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Diamonds From Sierra Leone (Remix) - Kanye West 【和訳・解説】

Artist: Kanye West (feat. JAY-Z)

Album: Late Registration

Song Title: Diamonds From Sierra Leone (Remix)

概要

本作は、社会派なメッセージとヒップホップのエゴが見事に交差する名リミックスだ。シャーリー・バッシーによる映画『007』の主題歌を大胆にサンプリングし、前半でカニエは西アフリカ・シエラレオネにおける「紛争ダイヤモンド(ブラッド・ダイヤモンド)」の悲惨な現実と、それを知らずに宝飾品を消費してきた自分自身の物質主義に対する痛切な葛藤を吐露する。後半ではジェイ・Zが登場し、当時世間を騒がせていたRoc-A-Fellaレーベルの分裂劇(デイモン・ダッシュとの決別)に終止符を打つ、絶対的な王者の宣言を行う。ヒップホップ史に残るジェイ・Zのパンチライン「俺はビジネスマンじゃない、俺自身がビジネスなんだ」が生まれた歴史的な一曲である。

和訳

[Intro: Shirley Bassey]
Diamonds are forever
ダイヤモンドは永遠。
※1971年の映画『007 ダイヤモンドは永遠に』の主題歌、シャーリー・バッシー「Diamonds Are Forever」のサンプリング。

They are all I need to please me
私を喜ばせるために必要なのはそれだけ。

They can stimulate and tease me
私を刺激し、焦らしてくれる。

They won't leave in the night
夜になっても消えたりしない。

I've no fear that they might desert me
私を見捨てるんじゃないかって恐れる必要もないの。

[Chorus: Kanye West & Shirley Bassey]
Diamonds are forever
ダイヤモンドは永遠。

Forever, forever (Throw your diamonds in the sky if you feel the vibe)
永遠に、永遠に。(バイブスを感じるなら、空にダイヤを掲げな)
※ダイヤ=Roc-A-Fellaレコードの象徴である、両手でひし形を作るハンドサイン(ダイナスティ・サイン)のこと。

Diamonds are forever
ダイヤモンドは永遠。

Forever, forever (The Roc is still alive every time I rhyme)
永遠に、永遠に。(俺が韻を踏むたび、ロッカ(フェラ)はまだ生きている)

(Forever) Forever ever? Forever ever?
(永遠に)永遠っていつまでもか? ずっと永遠にか?
※アウトキャスト(OutKast)の名曲「Ms. Jackson」の有名なフレーズの引用。

Ever, ever? Ever, ever? Ever, ever?
いつまでもか? いつまでもか?

(And ever) Ever, ever? Ever, ever?
(そして永遠に)いつまでもか? いつまでもか?

[Verse 1: Kanye West]
Good mornin', this ain't Vietnam, still
おはようさん、ここはベトナムじゃないが、それでも。

People lose hands, legs, arms, for real
人々が手や脚、腕を失ってるんだ、マジでな。
※シエラレオネ内戦において、反政府勢力(RUF)がダイヤモンド鉱山を制圧し、恐怖支配のために市民の手足を切断した残虐な行為への言及。

Little was known of Sierra Leone
シエラレオネのことなんて、ほとんど知られてなかった。

And how it connect to the diamonds we own
俺たちが持ってるダイヤモンドとどう繋がってるかなんてな。

When I speak of diamonds in this song
この曲で俺が「ダイヤモンド」って言う時。

I ain't talkin' 'bout the ones that be glowin', I'm talkin' 'bout Roc-a-Fella, my home
光り輝く石のことじゃねえ、俺の居場所である「ロッカフェラ」のことさ。

My chain, these ain't conflict diamonds
俺のチェーン、これは紛争ダイヤモンド(Conflict diamonds)じゃないよな?

Is they, Jacob? Don't lie to me, mane
そうだよな、ジェイコブ? 俺に嘘はつかないでくれよ。
※Jacob=ヒップホップ界御用達の有名宝石商、ジェイコブ(Jacob the Jeweler)。

See, a part of me sayin' keep shinin'
ほら、俺の中の一部は「輝き続けろ」って言ってる。

How when I know what a blood diamond is?
「ブラッド・ダイヤモンド(血塗られたダイヤ)」が何なのか知っちまったのに、どうすりゃいいんだ?

Though it's thousands of miles away
何千マイルも離れた場所の話だけど。

Sierra Leone connect to what we go through today
シエラレオネは、俺たちが今日経験してることと繋がってるんだ。

Over here, it's a drug trade, we die from drugs
こっち(アメリカ)じゃ麻薬取引だ、俺たちはドラッグで死んでいく。

Over there, they die from what we buy from drugs
あっち(アフリカ)じゃ、俺たちがドラッグの金で買ったもの(ダイヤ)のせいで死んでいくんだ。

The diamonds, the chains, the bracelets, the charmses
ダイヤモンド、チェーン、ブレスレット、チャーム。

I thought my Jesus piece was so harmless
俺のジーザス・ピース(キリストのペンダント)は、全く無害だと思ってたのに。

'Til I seen a picture of a shorty armless
腕を切り落とされた子供(Shorty)の写真を見るまではな。

And here's the conflict
そしてここに葛藤(コンフリクト)がある。
※conflict diamond(紛争ダイヤ)と、自分自身の精神的なconflict(葛藤)を掛けている。

It's in a black person soul to rock that gold
ゴールドを身につけるのは、黒人の魂に刻まれたものなんだ。

Spend your whole life tryna get that ice
そのアイス(ダイヤ)を手に入れるために、人生のすべてを費やす。

On a Polo rugby, it look so nice
ポロのラガーシャツに合わせると、最高にイケてるからな。

How can somethin' so wrong make me feel so right?
こんなに間違ってる(Wrong)ものが、なんでこんなに最高な(Right)気分にさせるんだ?

Right? 'Fore I beat myself up like Ike
だろ? アイクみたいに自分自身をボコボコに責める前に。
※Ike=ティナ・ターナーに凄惨なDV(ドメスティック・バイオレンス)を働いていた元夫アイク・ターナー。Beat up(自分を責める/人を殴る)のダブルミーニング。

You can still throw your Roc-a-Fella diamond tonight, because
今夜もロッカフェラのダイヤモンドを掲げていいんだぜ、だって。

[Chorus: Kanye West & Shirley Bassey]
Diamonds are forever
ダイヤモンドは永遠。

Forever, forever (Throw your diamonds in the sky if you feel the vibe)
永遠に、永遠に。(バイブスを感じるなら、空にダイヤを掲げな)

Diamonds are forever
ダイヤモンドは永遠。

Forever, forever (The Roc is still alive every time I rhyme)
永遠に、永遠に。(俺が韻を踏むたび、ロッカはまだ生きている)

(Forever) Forever ever? Forever ever?
(永遠に)永遠っていつまでもか? ずっと永遠にか?

Ever, ever? Ever, ever? Ever, ever?
いつまでもか? いつまでもか?

(And ever) Ever, ever? Ever, ever?
(そして永遠に)いつまでもか? いつまでもか?

[Verse 2: Kanye West & JAY-Z]
Uh
アー。

People askin' me is I'm gon' give my chain back (Uh)
みんなが俺に聞いてくる、「そのチェーンは返すつもりか?」って。

That'll be the same day I give the game back (Uh)
それは俺がこのラップゲームから引退する日と同じだぜ。
※ダイヤ(ロッカフェラ)の看板を手放す気はないというカニエの宣言。

You know the next question, dawg, "Yo, where Dame at?" (Uh)
次の質問は分かってるぜ、「なぁ、デイムはどこにいるんだ?」だろ。
※Dame=デイモン・ダッシュ。ロッカフェラ・レコードの共同創設者だが、この時期にジェイ・Zと決別し、レーベルは事実上分裂した。

This track the Indian dance that bring our rain back (Woo)
このトラックは、俺たちの恵みの雨を降らせるインディアンの雨乞いのダンスだ。
※Roc-a-Fellaの復活。Reign(支配)と Rain(雨)のダブルミーニング。

"What's up with you and Jay, man? Are y'all okay, man?"
「お前とジェイはどうなってるんだ? あんたたち、大丈夫なのか?」
※レーベル分裂騒動の中、カニエとジェイ・Zの関係を心配する世間の声。

[Verse 3: JAY-Z]
Yup
ああ。

I got it from here, 'Ye, damn
ここからは俺が引き受けるぜ、イェ(カニエ)。全く。
※ここからジェイ・Zの伝説的なバースが始まる。

The chain remains, the gang is intact (Uh-huh)
チェーンは残ったまま、ギャング(組織)は無傷だ。

The name is mine, I'll take blame for that
「ロッカフェラ」の名前は俺のものだ。その非難なら俺が引き受けてやる。
※ジェイ・Zがレーベル名と権利を単独で保持し、かつての仲間を追い出したことへの世間の批判に対する堂々たる返答。

The pressure's on, but guess who ain't gon' crack?
プレッシャーはかかってるが、誰が絶対にひび割れない(Crack)と思う?
※ダイヤが世界で最も硬く「割れない(Crack)」ことと、自身がプレッシャーに「屈しない(Crack)」ことを掛けている。

Haha, pardon me, I had to laugh at that
ハハ、悪いな、思わず笑っちまったよ。

How could you falter when you're the Rock of Gibraltar?
「ジブラルタルの岩」である俺が、どうして揺らぐって言うんだ?
※Rock of Gibraltar=イベリア半島にある巨大な岩山で、強固さや不動の象徴。RockとRoc-a-Fellaを掛けている。

I had to get off the boat so I could walk on water
水の上を歩くために、俺はボートを降りなきゃならなかったのさ。
※イエス・キリストの奇跡(水の上を歩く)の比喩。デイモン・ダッシュらと同じ「ボート」を降りて、単独で神がかった偉業を成し遂げるという宣言。

This ain't no tall order, this is nothin' to me
こんなの難しい注文でもなんでもない、俺にとっては朝飯前だ。

Difficult takes a day, impossible takes a week
「困難」なことは1日で終わる。「不可能」なことは1週間かかる。
※俺にかかれば不可能すらすぐに達成できるという極端な自信の表現。

I do this in my sleep, I sold kilos of coke (So?)
こんなの寝ててもできるぜ。俺は何キロものコカインを売ってきたんだ。(だから何だって?)

I'm guessin' I can sell CDs
CDくらい簡単に売れるに決まってるだろ。

I'm not a businessman, I'm a business, man
俺は「ビジネスマン」じゃない。俺自身が「ビジネス」なんだよ、マン。
※ヒップホップ史に燦然と輝くジェイ・Zの究極のパンチライン。企業に雇われる者ではなく、己の存在と名前そのものが巨大な産業(ブランド)であるという宣言。

Let me handle my business, damn
俺に自分のビジネスをやらせてくれよ、クソッ。

Kanyeez you got me, Freeway then Foxy
カニエズ、お前には俺がついてる。フリーウェイ、それからフォクシー。

YG's, Teairra Mari, Peedi watch me
YGズ、ティアラ・マリー、ピーディ、俺を見てろ。
※Def Jamの社長に就任したJay-Zが引き連れた当時の所属アーティストたちの名前(Kanyeezはカニエの愛称)。

Bleek could be one hit away his whole career
ブリークはキャリアを通じて「あと1曲ヒットがあれば」って状態かもしれないが。

As long as I'm alive, he's a millionaire
俺が生きている限り、あいつはミリオネア(億万長者)だ。

And even if I die, he's in my will somewhere
たとえ俺が死んでも、あいつは俺の遺言書のどこかに名前が入ってる。

So he could just kick back and chill somewhere, oh, yeah
だからあいつは、どこかでのんびりリラックスしてりゃいいんだ、ああ、そうだぜ。
※Memphis Bleek=ジェイ・Zの幼馴染であり最も忠実な側近ラッパー。彼に対する絶対的な保護と兄弟としての忠誠の誓い。

He won't even have to write rhymes
あいつはもう韻を踏む(ラップを書く)必要すらない。

The Dynasty like my money: last three lifetimes
このダイナスティ(王朝)は、俺の資産と同じだ。あと3回の人生(来世まで)はもつぜ。

Shirley Bassey's in the rear, sayin' exactly
シャーリー・バッシーがバックで、まさにその通りだって歌ってる。

What I been sayin' practically my whole career
俺がキャリアを通じて事実上ずっと言ってきたことをな。

The diamond is forever, I've been minin' this forever
「ダイヤモンドは永遠だ」、俺はずっとこのダイヤ(ロッカフェラ)を採掘し続けてきたんだ。

Now the Louis Vuitton Don's timin' couldn't be better
今、「ルイ・ヴィトン・ドン」のタイミングはこれ以上ないほど完璧だ。
※Louis Vuitton Don=当時のカニエのニックネーム。

People lined up to see the Titanic sinkin'
みんな、タイタニック号が沈むのを見ようと列を作って待ってた。
※世間はRoc-a-Fellaレーベルの崩壊(沈没)を期待して見世物にしていたという皮肉。

Instead, we rose up from the ash like a phoenix
だがその代わり、俺たちは灰の中から不死鳥(フェニックス)のように蘇ったのさ。

If you're waitin' for the end of the Dynasty sign
もしお前らが、この「ダイナスティ・サイン(ダイヤのハンドサイン)」の終わりを待ってるなら。

It would seem like forever is a mighty long time (Ha)
「永遠」ってやつは、とてつもなく長い時間になりそうだな(ハッ)。

[Outro: Jay-Z]
I'm Young, bitches!
俺は「ヤング」だぜ、ビッチども!
※Young=ジェイ・Zの別名(Young Hov)。

Hahahahaha
ハハハハハ。

Good night!
おやすみ!

 

Diamonds from Sierra Leone (feat. JAY Z) [Remix]

Diamonds from Sierra Leone (feat. JAY Z) [Remix]

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