Artist: Michael Jackson
Album: Ben
Song Title: The Greatest Show on Earth
概要
1972年にリリースされたマイケル・ジャクソンのソロ第2作目のアルバム『Ben』に収録された楽曲である。愛の素晴らしさや恋に落ちる高揚感を、サーカスや遊園地という非日常的な空間に例えた華やかなポップスだ。当時14歳という変声期前のマイケルが持つ、瑞々しくも圧倒的なボーカルスキルが堪能できる。モータウン特有のストリングスやホーン・セクションを駆使した煌びやかなサウンドプロダクションは、「The greatest show on Earth(地上最大のショー)」というタイトルにふさわしいスケール感を演出している。幼い頃からショービジネスの中心に立ち、後に自宅に遊園地(ネバーランド)を建設するほどテーマパークを愛したマイケルのパーソナリティと、見事なまでにシンクロした隠れた名曲である。
和訳
[Verse 1]
Love is like a circus
愛ってサーカスみたいなものさ
And a carnival is beautiful to see
それにカーニバルは見ていてとても綺麗だよね
※「circus」や「carnival」は、愛の持つ非日常的な高揚感や煌びやかさの象徴である。幼少期からステージという「カーニバル」の中心にいたマイケルにとって、このメタファーは非常に身近で実感の伴うものだったと言える。
Love can turn your mind around
愛は君の心をぐるぐると回すんだ
Like Ferris wheels and spinning carousels
まるで観覧車や、くるくる回るメリーゴーランドみたいにね
※「turn your mind around」は恋による心の混乱や浮遊感を表す。生涯を通じて遊園地を愛し、純粋な歓びの空間として「ネバーランド」を創設したマイケルの原風景を感じさせるフレーズである。
[Pre-Chorus]
You'll be a part of the world of make believe
君もこの夢の世界(おとぎの国)の一部になるんだよ
※「make believe」は「空想」や「ごっこ遊び」を意味し、エンターテインメントの魔法そのものを指す。現実の苦難から人々を解放するショービジネスの力に対する賛歌とも受け取れる。
Flying high like a man on a trapeze
空中ブランコ乗りみたいに、高く空を飛んでね
[Chorus]
Oh, everyday's a holiday
ああ、毎日がお祭り気分さ
Get your tickets right away
今すぐチケットを手に入れてよ
Love, love, love
愛は、愛は、愛こそが
It's the greatest show on Earth
地上最大のショーなんだから!
※「The greatest show on Earth」は、有名なリングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカスのキャッチコピーに由来する。ここでは「愛」を地上最高のエンターテインメントとして称賛している。
[Verse 2]
The fantasy you see is like
君が見るファンタジーは、まるで
A child again through rainbow-colored eyes
虹色の瞳で世界を見る、もう一度子供に戻ったような気分さ
※「rainbow-colored eyes」は純真無垢な驚きや喜びを象徴する。ピーターパン・シンドロームとも呼ばれたマイケルの「永遠の子供」でありたいという願望が、この時期の楽曲から既に滲み出ている点は非常に興味深い。
Step right up, it's circus time
さあさあ、寄ってらっしゃい! サーカスの時間の始まりだよ
※「Step right up」は客引きの常套句である。若きエンターテイナーとしてのマイケルが、聴衆を魔法の世界へと力強く誘う見事なボーカルディレクションである。
And get your money’s worth of love today
今日こそ、払ったお金の分だけたっぷり愛を受け取ってね
※エンターテインメントにおける「チケット代(対価)」と「愛」を等価交換として描いている。モータウンの職業作家による商業的な歌詞だが、ショーマンとしてのマイケルのプロ意識と奇妙な合致を見せている。
[Pre-Chorus]
You'll be a part of the world of make believe
君もこの夢の世界(おとぎの国)の一部になるんだよ
Flying high like a man on a trapeze
空中ブランコ乗りみたいに、高く空を飛んでね
[Chorus]
Everyday's a holiday
毎日がお祭り気分さ
Get your tickets right away
今すぐチケットを手に入れてよ
Love, love, yeah
愛は、愛は、そうさ
It's the greatest show on Earth
地上最大のショーなんだ!
[Chorus]
Everyday's a holiday
毎日がお祭り気分さ
Get your tickets right away
今すぐチケットを手に入れてよ
Love, love, love
愛は、愛は、愛こそが
It's the greatest show on Earth
地上最大のショーなんだから!
[Outro]
Love, love, love
愛こそが
It's the greatest show on earth (Yeah, yeah)
地上最大のショーなんだ(そうさ!)
Love, love, yeah
愛こそが、そうだよ
It's the greatest show on earth
地上最大のショーなんだ
Love, love, yeah
愛こそが、そうさ!
※フェードアウトに向かって繰り返されるフレーズの中で、マイケル特有のソウルフルな「Yeah」というアドリブが光る。少年らしさの中に宿る天才的なリズム感と表現力が、楽曲に圧倒的な説得力を持たせている。
