。オープンカーの屋根を開けたまま雨を避けようとする不条理な行動が、彼の精神状態の混乱(Insane)を強調している。

Double cup this pain, I'm fucked up, I can't aim
この痛みをダブルカップに注ぎ込む、俺はイカれてて狙いも定まらねえ。
※Double cup=リーン(咳止めシロップをスプライト等で割った麻薬性飲料)を飲む際のストリートの定番スタイル。ドラッグの薬効で自身の痛みを麻痺させている。

Triple cups of anger, I can't hold this in
怒りはトリプルカップだ、もう抑えきれねえよ。

I throw it, recoup it, I got a check, I just had to do it
(金を)投げ捨てて、また回収する。小切手を手に入れた、やるしかなかったんだ。
※大金を稼いでは派手に使い(throw it)、また稼ぐ(recoup it)というヒップホップ界の終わらないサイクルを示唆している。

I mix up the jazz, I rhythm and blues it
ジャズを混ぜ合わせて、R&Bみたいに仕上げてやる。
※自身の音楽性の多様さや、ドラッグのミックスアップを音楽ジャンルに例えた表現。

It make you crash when you goin' through it
辛い時期を通り抜けてる時は、こいつのせいでクラッシュしちまうんだ。

Pill pop the pain (Yeah), piss purple rain
ピルを飲んで痛みを飛ばす、紫の雨を放尿するぜ。
※piss purple rain=リーン(紫色)を大量に摂取しているため、尿まで紫色になるという究極のドラッグ依存のメタファー。プリンスの名曲「Purple Rain」とも掛かっている。

Do this again, hilltop, Skylaning (It's lit)
またこれを繰り返す、丘の上からスカイラインを眺めてな。(最高だぜ)
※Skylaning=高級住宅街の丘(ヒルトップ)から街の景色(Skyline)を見下ろすこと。

[Verse 1: Travis Scott]
You get chills, that's alright
お前は寒気を感じてる、まあいいさ。

You stayed down, down for life
お前は一生、ずっと俺に忠誠を誓ってくれたよな。
※stay down=どんな困難な時も忠実に支え続けること。

Out the field, in the wild
ストリートを抜け出して、荒野の中へ。
※field=危険なストリートやゲットーの環境。

Up my hill, it's a mile
俺の丘を登るには、1マイルもある。
※成功の頂点に到達するまでの険しい道のり、あるいは現在住んでいる大邸宅の広大な敷地を示唆。

You come still with a smile
お前は今でも笑顔で来てくれる。

I ain't feel in a while
俺はしばらく何も感じちゃいねえんだ。
※ドラッグの影響、あるいは名声の麻痺によって感情や痛覚が失われている状態。

New AP, no Timex (Ayy, ayy)
新品のオーデマ・ピゲだ、タイメックスじゃねえぞ。
※AP (Audemars Piguet) =超高級時計。Timexは大衆向けの安価な時計。

I'm right now and I'm next (Oh)
俺は「今」の頂点であり、「次」の時代も俺のものだ。

Put the whole game on my neck (Ooh)
ラップゲーム全体を俺の首にぶら下げてる。
※極太のチェーンの重みと、ヒップホップシーン全体を背負うプレッシャーを掛けている。

I run it up hills and chiropractor bills
丘を駆け上がり、カイロプラクターの請求書も跳ね上がる。
※重いチェーンを首にかけすぎたり、シーンを背負う重圧で首や背中を痛め、整体(カイロプラクティック)が必要になるという定番のフレックス。

You should charge mills
お前もミリオン(数億円)単位で請求すべきだな。

Wherever I reside, it's quiet (Shh)
俺が住む場所はどこだって静かだ。(シーッ)

Private (Shh), silence (Shh)
プライベートで、無音さ。

But every time, 9 PM, it's high-pitched (It's lit)
だが毎晩9時になれば、甲高い音が響き渡る。(最高だぜ)

12 o'clock (Lit), riot
12時になれば、暴動(ライオット)の始まりだ。
※静寂な高級住宅街での暮らしと、夜になれば始まる狂騒的なパーティーやモッシュピットの対比。

[Chorus: Travis Scott]
Drop top in rain (Yeah), this night feel insane
雨の中のオープントップ、今夜はどうかしてるぜ。

I'm up dodgin' raindrops, on road in this Range (It's lit)
このレンジローバーで道を飛ばして、雨粒を避けてるんだ。(最高だぜ)

Double cup this pain, I'm fucked up, I can't aim (Straight up)
この痛みをダブルカップに注ぎ込む、俺はイカれてて狙いも定まらねえ。(マジだぜ)

Triple cups of anger, I can't hold this in (Ooh)
怒りはトリプルカップだ、もう抑えきれねえよ。

I throw it, recoup it, I got a check, I just had to do it
投げ捨てて、また回収する。小切手を手に入れた、やるしかなかったんだ。

I mix up the jazz, I rhythm and blues it
ジャズを混ぜ合わせて、R&Bみたいに仕上げてやる。

It make you crash when you goin' through it
辛い時期を通り抜けてる時は、こいつのせいでクラッシュしちまうんだ。

Pill pop the pain (Yeah), piss purple rain
ピルを飲んで痛みを飛ばす、紫の雨を放尿するぜ。

Do this again, hilltop, Skylaning (It's lit)
またこれを繰り返す、丘の上からスカイラインを眺めてな。(最高だぜ)

[Verse 2: Travis Scott]
When it kick back, got some recoil
反動が来るときは、しっかりリコイル(跳ね返り)があるぜ。
※銃を撃った時の反動(recoil)と、ドラッグが切れた時の離脱症状や行動の報いを掛けている。

Had to run it back, made a sequel
もう一度やり直して、続編を作らなきゃならなかった。

Way she did that, it can't be legal
あいつのあのやり方、絶対合法なわけがねえ。

Now she feelin' heiress, feelin' regal
今や彼女は女相続人気取りだ、王族気分ってやつさ。

Snuck the whole bird in the seagull
カモメの中に、鳥を丸ごと隠し込んだぜ。
※bird=1キロのコカインを指すスラング。seagull(カモメ)は密輸用のボートや車、あるいは運び屋の隠語と考えられる。

Dirty got me good, feelin' evil
ダーティ(リーン)がバッチリ効いてる、邪悪な気分だ。
※Dirty=スプライトにリーンを混ぜた「Dirty Sprite」のこと。

Darkskin chick in the daytime (Ooh)
昼間からダークスキンの女と遊んでる。

She turn off the news and give me headlines
彼女はニュースを消して、俺に「ヘッドライン」をくれるんだ。
※headlines=トップニュースのことだが、ここではフェラチオを意味するスラング「head」に掛けた言葉遊び。

Put it in their name, they're dodgin' fed time
あいつらの名義にして、連邦刑務所行き(フェド・タイム)を回避してる。
※違法な金や資産を他人の名義にしてマネーロンダリングや捜査逃れをするストリートの手法。

Stash it in they face, somewhere they can't find
奴らの目の前に隠すのさ、絶対に見つけられない場所にな。

I'm wrappin' up the crib with the Grape Vines
ぶどうのツル(グレープバイン)で家を覆い尽くしてる。

Don't care 'bout what you heard through the grapevine
「噂話(グレープバイン)」で何を聞いたかなんて、知ったこっちゃねえよ。
※heard through the grapevine=「噂で聞く」という英語の慣用句。前のラインと踏みつつ、世間のゴシップやヘイトに対する無関心をアピールしている。

I'ma be the man, but I'm the mankind
俺は「男の中の男」になる、いや、俺が「人類」そのものだ。

You might feel insane but I'm insaner
お前も狂ってる気分かもしれないが、俺はもっと狂ってるぜ。

[Chorus: Travis Scott]
Drop top in rain, this night feel insane
雨の中のオープントップ、今夜はどうかしてるぜ。

I'm up dodgin' raindrops, on road in this Range (Rain, rain)
このレンジローバーで道を飛ばして、雨粒を避けてるんだ。(雨、雨)

Double cup this pain, I'm fucked up, I can't aim
この痛みをダブルカップに注ぎ込む、俺はイカれてて狙いも定まらねえ。

Triple cups of anger, I can't hold this in (Skrrt)
怒りはトリプルカップだ、もう抑えきれねえよ。

I throw it, recoup it, I got a check, I just had to do it
投げ捨てて、また回収する。小切手を手に入れた、やるしかなかったんだ。

I mix up the jazz, I rhythm and blues it
ジャズを混ぜ合わせて、R&Bみたいに仕上げてやる。

It make you crash when you goin' through it
辛い時期を通り抜けてる時は、こいつのせいでクラッシュしちまうんだ。

Pill pop the pain (Yeah), piss purple rain
ピルを飲んで痛みを飛ばす、紫の雨を放尿するぜ。

Do this again, hilltop, Skylaning (It's lit)
またこれを繰り返す、丘の上からスカイラインを眺めてな。(最高だぜ)

[Outro: Young Thug]
(Metro)
(メトロ)

 

Raindrops (Insane)

Raindrops (Insane)

  • Metro Boomin & トラヴィス・スコット
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes