Artist: Frank Ocean
Album: Blonde
Song Title: Self Control
概要
アルバム『Blonde』の中盤を飾る「Self Control」は、過ぎ去った夏の恋と、タイミングが合わずにすれ違ってしまった関係の切なさを歌い上げた哀愁漂うバラードだ。フランク・オーシャンは、すでに別のパートナーがいるかつての恋人に対し、「二人の間に俺の居場所を残しておいてくれ」と哀願する。若さゆえの衝動と、それを抑え込もうとする「自制心(Self Control)」の葛藤がテーマである。楽曲にはSlow Hollowsのオースティン・ファインスタインがボーカルで参加しており、幾重にも重なるアウトロのコーラスはリスナーの感情を激しく揺さぶる。インディーロックの要素とR&Bのハイブリッドであり、音楽的にも高く評価されている傑作である。
和訳
[Intro: Frank Ocean]
Poolside convo about your summer last night (Ooh, yeah)
昨晩のプールサイドで、お前の夏についての会話さ。(Ooh, yeah)
About your summer last night
昨晩の、お前の夏についての会話。
Ain't give you no play, mm
お前を遊ばせて(ヤラせて)やれなかったな。
※「give play」は相手に関心を向けることや、性的な関係を持つことを指すスラング。
Could I make you shive last night?
昨晩、お前を震えさせることができたかな?
※「shive」は「shiver(震える)」の短縮形。感情的、または肉体的な高ぶりを意味する。
Could I make you shy on the last night? (Last night)
最後の夜、お前を照れさせることができたかな?(最後の夜に)
Could we make it in? Do we have time?
俺たち、間に合うかな? まだ時間はあるか?
[Verse 1: Frank Ocean]
I'll be the boyfriend in your wet dreams tonight
今夜はお前の夢精(ウェット・ドリーム)の中の彼氏になってやるよ。
※直接的な性愛のメタファー。現実では彼氏になれないため、せめて無意識の夢の中だけでも恋人でいたいという切ない願望の表れである。
Noses on a rail, little virgin wears the white
レールに鼻を擦り付けて、小さな処女は白い服を着てる。
※「rail」はコカインのラインのこと。「virgin wears the white」は純潔の象徴である白だが、コカインの白さとも掛かっている。純粋さがドラッグなどの快楽に染まっていく退廃的な情景。
You cut your hair, but you used to live a blonded life
髪を切っちまったんだな、昔はブロンドの人生(金髪)を生きてたのに。
※アルバムタイトル『Blonde』にも通じる重要なライン。「blonded life」は金髪だった時期の無邪気さや若気の至り、そして輝かしかった過去のライフスタイルを象徴している。
Wish I was there, wish we'd grown up on the same advice
俺もそこにいたかったよ、同じアドバイスを聞いて一緒に大人になれたらよかったのにな。
And our time was right
そうすれば、俺たちのタイミングもバッチリだったはずだ。
[Chorus: Frank Ocean]
Keep a place for me, for me
俺の居場所を残しておいてくれよ、俺のために。
I'll sleep between y'all, it's nothing
お前らの間に寝たって構わない、どうってことないさ。
※すでに新しい恋人がいる相手に対する異常なまでの執着。3人で寝ることさえ厭わないほど、関係を断ち切りたくないという狂気じみた愛情表現。
It's nothing, it's nothing
どうってことない、何でもないんだ。
Keep a place for me, for me
俺の居場所を空けておいてくれよ。
[Verse 2: Frank Ocean]
Now and then, you miss it, sounds make you cry
時々、懐かしくなるんだろ、あの音が聞こえて泣きそうになる。
Some nights, you dance with tears in your eyes
涙を浮かべながら踊る夜もあるよな。
I came to visit, 'cause you see me like a UFO
会いに来たぜ、お前は俺をUFOみたいに(珍しいものを見る目で)見るからな。
※めったに姿を現さない自身のミステリアスな存在や、すでに疎遠になってしまった関係性を「未確認飛行物体(UFO)」に例えている。
That's like never, 'cause I made you use your self-control
それってつまり「あり得ない」ってこと、俺がお前に自制心(セルフ・コントロール)を使わせちまったから。
And you made me lose my self-control, my self-control
そしてお前は、俺の自制心を失わせたんだ。俺の自制心を。
※相手はフランクとの関係を理性で断ち切ったが、フランク自身は相手への想いを抑えきれずに理性を失っているという残酷な対比。
[Chorus: Austin Feinstein & Frank Ocean, Austin Feinstein]
Keep a place for me, for me
俺の居場所を残しておいてくれよ、俺のために。
I'll sleep between y'all, it's nothing
お前らの間に寝たって構わない、どうってことないさ。
Keep a place for me
俺の居場所を残しておいてくれ。
It's nothing, it's nothing
どうってことない、何でもない。
It's nothing, it's nothing
どうってことない、何でもないんだ。
[Bridge: Frank Ocean]
Sometimes, you'll miss it
時々、懐かしくなるんだろ。
And the sound will make you cry
そしてあの音が聞こえて泣きそうになる。
And some nights, you're dancing
涙を浮かべながら、
With tears in your eyes
踊る夜もあるよな。
[Outro: Frank Ocean]
I, I, I know you gotta leave, leave, leave
あぁ、分かってる。お前はもう行かなきゃいけないんだろ。
Take down some summertime
あの夏の思い出を飲み込んで。
Give up, just tonight, 'night, 'night
諦めてくれよ、今夜だけは。
I, I, I know you got someone comin'
あぁ、誰か(新しい恋人)が迎えに来るんだよな。
You're spittin' game, know you got it
お前は上手く言い包めてる(ゲームをこなしてる)、分かってるさ。
※「spittin' game」は異性を口説くことや、上手く立ち回って相手を信じ込ませるストリートスラング。
I, I, I know you gotta leave, leave, leave
あぁ、分かってる。お前はもう行かなきゃいけないんだろ。
Take down some summertime
あの夏の思い出を飲み込んで。
Give up, just tonight, 'night, 'night
諦めてくれよ、今夜だけは。
I, I, I know you got someone comin'
あぁ、誰かが迎えに来るんだよな。
You're spittin' game, know you got it (Yeah)
上手くやってるよな、分かってるさ。(イェー)
I, I, I know you gotta leave, leave, leave
あぁ、分かってる。お前はもう行かなきゃいけないんだろ。
Take down some summertime
あの夏の思い出を飲み込んで。
Give up, just tonight, 'night, 'night
諦めてくれよ、今夜だけは。
I, I, I know you got someone comin'
あぁ、誰かが迎えに来るんだよな。
You're spittin' game, know you got it
お前は上手く言い包めてる、分かってるさ。
