Artist: Sabrina Carpenter
Album: Man’s Best Friend
Song Title: Go Go Juice
概要
サブリナ・カーペンターのアルバム『Man’s Best Friend』に収録された「Go Go Juice」は、失恋の痛みをアルコールで紛らわし、元恋人たちに手当たり次第に電話をかけてしまう「ドランク・ダイヤル」という若者の痛々しくもリアルな行動を、極上のポップスへと昇華した楽曲だ。タイトルの「ゴーゴー・ジュース」とは、アメリカのポップカルチャーにおいてエナジードリンクやアルコール飲料を指す俗語であり、ここでは彼女の理性を吹き飛ばし、悲しみを麻痺させるためのガソリンとして機能している。午前中から酒を煽り、自制心を失って支離滅裂なメッセージを残してしまう自暴自棄な姿を、洗練されたダンサブルなメロディと自嘲的なユーモアで包み込む手腕は実に見事である。崩れた英語の文法や言葉遊びを用いて泥酔状態を音源化しており、現代ポップスにおける最高にチャーミングな失恋アンセムとして完成されている。
和訳
[Verse 1]
Love when happy hour comes at 10 a.m. o'clock on a Tuesday
火曜日の午前10時にハッピーアワーが来るのって最高よね
※平日の朝から酒を飲んでいるという自堕落な状況設定。失恋のショックで社会的規範や時間感覚が完全に崩壊していることを示すシニカルな導入である。
Guess a broken heart doesn't care that I just woke up
起きたばかりだなんて、傷ついた心には関係ないみたい
Got a soft spot for a bev and a boy that's fruity
美味しいお酒と、甘い男の子にはどうしても目がないの
※「soft spot」は「弱点、ついつい甘やかしてしまうもの」。「bev」はbeverage(お酒)のスラング。「fruity」は「フルーティーなお酒」と「甘いルックス(あるいは少し変わった)男性」を掛けた巧妙なダブルミーニングである。
Can't lie, whole week's been tough
嘘はつけないわ、今週はずっとキツかったから
[Pre-Chorus]
No party invitations, not goin' to the club
パーティーのお誘いもないし、クラブに行く気にもなれない
[Chorus]
I'm just drinking to call someone
ただ誰かに電話したくて飲んでるだけなの
Ain't nobody's safe when I'm a little bit drunk
私がちょっと酔っ払ったら、誰も安全じゃないわよ
※泥酔して誰彼構わず電話をかけてしまう「ドランク・ダイヤル」の危険性を、自虐的なユーモアを交えて警告している。
Could be John or Larry, gosh, who's to say?
ジョンかもね、それともラリーかしら、あぁ、誰にかけよう?
Or the one that rhymes with "villain" if I'm feelin' that way
そういう気分なら、「ヴィラン(悪党)」と韻を踏む名前にするかも
※「villain」と韻を踏む名前(Dylanなど)を示唆するGenius的なワードプレイ。過去に噂になった人物などの固有名詞を直接出さずに匂わせる、ポップカルチャーのゴシップ的な面白さを取り入れている。
Oh, I'm just drinking to call someone
ああ、ただ誰かに電話したくて飲んでるだけなの
A girl who knows her liquor is a girl who's been dumped
お酒にやたら詳しい女の子は、フラれた女の子ってことよ
Sippin' on my go-go juice, I can't be blamed
私の「ゴーゴー・ジュース」をすすってるだけ、責めないでよね
Some good old-fashioned fun sure numbs the pain
昔ながらの楽しい気晴らしが、確実に痛みを麻痺させてくれるから
[Verse 2]
Ring, ring, ring, yeah, it's super important
プルルルル、そう、すっごく重要な用件なの
(How many shots in an ounce?)
(1オンスって何ショットだっけ?)
※酒の計量単位すら分からなくなっている泥酔状態の独白。リスニングでも聞き取りにくいような呟きに、リアルな混乱が表現されている。
I might have double vision, but that is irrelevant right now
景色が二重に見えてるかもしれないけど、今はそんなこと関係ないの
(Answer me, baby, um, are you in town?)
(電話に出てよ、ベイビー、えーと、今こっちにいるの?)
I miss you and I think about you every minute
寂しいの、毎分あなたのことを考えちゃうくらい
If you're still disinterested in me, well, fuck
それでもまだ私に興味がないなら、もう、クソくらえよ
※「disinterested(無関心)」という少し硬い単語と、「fuck」という直情的なスラングの落差が、酔っ払いの激しい感情の起伏を見事に表している。
[Pre-Chorus]
Just tryin' different numbers, didn't think that you'd pick up
適当にいろんな番号にかけてみただけ、あなたが出るなんて思わなかった
[Chorus]
I'm just drinking to call someone
ただ誰かに電話したくて飲んでるだけなの
Ain't nobody's safe when I'm a little bit drunk
私がちょっと酔っ払ったら、誰も安全じゃないわよ
Could be John or Larry, gosh, who's to say?
ジョンかもね、それともラリーかしら、あぁ、誰にかけよう?
Or the one that rhymes with "villain" if I'm feelin' that way
そういう気分なら、「ヴィラン(悪党)」と韻を踏む名前にするかも
Oh, I'm just drinking to call someone
ああ、ただ誰かに電話したくて飲んでるだけなの
A girl who knows her liquor is a girl who's been dumped
お酒にやたら詳しい女の子は、フラれた女の子ってことよ
Sippin' on my go-go juice, I can't be blamed
私の「ゴーゴー・ジュース」をすすってるだけ、責めないでよね
Some good old-fashioned fun sure numbs the pain
昔ながらの楽しい気晴らしが、確実に痛みを麻痺させてくれるから
[Bridge]
Ba-da-da, da-da-da, da-da-da-da
バ・ダ・ダ、ダ・ダ・ダ、ダ・ダ・ダ・ダ
Ba-da-da, da-da-da
バ・ダ・ダ、ダ・ダ・ダ
How's yous been? What's up?
元気にしでだ? ちょうじはどう?
※「How's yous been?」という意図的な文法崩壊。呂律が回っていない泥酔状態の英語(slurred speech)を表現している。
Ba-da-da, da-da-da, da-da-da-da
バ・ダ・ダ、ダ・ダ・ダ、ダ・ダ・ダ・ダ
Bye, it's me, how's mm-call, do you me still love?
じゃあね、私だけど、電話どうだっけ、まだ私のことしゅき?
※「do you me still love?」という語順の完全な崩壊が、酩酊して思考がショートしている様子を極めてコミカルに描き出している。
Ba-da-da, da-da-da, da-da-da-da
バ・ダ・ダ、ダ・ダ・ダ、ダ・ダ・ダ・ダ
Ba-da-da, da-da-da
バ・ダ・ダ、ダ・ダ・ダ
Should we hooks up?
私たち、ヤっぢゃう?
※「hook up」に不要な「s」がつくなど、ここでも理性を失った酔っ払いの崩れた英語が使われている。
Ba-da-da, da-da-da, da-da-da-da
バ・ダ・ダ、ダ・ダ・ダ、ダ・ダ・ダ・ダ
Bye, it's me, how's mm-call, do you me still love?
じゃあね、私だけど、電話どうだっけ、まだ私のことしゅき?
[Chorus]
I'm just drinking to call someone
ただ誰かに電話したくて飲んでるだけなの
Ain't nobody's safe when I'm a little bit drunk (A little bit drunk)
私がちょっと酔っ払ったら、誰も安全じゃないわよ(ちょっと酔っ払ったらね)
Could be John or Larry, gosh, who's to say?
ジョンかもね、それともラリーかしら、あぁ、誰にかけよう?
Or the one that rhymes with "villain" if I'm feelin' that way
そういう気分なら、「ヴィラン(悪党)」と韻を踏む名前にするかも
Oh, I'm just drinking to call someone
ああ、ただ誰かに電話したくて飲んでるだけなの
A girl who knows her liquor is a girl who's been dumped (Girl who's been dumped)
お酒にやたら詳しい女の子は、フラれた女の子ってことよ(フラれた女の子なの)
Sippin' on my go-go juice, I can't be blamed (Oh-oh)
私の「ゴーゴー・ジュース」をすすってるだけ、責めないでよね(オー・オー)
Some good old-fashioned fun sure numbs the pain
昔ながらの楽しい気晴らしが、確実に痛みを麻痺させてくれるから
