UGMKM

Unraveling Genius: Music, Knowledge, Madness

Homecoming - Kanye West 【和訳・解説】

Artist: Kanye West

Album: Graduation

Song Title: Homecoming

概要

『Graduation』に収録された本作は、Coldplayのクリス・マーティンを客演に迎えた異色のコラボレーション・トラックだ。カニエは自身の故郷であるシカゴを「ウェンディ(Windy)」という名の女性に擬人化し、彼女との出会いや別れ、そして複雑な愛憎関係を詩的に描き出している。名声を求めて故郷を離れた自身への罪悪感と、遠く離れた場所から地元をレペゼンし続ける誇りが交錯するリリックは秀逸だ。Commonのクラシック「I Used to Love H.E.R.」(ヒップホップを女性に例えた楽曲)の手法を踏襲しつつ、ピアノを中心としたメロディアスなビートとクリス・マーティンの哀愁漂うボーカルが見事に調和し、ジャンルの垣根を越えたアンセムとして高く評価されている。

和訳

[Intro: Kanye West]
Yeah
ああ

And you say Chi city!
お前らも叫べ、チ・シティ!
※Chi city=シカゴ(Chicago)の愛称。

Chi city! Chi city!
チ・シティ! チ・シティ!

[Chorus: Chris Martin & Kanye West]
I'm comin' home again
また家に帰るよ

Do you think about me now and then? (Yeah)
時々は俺のことを思い出してくれるかい?

Do you think about me now and then?
時々は俺のことを思い出してくれるかい?

'Cause I'm comin' home again (Ow!)
だって、また家に帰るんだから

-Min' home again
また家に帰るんだ

[Verse 1: Kanye West]
I met this girl when I was three years old
俺が3歳の時、この女の子に出会ったんだ
※カニエはジョージア州アトランタ生まれだが、両親の離婚により3歳でシカゴへ移住している。

And what I loved most, she had so much soul
彼女の何が最高だったかって、めちゃくちゃソウルフルだったことさ
※シカゴがソウル・ミュージックやブルースの歴史深い街であることを「ソウルフルな女性」として表現している。

She said, "Excuse me, little homie, I know you don't know me, but
彼女は言った、「ちょっとごめんね、小さなボーイ。私のこと知らないだろうけど、

My name is Windy and I like to blow trees," and
私の名前はウィンディ。木を揺らす(マリファナを吸う)のが好きなの」ってな
※Windy=シカゴの愛称「The Windy City(風の街)」の擬人化。blow trees=風が「木を揺らす」ことと、「マリファナ(trees)を吸う」ことを掛けたストリート・スラングのダブルミーニング。

From that point, I'd never blow her off
その時から、俺は絶対に彼女を無視(ブロー・オフ)したりしなかった
※blow off=「無視する」「すっぽかす」という意味。直前のblowからのワードプレイ。

Niggas come from out of town, I like to show her off
よそからダチが来たら、彼女を自慢するのが好きだったぜ

They like to act tough, she like to tow 'em off
よそ者はタフに振る舞いたがるが、彼女はそいつらをレッカー移動(一掃)しちまうのさ

And make 'em straighten up they hat 'cause she know they soft
あいつらの帽子を直させてやるのさ、彼女はそいつらがヤワだって見抜いてるからな
※シカゴの過酷なストリート環境や強い風が、よそ者の虚勢を剥がし、身なりを正させる様子を描写している。

And when I grew up, she showed me how to go downtown
俺が大きくなると、ダウンタウンへの行き方を教えてくれた

In the nighttime, her face lit up, so astoundin'
夜になると彼女の顔(街の明かり)がライトアップされて、すげえ綺麗だった

I told her in my heart is where she'll always be
俺の心の中には、いつも君がいるって伝えたよ

She never messed with entertainers 'cause they always leave
彼女はエンターテイナーとは付き合わなかった、だってあいつらはいつも出て行っちまうからな
※シカゴ出身の才能あるアーティストたちが、成功を求めてニューヨークやロサンゼルスなどの大都市へ移住してしまう現象を嘆いている。

She said, "It felt like they walked and drove on me"
彼女は「みんな私の上を歩いて、車で踏みつけて行ったような気分だわ」って言った
※文字通り人々がシカゴの街の「上を歩き、車で走る」ことと、女性が「利用されて捨てられる(踏みにじられる)」ことを掛けた秀逸なライン。

Knew I was gang affiliated, got on TV and told on me
俺がギャングとつるんでるのを知ってて、テレビに出て俺をチクりやがった
※カニエがシカゴのストリートの現実をメディアで語る様子、あるいはニュースメディアがシカゴのギャング問題を全国放送で報じることを「彼女(シカゴ)が俺の秘密をバラした」と表現している。

I guess that's why last winter she got so cold on me
だから昨日の冬、彼女は俺にあんなに冷たくしたんだろうな
※cold=「態度が冷たい」ことと、シカゴ特有の「冬の厳しい寒さ」を掛けたダブルミーニング。

She said, "Ye, keep makin' that, keep makin' that platinum and gold for me"
彼女は言ったよ、「イェ、これからも私のためにプラチナやゴールドを作り続けてね」ってな
※離れてもシカゴを代表してプラチナディスクやゴールドディスク(大ヒット曲)を出し続けろ、という故郷からのエール。

[Chorus: Chris Martin]
I'm comin' home again
また家に帰るよ

Do you think about me now and then?
時々は俺のことを思い出してくれるかい?

Do you think about me now and then?
時々は俺のことを思い出してくれるかい?

'Cause I'm comin' home again
だって、また家に帰るんだから

-Min' home again
また家に帰るんだ

Do you think about me now and then?
時々は俺のことを思い出してくれるかい?

Do you think about me now and then? Oh!
時々は俺のことを思い出してくれるかい?

Now I'm comin' home again
今、家に帰るよ

Maybe we can start again
もしかしたら、またやり直せるかもしれない

[Verse 2: Kanye West]
But if you really cared for her
でも、もしお前が本当に彼女を大切に想ってたなら

Then you wouldn't've never hit the airport to follow your dreams
夢を追うために空港に向かったりしなかったはずだろ
※成功のために故郷を離れた自分自身に対する葛藤と自責の念。

Sometimes, I still talk to her
今でも時々、彼女と話すんだ

But when I talk to her, it always seems like she talkin' 'bout me
でも話す時、彼女はいつも俺の噂話をしてるみたいだ

She said, "You left your kids, and they just like you
彼女は言う、「あなたは子供たちを置いていった。あの子たちはあなたそっくりよ。

They wanna rap and make soul beats just like you
あなたみたいにラップして、ソウルフルなビートを作りたがってる。

But they just not you," and I just got through
でも彼らはあなたじゃないのよ」って。俺はこう切り返した

Talkin' 'bout what niggas tryin' to do just not new
「あいつらがやろうとしてることは、新しくもなんともねえ」ってな
※シカゴに残された若手アーティスト(子供たち)がカニエの模倣をしていることに対する言及。カニエの独特なスタイル(ソウル・サンプリングなど)のパイオニアとしての誇りを示している。

Now everybody got the game figured out all wrong
今じゃ誰もがこのゲームを完全に勘違いしてやがる

I guess you never know what you got 'til it's gone
失ってみるまで、自分が何を持ってたか気づかないもんだな

I guess that's why I'm here and I can't come back home
だから俺はここにいて、家には帰れないんだろう

And guess when I heard that? When I was back home
それをいつ聞いたと思う? 実家に帰った時さ

Every interview, I'm representin' you, makin' you proud
どのインタビューでも、俺はお前(シカゴ)をレペゼンして、誇りに思わせてやってるぜ

Reach for the stars, so if you fall, you land on a cloud
星に手を伸ばせ。そうすれば、落ちても雲の上に着地できるからな
※高く目標を設定すれば、たとえ失敗してもある程度の成功(雲の上)は掴めるというポジティブなメッセージであり、カニエの座右の銘的なフレーズ。

Jump in the crowd, spark your lighters, wave 'em around
クラウドに飛び込め、ライターに火をつけて、振り回せ

If you don't know by now, I'm talkin' 'bout Chi-Town
まだ分かってねえなら教えとくぜ、俺はチ・タウン(シカゴ)の話をしてんだよ

[Chorus: Chris Martin]
I'm comin' home again
また家に帰るよ

Do you think about me now and then?
時々は俺のことを思い出してくれるかい?

Do you think about me now and then?
時々は俺のことを思い出してくれるかい?

'Cause I'm comin' home again
だって、また家に帰るんだから

-Min' home again
また家に帰るんだ

Baby, do you remember when
ベイビー、覚えてるかい

Fireworks at Lake Michigan? Oh!
ミシガン湖で見た花火を
※ミシガン湖=シカゴの東側に面する巨大な湖。シカゴの夏の風物詩である花火大会の美しい思い出を振り返っている。

Now I'm comin' home again
今、家に帰るよ

-Min' home again
また家に帰るんだ

Baby, do you remember when
ベイビー、覚えてるかい

Fireworks at Lake Michigan? Oh!
ミシガン湖で見た花火を

Now I'm comin' home again
今、家に帰るよ

Maybe we can start again
もしかしたら、またやり直せるかもしれない

[Outro: Chris Martin]
Loy-oy-al, loy-oy-al
ずっと忠実だ、ずっと

Comin' home again
家に帰るよ

Loy-oy-al, loy-oy-al
ずっと忠実だ、ずっと

Comin' home again
家に帰るよ

Maybe we can start again
もしかしたら、またやり直せるかもしれない

 

Homecoming (feat. Chris Martin)

Homecoming (feat. Chris Martin)

  • カニエ・ウェスト
  • ヒップホップ/ラップ
  •  
  • provided courtesy of iTunes